フォルクスワーゲンで最も小さいSUV「Tクロス」の本格販売が日本で始まった。発売になったのは「TSI Active」(アクティブ、278万円)と「TSI Style」(スタイル、303万円)の2グレード。2020年1月末に日本で発売された導入記念特別仕様車は年間販売台数8,930台を記録し、輸入車SUVとして日本トップの成績を収めている。

  • フォルクスワーゲン「Tクロス」

    フォルクスワーゲンがコンパクトSUV「Tクロス」のカタログモデルを日本に導入(本稿では特別仕様車「TSI 1st」の写真を使用)

日本にぴったりなSUV

「Tクロス」(T-Cross)はフォルクスワーゲンのコンパクトSUV。ボディは全長4,115mm、全幅1,760mm、全高1,580mm、ホイールベース2,550mm、車重1,270キロと小さい。パワートレインは1.0Lの3気筒ターボエンジンで、性能は最高出力116ps、最大トルク200Nmだ。これまで、フォルクスワーゲン グループ ジャパン(VGJ)ではTクロスの導入記念特別仕様車を販売していたが、今回はカタログモデルを日本に導入し、本格販売を開始した。

サイズと動力性能がカタログモデルと変わらない導入記念特別仕様車に試乗してみた印象としては、東京都内でも取り回しに困ることのないボディサイズは好印象だったし、1.0Lのエンジンでも、郊外に向かう高速道路などで力不足だと感じることはなかった。ただ、トランスミッションはデュアルクラッチの7速DSGなので、発進のときの感覚がほかのクルマとはちょっと違う。具体的にいうと少し引っかかるような感じなのだが、ゆっくり加速すればそこまで気にはならなかったし、所有して乗っていればすぐに慣れるだろうとは思った。

  • フォルクスワーゲン「Tクロス」

    「Tクロス」は日本の道路環境にマッチしたボディサイズに加え、ラゲッジルームの広さなど実用性の高さが評価されているとのこと

カタログモデル2グレードの違いは何か。例えば上級モデル「スタイル」では全車速追従機能付きの「ACC」(アダプティブクルーズコントロール)が標準装備であるのに対し、「アクティブ」ではオプションとしての設定になっていたりする。上級モデルにはパドルシフト、インテリアアンビエントライト、シルバールーフレール、スポーツコンフォートシート(前席)などが付いていて、タイヤはアクティブが16インチ、スタイルが17インチだ。

Tクロスのカタログモデルにはオプションをまとめたいくつかのパッケージが用意されている。内容は下記の通りだ。

■“Discover Media”パッケージ(14.3万円)
・フォルクスワーゲン純正インフォテイメントシステム"Discover Media"
(SSDナビゲーションシステム、通信モジュール内蔵、MP3/WMA再生、AM/FM、ワイドFM対応、Bluetoothオーディオ/ハンズフリーフォン、ジェスチャーコントロール、コネクティビティ機能“App-Connect”)
・ETC2.0対応車載器

■テクノロジーパッケージ(7.15万円)
・スマートフォンワイヤレスチャージング
・デジタルメータークラスター“Digital Cockpit Pro”

■セーフティパッケージ(アクティブ:16.5万円、スタイル:14.3万円)
・ACC(全車速追従機能付)
・レーンキープアシストシステム"Lane Assist"
・ハイビームアシスト
・駐車支援システム"Park Assist"
・ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)
・パークディスタンスコントロール(フロント/リヤ、前進/後退時衝突軽減ブレーキ機能付)
・オプティカルパーキングシステム
・リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ)

■デザインパッケージ(スタイルのみ、12.1万円)
・ブラック、オレンジ、グリーンの3色から選択可能
(カラーコーディネート可能パーツ:ダッシュパッド、ドアミラー、アルミホイール、シートファブリック。エクステリアカラーによって選択可能なカラーに限りあり)
・215/45R18タイヤ/7Jx18アルミホイール(5ダブルスポーク)

  • フォルクスワーゲン「Tクロス」
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