小銭が手元に多くなり、紙幣に替えたいことってありますよね。500円玉貯金の経験がある人は、「この大量の500円玉をどうやって紙幣に替えればいいのだろう」と悩んだことはないでしょうか。反対に、紙幣を硬貨に崩したい場合もあるでしょう。このような時、銀行で両替をしてもらいますが、場合によっては手数料がかかってしまうことがあります。お金の両替を無料で行うには、どうすればいいのでしょうか。

  • お札・小銭の両替に手数料がかからない方法はあるのか……?

    銀行で手数料無料で両替する方法は?

小銭を紙幣に両替したい場合は?

「小銭があった方が何かと便利だから」と、できるだけ小銭に崩して家で保管している人や、目標金額を決め、500円玉貯金に励む人は多いと思います。しかし、いつかは「そろそろこの硬貨を紙幣に替えたい」という時がやってきます。硬貨を紙幣に替えたい時は、銀行で両替してくれますが、一定枚数以上の場合は、手数料がかかります。

それでは、自分の口座へ小銭を入金し、紙幣で引き出すのはどうでしょうか。自分の口座には、紙幣に限らず小銭も入金可能ですし、これなら手数料をかけずに小銭を紙幣に替えることができそうです。ただし、窓口で入金する場合は、やはり手数料がかかることがあります。最近では、キャッシュレスサービスの普及やその促進に伴い、手数料無料で入金できる枚数が少なくなり、手数料も値上げされる傾向にあります。

多くの金融機関では「大量硬貨取扱手数料」が導入され、三菱UFJ銀行やみずほ銀行では、101枚以上の硬貨を取り扱う場合、手数料がかかります(101~500枚では550円)。三井住友銀行でも同様の制度として、2019年12月に「硬貨入金整理手数料」が新設されました。多くの硬貨を店頭に持ち込んで入金する際、300枚までは無料ですが、301~500枚では550円がかかります。

なお、ゆうちょ銀行の場合、窓口から大量に硬貨を入金しても、手数料はかかりません。ただし、手続きに時間がかかるため、訪問するゆうちょ銀行や郵便局の貯金窓口に事前に連絡しておく必要があります。

また銀行の窓口から入金する場合は、平日15時までとなります。それ以降の時間に入金するなら、ATMが便利です。以下に、メガバンクとゆうちょ銀行のATMから自分の口座へ硬貨を入金する場合の条件をまとめました。

・三菱UFJ銀行
ATMから1回100枚まで。平日8:45~18:00。
・三井住友銀行
窓口に併設されたATMで1回100枚まで。原則的に、店舗外の無人ATMでは入金不可。平日8:45~18:00。
・みずほ銀行
店舗内に設置されたATMで1回100枚まで。店舗外のATM、イオン・みずほ共同利用ATM、コンビニATMでは入金不可。平日の8:45~18:00。
・ゆうちょ銀行
ATMから1回100枚まで。平日7:00~21:00、土日休日9:00~17:00。

紙幣を小銭に両替する方法3つ

両替機や窓口で両替する

一方、手数料をかけずに紙幣を小銭に崩したい時は、どうするのがいいのでしょうか。一つの方法として、金融機関の「両替機」があります。ただし、両替機を利用しての両替も、無料で替えられる枚数が少なくなったり、手数料が高くなったりする傾向にあります。

たとえば、三井住友銀行では、両替機を使うと、キャッシュカード利用、両替機専用カード利用ともに1回500枚まで手数料無料でした(両替機専用カードは2回目以降200円)。しかし、2021年2月1日以降は、キャッシュカード利用で1回10枚まで手数料無料と大幅に枚数が減少し、両替機専用カードにいたっては1~500枚まで400円と無料で使えなくなります。

三菱UFJ銀行では、キャッシュカード、両替機専用カードともに10枚まで無料です(専用カードで2回目以降は200円)。キャッシュカードでは、11枚以降は両替できません。専用カードの場合、11~500枚まで300円、501~1,000枚まで600円の手数料がかかります。

みずほ銀行では、キャッシュカード、両替機利用カードともに10枚まで無料(利用カードで2回目以降は300円)。キャッシュカードでは11枚以降両替できず、利用カードでは11~500枚まで400円、501~1,000枚まで800円がかかります。なお、ゆうちょ銀行では両替はできません。

窓口で両替する場合、三菱UFJ銀行とみずほ銀行では、10枚まで手数料無料です。三井住友銀行では、1月31日までは30枚まで手数料無料ですが、2月1日以降は、10枚まででも220円の手数料がかかります(すべて、口座を持っている場合)。

金種指定払戻を利用する

窓口や両替機での両替以外で紙幣を崩す方法としては、「金種指定払戻」の利用があります。これは、口座のお金を払い戻す際、「100円は〇枚、50円は〇枚」という具合に硬貨の種類と枚数を指定して払い戻すやり方です。しかし、金種指定払戻を使う際にも、手数料無料で利用できる硬貨の枚数には制限があります。三菱UFJ銀行とみずほ銀行では10枚まで手数料無料です。三井住友銀行では30枚まで手数料無料ですが、2月1日以降は220円の手数料がかかります(すべて、口座を持っている場合)。

端数の出る金額をATMから引き出す

このほか、硬貨の種類や枚数は指定できませんが、2,990円など小銭が発生する金額をATMから引き出す方法もあります。しかし、硬貨が出金できないATMもありますので、注意が必要です。

両替するベストな方法は?

キャッシュレス化が進み、現金を使う機会が少なくなってきた一方、まだまだ紙幣や小銭を使う場面は多くあります。小銭を紙幣に替えるのは比較的簡単ですが、反対に、紙幣を一度に大量の小銭に替えるのは、なかなか大変なようです。日ごろから小銭に崩れるよう使うのが、実は最も手軽かもしれません。