女優の杉咲花が主演を務めるNHK連続テレビ小説『おちょやん』(総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で喜劇界のアドリブ王・須賀廼家千之助役を演じているお笑いタレント・俳優の星田英利。このたび、3度目の朝ドラ出演の心境や千之助役としての意気込みを語った。

『おちょやん』喜劇界のアドリブ王・須賀廼家千之助役の星田英利

千之助は、天海一平(成田凌)の父・天海天海(茂山宗彦)とともに喜劇一座を率いていたが、日本で一番面白いのは自分であるとの自負を持っており、とっぴな行動で周囲を振り回す破天荒な男。千代(杉咲)と一平にとっては、師匠であり、ライバルであり、トラブルメーカーでもあるという役どころだ。

星田は「『カーネーション』、『まれ』に続いて3度目の“朝ドラ”出演で、9年ぶりにNHK大阪に来られてうれしいです」と出演を喜び、「自分と真逆のタイプで僕にとっては難しい役ですが、あまり評価を気にせず、特別な思いも持たず、常に台本をフラットに捉え続けたいと思っています」と役との向き合い方を明かす。

演じる千之助については「喜劇界のアドリブ王で、舞台に立つと役がひょう依して、止まらなくなる天才です。劇団仲間に対してはもちろん、お客様に対しても愛きょうを振りまくこともない。自分の舞台や演技に自信があるので、一切こびないという役柄です」と解説。

「ふだんの僕は、千之助のように『芸事で結果が出ていれば、周りの評判なんて関係ない。芸が全てだ!』なんていう強気な人間ではありません。でも、芸事を志す人って、みんなこういう存在を目指してるのではないでしょうか? 生まれ持った才能がありながらも、実は、陰でしっかりと努力する。決して人に努力している姿を見せる事なく、結果のみを周りに見せる。真逆……ですね(笑) 千之助には迷いがありません。だから、演じている僕の目に迷いがあってはダメなんです」と語る。

役作りは日常から意識。「ちょっとした事に対して『千之助やったらどんな風にふるまうんだろう?』とか『こんな時、千之助やったらどんな発言をするんだろう?』とか考えて過ごしてます。いつ、どんな時でも僕の中に、千之助を実感しておきたいんですよね」と明かした。

そして、「やっぱり、嫌われたいですよね。この千之助っていう人間に反発・反感を抱かないと、若い人は伸びていかないと思いますし、そういう意味ではこっちも『なにくそ』と壁であり続けたいと思います。だから、僕が出てくるたびにいちいち腹が立ってほしいです。変に『いやいや、でもこれ実は優しさで』なんて勘ぐることなく、視聴者の方も、千之助に自分が言われたような気持ちになって素直に見てほしいと思います」と視聴者から嫌われる覚悟。

「ただ舞台に立ったときの千之助は、いろんな役を演じる天才なんで、そういう劇中劇も楽しみにしてほしいです。千代ちゃんも一平くんも、とにかくこいつを超えない限りは生きていけないわけで、全視聴者が千代と一平を応援しても、『知るかボケ』と思って、僕は壁であり続けたいなと思います」と気合十分だ。

主演の杉咲とは本作が初共演。「実力のある女優さんとして知っていました。キラキラした女優さんっていっぱいいらっしゃるけど、キラキラよりホカホカっていうか、温かみを感じる女優さんのほうが僕は個人的に凄いと思うんですよね。杉咲花さんは、まさにそんな感じです。芝居で絡んだとき心地よさがあるというか、温度を感じる方ですね。芯の奥底のほうでぶわ~って燃えてて、遠赤外線みたいに熱や、芯の強さみたいなものがすごく伝わってきます」と、共演の感想も語った。

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