映画『私をくいとめて』(12月18日公開)の公開記念舞台挨拶が19日に都内で行われ、のん、林遣都、臼田あさ美、若林拓也、片桐はいり、橋本愛、大九明子監督、中村倫也(声)が登場した。

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同作は作家・綿矢りさによる同名小説の実写化作で、ロングランを記録した『勝手にふるえてろ』の大九明子監督が監督・脚本を務める。30歳を越え、おひとりさまもすっかり板についてきた黒田みつ子(のん)は、脳内の相談役「A」と一緒に平和なおひとりさまライフを過ごしていたが、ある日年下の営業マン・多田くん(林)に恋をしてしまう。きっと多田くんと自分は両思いだと信じて、ひとりの生活に慣れきってしまったみつ子は20代の頃のように勇敢になれない自分に戸惑いながらも、一歩前へ踏み出すことにする。第33回東京国際映画祭」(TIFF)の観客賞も受賞した。

脳内相談役「A」の声についてはこれまで秘められていたが、すでに予告編などで「中村倫也ではないか」と話題に。この度正式に発表され、のんは「事前に声を収録していただいていて、それを流していただきながら、掛け合いの演技をしました」と撮影を振り返る。「Aの方と、音声さんと、3人芝居。3人掛かりの演技かなと、私は思ってました」と明かすが、「待ち時間とかにみんなが悩んだりとか、話してることに対して、(音声スタッフが)Aの声を出してくれて、答えてくれたりして、そういう楽しく撮影は進んでおりました」と、中村の声で楽しんでいた様子。「素晴らしい返事がたくさんあったので。とってもいい声でした」と称賛した。

「もしAがいたら?」という質問には、のんが「私はちょっと話し下手なんですけど、初めて会った方とも一瞬で仲良くなるにはどうやったらいいのか相談したい」と回答。すると「あなたの悩みに私がスッキリ回答いたします。すでに答えは出ているんじゃないですか?」と"A"の声が流れる。「ゆっくりと、下手を見てみてください。次に、上手を見てください。ね、わかりましたね」という回答に、一同は困惑していた。

改めて名乗った中村は、声のみの登壇で「今までずっと口止めされてたんですが、『口止めの意味あったんかい』と思いながら口止めされてたんですが、今日解禁できて嬉しいです」と喜びを表す。作品について「とっても楽しく拝見させていただきました。女性だけじゃないんですかね、男である僕も『こういう時あるな』と。僕自身の中にも脳内相談役Aはいるなあと、寄り添う気持ちで見させていただきました」と作品の感想を述べた。

さらに「ちょっとねえ、違う"トモヤ"がいたぞと。おや、ムッチリ白肌……そこは共通なのかな? ムッチリ白肌の"トモヤ"がいたぞと笑わせていただきました。意外だったんじゃないですか、皆さんも」と、上映後舞台挨拶ならではの感想も。「面白ければ、ぜひS・N・S(強調)の方などで、ドシドシ拡散していただけると、プロデューサーがにんまりしますので。メディアの皆様も上げ記事をお願いします」と要請した。

大九監督は「やっと私も中村倫也という方の素晴らしさをみんなに吹聴してもらえるので、嬉しく思います。"Wトモヤ"ということでどっちも等しく愛しております」と語る。フォトセッション時には、全員で口から「く」の文字が出るポーズを見せていた。