女優の山田杏奈が、映画『ひらいて』(2021年秋公開)の主演を務めることが12日、明らかになった。

山田杏奈

山田杏奈

同作は芥川賞作家・綿矢りさの小説の実写化作。恐れを知らない女子高生・木村愛(山田)は同じクラスの男子「たとえ」に片思いしていたが、彼が糖尿病の持病を抱える陰気な少女・美雪と交際していることを知ったことから、絡み合った三角関係が始まる。熱い恋心が勢いあまり、意中の彼の恋人にまで向けられる、エキセントリックでありながらも切実な純愛を描く。

山田は主人公の女子高生・木村愛役を演じ、屈折した少女の恋心を表現する。脚本・監督を務めるのは、『また一緒に寝ようね』でぴあフィルムフェスティバル2016映画ファン賞・審査員特別賞を受賞、オムニバス映画『21世紀の女の子』でも注目を集めた若干26歳・新進気鋭の若手監督・首藤凜。荒々しさと繊細さが共存する少女の姿を美しくもポップに描き、青春エンタテイメント作品に仕上げている。

山田杏奈 コメント

木村愛役を務めさせて頂きました、山田杏奈です。
愛が自分と他人を壊しながら、もがきながら生きる姿が皆さんにどう映るかとても楽しみです。
普段役と共に泣いて、共に喜ぶことを目標にしていますが、今回は愛という人とひたすら戦った撮影期間でした。私は彼女が嫌いですが、彼女を愛さずにはいられませんでした。
素晴らしいキャストの皆さん、スタッフの皆さんと紡いだ作品をどうぞ楽しみにしていてください。

首藤凜監督 コメント

綿矢りささんの『ひらいて』を初めて読んだ17歳の冬から、この映画を撮るために生きてきました。
静かな戦いのような撮影期間、そうずっとあなたに会いたかったのだと思う瞬間が幾度もありました。
歪な彼女たちの青春でもって、世界にはこんなやり方が無数にあるのかもしれないと予感されるように、私の才能と熱の全てを使います。

原作:綿矢りさ コメント

『ひらいて』は炎のように自分も周りも焼きつくしてしまう、激しい性格の女子高生が主人公で、映像にするとどんな風になるか想像もつきませんでした。でも脚本を読ませていただき、主人公の激しさのなかにある揺らぎや、人に出会って少しずつ変わってゆく様子が描かれていて、感動しました。首藤監督の作り上げられた映像作品を観るのが、とても楽しみです。主演の山田杏奈さんが主人公の体当たりの恋をどのように演じられるのかも、想像が膨らみます。