東武鉄道は、日光線・佐野線・東上線を走行する一部車両に、鹿との接触事故を防止する「鹿笛」を設置する取組みを11月13日から開始した。

  • 鹿笛の設置による鹿との接触防止イメージ

  • 車両に設置される鹿笛

同社が設置する鹿笛は、48km/h以上の速度になると人には聞こえない超音波を約400m先まで発する特殊な笛だという。先頭車両の前面下部に、2種類の異なる音量・周波数の超音波を発生させる笛を2個設置した。

東武鉄道によると、相互直通運転を行う野岩鉄道・会津鉄道の線内も含め、今年3月までの3年間で鹿との接触事故が85件発生しているという。そのうち約8割が日光線新栃木駅以北で発生しているほか、佐野線や東上線小川町駅以北でも発生していることから、今回の対策を行うこととした。鹿に列車接近を知らせることで、線路外への逃走を促すねらいがある。