意志力とは目標や計画を決め、それを実現しようとする力です。何かをしよう、もしくはしないでおこうと考えて、やり抜くために発揮されます。自分をコントロールして身の回りにある誘惑に負けず、やるべきことをやり続けることが求められます。強い意志力を身につけたいと思う人も少なくないと思います。
そこでこの記事では意志力が弱まる要因や鍛えるためのポイント、回復方法について紹介します。
意志力が弱まる要因
物事を決定したり達成したりするのに意志力が必要なことを頭では理解していても、物事を最後までやり遂げられるわけではありません。
モチベーション高く取りを組み始めても、途中で投げ出してしまうことも多いでしょう。意志力が弱まってしまうのには理由があるので、まずはその原因を明らかにしておきましょう。
■ストレスにさらされる
好きなことを我慢している、嫌なことを渋々しているなどの抑圧したストレスは、モチベーションを下げ意志力を弱めます。我慢していることやできないことにばかりに意識を向けるとストレスがたまります。目標に向かっているときは、ポジティブな側面に意識を向けるようにしましょう。
■体調が悪い
身体が弱っているときは、意志力を保つエネルギーも不足しています。意志力を保つには身体にも脳にも多くのエネルギーが必要ですので、不健康な生活には気をつけた方がよいでしょう。
また、気力で増えるというものではありませんので、体調が悪いときはしっかり休養をとってエネルギーを補充する必要があります。
■複数のタスクを抱える
選択肢が多ければ多いほど、意志力の消耗は激しくなります。あれもこれもと多くのことを自分に課して、常にやらなければならないことを複数抱えていると、いくつかのタスクに対する意志が薄れ、結局はいずれかを犠牲にしてしまう結果になるでしょう。
体力も時間も無限に湧いてくるものではありません。選択肢をなるべく少なくして負荷を減らしましょう。
■他人の目を気にしている
周りからの評価や自分の印象をよくしたいと考えていると、外側にばかり意識が向いてしまうので自分に集中できません。例えば、目標達成のために必要な努力なのに「地味な作業はかっこよくないと思われるのでは」などと気が逸れ、継続する意志を保ちにくくなるでしょう。
意志力を発揮するには、他人や周りの環境のせいにするのではなく、自分で考えて決定する思考が重要です。
意志力を鍛えるためのポイント
意志力は一人ひとりの気質によってそのレベルに差がありますが、その程度を高めることは可能です。筋力トレーニングと同じように自分で鍛えるためのポイントをご紹介します。
■記録する
こまめに記録をつけて自分の努力や成果を「見える化」すると、モチベーションが上がり目標達成に向けて継続する意志を保ちやすくなります。記録をつけることで自分を客観的に見られるのがポイントです。数値やグラフ、日記など、自分に合う方法を見つけるとよいでしょう。
また、予め目標や決意した内容を記録してけば、ゴールを忘れずにやるべきことに集中しやすくなります。
■習慣化する
自分にとって当たり前の行為になるまで習慣化すると、意志力を使う際のエネルギー消耗が少なくなります。習慣化にあたっては、負担が少ない簡単なことから取り組むのがポイントです。継続しやすいことを習慣化することが、結果として意志力を鍛えることになります。
一日のスケジュールに自分なりのルールやルーティンを組み込むのも効果的でしょう。予め定めておくことで他のことに気をとられず集中しやすい環境がつくれます。
■小さな目標を設定する
最初から大きなゴールへの到達を目指すのではなく、現時点で達成可能な小さな目標を設定して、ひとつずつクリアし徐々に大きな目標へとステップアップしていくとスムーズです。
今まで自分がやり遂げたことのない目標を設定すると、なかなかうまくいかず気持ちがくじけてしまいます。「ちょっと簡単すぎるかな」というレベルから始めて継続し少しずつ意志力を鍛えていきましょう。
■一つのことに集中する
一つのことに集中して取り組むことで、意志力を発揮できるようになります。やるべきことが複数あったとしても、一度に取り組むのは一つに絞りましょう。
今やるべきことを明確にするには、やろうとしていることをリストアップし優先順位をつけることが効果的です。リストをつくる際には、欲張らず自分の状況に合わせたボリュームに絞っておくと焦らず取り組めるでしょう。
意志力を回復するためにできること
意志力は使うことで消耗するだけでなく、環境の影響などによって一時的に弱まってしまうこともあります。置かれた状況を判断して対策をとることで回復が可能です。
■睡眠をしっかりとる
意志力は、質のよい睡眠をとって体調を整えることで回復します。睡眠が不足すると、脳が意志力を維持するのに必要なエネルギー源を取り込めなくなります。脳のさまざまな欲望をコントロールする部位が働かなくなると、誘惑に負けやすい状態になってしまうでしょう。
■適度な運動やストレッチをする
身体と心をほぐす適度な運動やストレッチは、必要な集中と意志力を保つのに役立ちます。意志力は、身体と脳がリラックスした状態のときほどうまく発揮されると言われています。
根を詰めていると首や肩、手首・足首などの血流が悪くなり、こり固まってしまいがちです。内容に特に制限はないので、自分が心地よいと感じる運動やストレッチを取り入れることをおすすめします。
■自分へのご褒美をあげる
消耗した意志力を回復させるために、自分が嬉しくなることやリラックスできることをご褒美として用意しておくのが有効です。目標に向かうことは何かしらの我慢を伴うため、ストレスがたまって意志力を消耗します。頑張り続けた結果、リバウンドが起こるのも意志力が大きく消耗された結果でしょう。
「折に触れて好きなものを食べる」「好きな映画を映画館で観る」など、自分が心地よいと感じることを取り入れましょう。
意志力を鍛えて目標を成し遂げよう
意志力は目標を達成するために必要なスキルです。積極的に鍛えることで、誰でも高められる可能性があります。強い意志力を持つと、自分が本当に望むことや手に入れたいものを効率よく手に入れられるようになるはずです。
意志力を鍛えて思考や感情を上手にコントロールし、目標を達成しやすくさせましょう。