「仕事が割に合わない!」という声はさまざまな業界で聞こえます。これは支払いが少ない、仕事量が多いというどちらかのバランスが悪いのが原因でしょう。最近では、エンジニアに対する報酬が海外と日本で大きく異なることが注目されたり、デザイナーやイラストレーターもよく話にあがったりします。

今回紹介したいのは、フリーランスの女性声優である誠樹ふぁん/まさきふぁん(@phan_work)さんの悲痛なツイート。声優という仕事に対する理解不足や、業務量と報酬のバランスが取れていない業界の状況を訴えかけています。

  • 誠樹ふぁん/まさきふぁん(@phan_work)さんが投稿した画像※タップで拡大

声なんて録るだけじゃん! て結構言われるんだけど、お仕事の流れはこんな感じなんだ……
軽く14時間くらいかかった時に、「収録時間1時間だから5,000円でいいでしょ」て言われたら、わりと絶望する……で、何件も同時にやっていくってなるともっと大変だったりで。時給計算し始めると闇が深くなる……
(@phan_work)より引用

誠樹ふぁん/まさきふぁんさんに真意を尋ねると、「仕事を5,000円で引き受けることはなく、あくまで例え話として紹介しました」「仕事内容を踏まえた交渉を経て決まった報酬なのに、『早く納品できたこと』を理由に値引きを強制されたことがあります」「絵図は仕事の流れを分かりやすく説明したもので、移動に伴う交通費や台本読み時間の費用を上乗せしたいという意図はありません」「仕事を時給制にしたい考えは無く、普段も仕事を時給制で受けません」と、ツイート内容に誤解が無いよう、丁寧に説明してくれました。

なお、この投稿に対しては、「仕事が終わったあとで価格交渉を行うのでしょうか? その仕組みだとクライアントが絶対に強くなるので恐ろしい業界ですね……」「動画マンが1枚幾らなのみたいに声優さんも1文字幾らな仕組みだと思ってました」「下請法上、アウト案件ですね。発注者側として、いつも社内決裁における承認者のリテラシーの低さに悩まされます 担当が一番気を付けて気を遣わないといけない部分ですよね」「図の方はかなり簡略されてますけど、実際はもっと色々とありますよね 皆さまの努力あってのコンテンツと思っておりますし、心ない言葉もあるとは思いますが、できれば楽しくお仕事できるよう祈っております」など、外からでは分からない内情を知り驚く声や、仕事をお願いする時に発注する側がもっと注意するべきだと警鐘を鳴らすコメントが寄せられていました。

また、「ひええ、すごい大変ですね お疲れ様です!」「作るのは素人が想像してる以上にとても大変なのですね。いつも素晴らしい声に、楽しませていただいてます!」「図で説明してもらえて凄く大変さが分かりました……いつも本当にお疲れ様です……! そしてえっちで素晴らしい声をいつもありがとうございます!! (こんなテンション高くねぇ)の部分見る度に笑っちゃいますw」など、ファンと思われる方から励ましのメッセージも投稿されていました。

すべての業界からこうした歪がなくなり、健全化してほしいですね。