積水ハウスとマリオット・インターナショナルは7月30日、地方創生事業「Trip Base(トリップベース)道の駅プロジェクト」にて、25道府県の自治体および34社のパートナー企業と事業連携することを発表した。地域の知られざる魅力を渡り歩く旅の拠点となるホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット」を2020年10月から、年内にまずは4府県8カ所で開業する。
「道の駅」を拠点に地域経済を活性化
このプロジェクトは、「未知なるニッポンをクエストしよう」をコンセプトに、地域や自治体、パートナー企業とともに、観光を起点に地域経済の活性化を目指す地方創生事業。
これまで "旅の通過点"だった「道の駅」を、隣接したエリアにホテルをつくり、地域の観光資源をネットワーク化することで、地域の魅力を渡り歩く"旅の拠点" に変えていくという。
地域や自治体、パートナー企業と連携し、地域の知られざる魅力の発掘をはじめ、道の駅発のアクティビティ開発や地域の雇用、新しい人の流れの創出など、各地域が抱える社会課題の解決や観光活性化に向けたさまざまな取り組みを進める。
宿泊特化型の「フェアフィールド・バイ・マリオット」
2020年10月に渡り歩く旅の拠点となるホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット」を開業。7月30日から、各地域の魅力を渡り歩く旅のヒントを集めた公式WEBサイト「TRIP BASE STYLE」を公開し、8月1日からホテルの予約も開始した。
フェアフィールド・バイ・マリオットは、シンプルにゆったりとくつろぐことのできる宿泊特化型のホテル。宿泊者が食事やお土産などは道の駅をはじめ地域の店を利用し、地域の人々との交流や道の駅との往来を促す設計となっている。
パートナー企業34社と連携
このプロジェクトは、積水ハウスがプロジェクトマネジメントを担当。金融機関及び観光産業支援に特化したファンド等が出資する本プロジェクト専用の SPC が事業主となり、マリオット・インターナショナルがホテル運営を、積水ハウス子会社がホテル経営を担う。
積水ハウス代表取締役社長の仲井嘉浩氏は、「地域の知られざる魅力の発見が旅の選択肢を広げ、さらには、地方への新しい人の流れ、地方での新しい雇用の創出により地域活性化へとつながっていく。いよいよ、未知なるニッポンを渡り歩く旅、そして、未知なるニッポンを創造する挑戦がはじまります」と意気込む。
マリオット・インターナショナル アジア太平洋社長兼マネージングディレクターのクレイグ・スミス氏は、「ホテルに滞在するたびに温かいおもてなしや心地よい空間をお届けする、インターナショナルなホテルブランドのスタンダードをゲストの皆様に感じていただけると確信しております」とコメントしている。
2018年に事業発表して以来、地元企業や全国・世界規模の企業など計34社のパートナー企業と連携を行っている。今後は近場での旅行やワーケーションの普及といった旅のスタイルの多様化・インバウンド需要の回復を視野に入れ、さらなるパートナーシップの拡大も検討しているという。
2025年までに25都府県3,000室規模へ
2020年10月から順次開業していき、2021年度末までに1,152室、2022年度中にさらに約1,000室を開業、2025年までに25道府県にて約3,000室規模への拡大を目指す。
2020年10月から2022年3月までの開業予定地は、栃木宇都宮(2020年10月7日)、栃木もてぎ(2020年11月20日)、栃木日光(2021年春)、岐阜美濃(2020年10月6日)、岐阜郡上(2020年10月9日)、岐阜清流里山公園(2020年10月6日)、岐阜高山荘川(2021年夏)、三重御浜(2020年10月12日)、三重おおだい(2021年春)、京都宮津(2020年12月15日)、京都京丹波(2020年10月8日)、京都みなみやましろ(2021年春)、和歌山すさみ(2021年春)、和歌山串本(2021年春)、奈良天理(2022年春)。
2022年春以降は、北海道恵庭、北海道長沼、北海道南富良野、兵庫南あわじ、兵庫神鍋、兵庫やぶ、岡山蒜山、岡山津山、広島世羅、鹿児島垂水、鹿児島大隅を予定している。