コンビニ、飲食、アパレルなどなど、毎日のように接する機会がありながら、意外と知らない店員さんの裏事情。優しさについ甘えたくなってしまいますが、あなたのその行動、店員さんから心の中で“ツッコミ”を入れられているかも……?

多くの人にとって身近な存在である接客業をテーマに、理不尽なお客や“あるある”をイラストにした『接客業図鑑』をツイッターで連載するイラストレーター・雨井水(みな)さん(@XYZO0O0)。接客業従事者ならではの視点で、4千人を超えるフォロワーからの共感を集めています。

  • レジ休止中が読めない人

  • 接客中に話しかけてくる人

雨井さんは、2019年11月の第1作を皮切りに、約1年に渡り58作品の『接客業図鑑』を掲載してきました。

最新作の「接客業図鑑 58『飛沫感染防止シートをのれんだと思っている人』」は、コロナ禍ならではのあるある。多くの店員さんから「これいっぱいおるよね」「これ結構やられる。注意すんのも面倒やからしやんけど」「あるある過ぎて泣けてきました」と共感の声が寄せられています。

  • 飛沫感染防止シートをのれんだと思っている人

今回は、雨井さんに図鑑制作のきっかけや、お気に入りのイラストについて伺いました。

作者さんに聞いてみました

―― 雨井さんご自身が接客業をされているそうですね。『接客業図鑑』の取り組みをはじめられたきっかけがありましたか?

雨井さん:自分はいくつかの接客業を経験したのですが、お客さん・仕事道具・状況・言葉など、どの接客業でも共通するものがあって、そういったものをイラストにしていったら面白いんじゃないか、と思ったのがきっかけです。

投稿してみたところ、意外にも反響をいただけて、「あるある」と、共感の声も多くいただいて……。そこからは思いつくままなんとなく描き続けたら今に至る、という感じです。

―― 私自身『接客業図鑑』を拝見して、消費者として気をつけなければいけないなと気が引き締まる思いがしました……。内容は、雨井さんご自身の経験から発想することが多いんでしょうか?

雨井さん:私自身の経験から着想を得ることが多いですが、フォロワーの接客業の皆さんから寄せられた内容もありますね。

―― ちなみに雨井さんお気に入りの作品は?

雨井さん:個人的に気に入っているのは『お札ペロリスト』や『閉店後に自動ドアこじ開けてくる人』です。

  • お札ペロリスト

  • 閉店後に自動ドアをこじ開けてくる人

―― なかなかにツワモノですね

雨井さん:『お札を奥から取る人』も共感の声を多くいただきました。いずれも、実際に体験した人にだけわかるモヤっと感がつまっていて好きです。

  • お札を奥から取る人

最後に、店員さんの立場からお客に伝えたいことはないか? 聞いてみたところ、「お客さんに対して伝えたいことはないですね。世の中のお客さんへのメッセージではなく、同業の方に共感していただければ良いなと思いながら描いています」とのこと。

数多くの店員さんの共感を得る『接客業図鑑』。お客にとっても極めて参考になる内容だと思われました。自分の振る舞いは大丈夫か、気になった人はぜひチェックしてみては。