宇都宮市は芳賀・宇都宮LRT(宇都宮ライトレール)の開業時期について、2023年3月に延期すると発表した。宇都宮ライトレールは、JR宇都宮駅東口から本田技研前まで約14.6kmを結ぶ予定の路線。宇都宮市と芳賀町が軌道整備を行い、両自治体と民間が出資する新会社「宇都宮ライトレール」が運行する公設型上下分離方式で運営する。
宇都宮市によれば、2020年12月末の時点で、同市域にて事業面積全体の約95%を取得し、工事も整備区間の約8割で実施しているが、残りの約2割は未着手だという。事業用地の取得も新型コロナウイルス感染症の影響等で時間を要しており、今後1年程度の期間を要すると想定。当初予定していた2022年3月の開業が困難になったことから、開業時期を1年程度延ばすこととした。
今年度末の納入をめざし、新造しているLRT車両第1編成目は、納入時期が2カ月程度遅れる見込み。新型コロナウイルス感染症の影響で、外国製部品の調達が遅れていることが原因だという。
現地の施工条件への対応や建設需要の増加などの要因により、事業費は大幅に増加する見込み。これまで概算事業費を458億円としてきたが、今回の発表でほぼ1.5倍の684億円に増えるとの見通しを示した。