――憧れの中野サンプラザのステージはいかがでしたか?

やっと立てたんだ!というのが実感で、ステージ上のセットも今までと変わらないはずなのに、何か違う感じがしました。あと、ステージから座席が少し離れていたので、それが何か不思議な感じで……。過去に作品イベントで一度立たせてもらったことはあったのですが、その時とは全く違う中野の景色を、ひとつひとつ味わいつつ、堪能した感じです。

――特別な緊張感のようなものはありましたか?

ライブのとき、袖でスタンバイして、みんなと最終チェックをしているときが一番緊張するのですが、映像がはじまって、音楽が流れ始めたら、いつもどおりの感じで、わりとリラックスできたと思います。特に今回は、最初の曲が「Blooming Flower」という、これまでけっこう歌ってきた曲だったので、少し心に余裕があったのも大きかったです。ツアーを通して、緊張しながらステージに出るというより、みんながどんな風に待っていてくれているのかを想像しながら階段を上がっていました。

――意外と落ち着いていたのですね

昔はお客さんの顔を見て緊張することもあったのですが、今は大丈夫です。もちろん、失敗などはしないほうが良いのですが、みんなの顔を見ると、ちょっとミスしても笑って許してくれるだろう、私のすべてを受け入れてくれるはずだって思ったりして(笑)。

――そして、問題のMCですが……

MCだけは本当に……。大阪・愛知のときはカメラが入ってなかったので、比較的気楽な感じでできたのですが、カメラがたくさん入っていた中野は、やはりちょっとぎこちない感じだったと思います。それも私の個性だからと思いつつ、もう少し上手くならないものかと思いながら喋っていました(笑)。

――今回のセットリストは誰が考えたのですか?

セットリストはおもにプロデューサーが考えてくれるのですが、カバー曲については一緒になって考えました。今回は『推し武道』のオープニングだった「Clover wish」と「MIRACLE RUSH」、そして「Butter-Fly」をカバーさせていただきました。

――それぞれの曲を選んだ理由は?

一応、ファンのみんなが知っていてくれて、楽しんでくれて、喜んでくれるものという基準で選びました。まずは「Clover wish」が最初に決まったのですが、今の自分にピッタリだと思ったので、千秋楽の中野で歌うことにしました。「Butter-Fly」は自分が仕事を始める前も、仕事を始めてからも、ずっと背中を押してくれる曲だったので、1stライブツアーの初日にふさわしい曲だと思ったのが理由ですね。愛知の場合は、「Clover wish」も「Butter-Fly」も作品のオープニング曲なので、自分に関わりのあるオープニング曲という観点から「MIRACLE RUSH」を選びました。

――ライブでは「Face to Face」を2回歌っていますが、1回目と2回目で気持ち的な違いはありましたか?

1回目は本編ラストで、その後の段取りなどもいっぱいあったので、気が入っている状態で歌っていたのですが、アンコールでの2回目は、本当に最後なので、思い切り楽しむことを重視して歌いました。多少音程が外れてもいいし、何なら声が潰れてもいいやくらいの気持ちでした。

――今回のライブではダンスパートも充実していたのではないでしょうか?

ピンクの衣装を着ていたところがダンスゾーンだったのですが、自分が思っていた通りにできたと思います。ダンスゾーン以外も満足のいくできだったと思うのですが、映像であらためて観たとき、自分的にずっと課題にしている部分がまだちょっと弱かったので、今後さらに頑張らないとなって思いました。

――課題にしている部分というのは?

足を伸ばした時に、膝が伸び切らないところです……。わかる人にはわかるくらいのレベルなのですが、ずっと意識している部分なので、そこがうまく行っていなかったのが少し不満なところです。完璧すぎないからこそ、さらに上を目指せるのではないかとも思っているんですけどね(笑)。

――石原さんは運動神経は良い方ですか?

カオリンピックのことですよね……。たぶん悪いです。

――たぶん?

たぶん悪いほうだと(笑)。母が言うには、幼稚園のころまではすごく運動神経が良かったらしく、何をやらせても一発でできるから、将来はスポーツ選手にしようと思っていたらしいです。それがなぜか小学生になったら急降下したようで。

――ダンスって運動神経はあまり関係ないんですか?

カオリンピックの結果を見る限りは関係なさそうですね(笑)。もう少しできるはずだったんですけど……。