個人的におすすめのポイントは、天井です。
武本さん曰く「このチンチラの壁紙は今では珍しく、外観と同様にかなりの金額がかかっている」とのこと。普通の壁紙とは違い、モフモフした柔らかい素材で、とても手触りが良さそうですね。
部屋だけでなく、お風呂もチェックしておきましょう……。
この705号室は大部屋で、2名以上での利用も可能。歯ブラシなどのアメニティも多めに用意されていました。
ラブホでの女子会が若い女性を中心に人気を集めていますが、この部屋で開催したら盛り上がること間違いなしです。
コロナ前までは海外からのお客様も
――7階は当時のままとの事ですが、2~6階はかなり改装されているのでしょうか
「半分くらいの部屋は改装しています。今はコロナの影響もあり改装を中止していますが、来年か再来年までには2~6階をフルリノベーションしたいですね。お城の外観と7階の部屋は残します」。
――最近だとコロナショックがあったと思います。お客さんの入りはどうですか
「4月5月あたりは相当キツかった。緊急事態宣言が終わるまではかなり大変だったかな。ただ東京に比べるとお客さんの戻りは早かったです。遠出できないぶん、近場のカップルの方が来られましたね。
現在も完全に元には戻っていませんが、7割から8割くらい。コロナ前までは海外からのお客様も、民泊に近いような感覚で利用していただいていました。そういう方は、やはりまだ戻っていません」。
――ラブホテル利用としてでなく、コスプレ撮影などの利用も増えているのでしょうか
「スタジオとして使っている方や、面白い部屋だけ求めて、撮影して帰って行く方もいます。映画監督や海外のカメラマンも撮影に来ました。ラブホテルとして以外の使い方も、今後は前に進めていかないとですね。
ただやっぱりうちはラブホテルなので、あくまでも“カップルが営む場所”を前提に運営していきたい気持ちがあります。最近のホテルはアダルト性という面で、面白みがなくなってきてしまっているところもあると思うので……。
705号室のように、情緒あるアダルトな雰囲気がある部屋を残していきたい。例えばライトをすべて最新のLEDに変えて明るくして、壁紙を真っ白なものに変えてしまうのは、ちょっと違うのかなと」。
次回の後編では、まるで西洋の宮殿のような佇まいの703号室、古代の中国王朝を思わせる702号室を紹介していきます。
筆者:ゆなな
昭和ラブホを訪れ、Twitterで魅力を発信。時々、昭和ラブホでポートレートも撮影している。純喫茶などのレトロな場所も大好き。(@yunaaaa_a)
取材協力
お城のラブホテル HOTEL FAMY