大泉洋演じる東海林武が本社に帰任し、本格的に復活した日本テレビ系ドラマ『ハケンの品格』(毎週水曜22:00~)。きょう22日に放送される第6話は、いよいよ「AI導入」をテーマにストーリーが展開される。
前回の第5話ラストで、宮部社長(伊東四朗)から「会社の立て直し」という特命を任されて張り切る東海林。その後、S&F社がAIを導入し、利益率に基づいて会社のムダを徹底的に排除するつもりだということを知る。
そのコストカットの対象に、里中(小泉孝太郎)の肝いりで昔ながらの日本の良さにこだわった弁当を作る隅田フーズも。抵抗する里中に協力することになった大前春子(篠原涼子)は、「これはAIとの斬るか斬られるかの、真剣勝負です!」と断言。弁当の売り上げが日々の天気に左右されていると気がついて…。
前シリーズから13年ぶりの復活で、「働き方改革」「高齢化」「副業」「アウトソーシング」「過労死」…と問題山積の令和時代に働く者の品格を問うていくことを予告していた今作だが、この第6話では「AI導入」に切り込む。
AI(=人工知能)とは、大前春子いわく、「ビッグデータ、つまりさまざまな事象の予想や適正値の割り出しに優れています」「大量のデータに基づいて分析・予測できるので、効率よく売上を伸ばすことができる」「特徴はディープラーニング」とのこと。
しかし考えてみると、数え切れない派遣先で仕事をこなし、数多の資格を持ち、その膨大な知識・経験・スキルを生かしてどんな困難も解決してきた大前春子こそ、AIそのものである。それに加え、一見分からないが“情”も持ち合わせているのが、彼女の大きな強み。AIを搭載したロボットが“心”を教えられると煙を出して故障してしまう…なんてCMもあるが、もちろん大前春子にそんなことは起こらない(※睡眠不足時を除く)。
これにより、従来のドラマなどで描かれる「人間 vs AI」ではなく、今回は「人間+AI vs AI」という新しい構図になっているのが、見どころの1つ。AIを相手に、まさに真剣勝負を繰り広げていくが、大前春子が敵にない大きな武器である“情”をどこで、どのように使うのか、ぜひ注目してほしい。
そして、とっくり(大前春子)vsくるくるパーマ(東海林)の舌戦も、前回に負けず劣らず絶好調。今回は、東海林が前作で霧島部長(松方弘樹さん)に対して見せていた、ごますり精神あふれるビッグマウスっぷりも、宮部社長相手に披露している。
さらに、隅田フーズの社長を演じるV6の長野博も、S&Fという大企業に振り回される役を好演。「まっすぐで誠実なキャラクターをしっかりと出せるよう努めました」とコメントしているとおり、哀愁ただよう夫婦の雰囲気を見事に醸し出している。