日本民営鉄道協会は、私鉄大手16社で発生した鉄道係員に対する暴力行為について、2019年度は182件だったとする集計を発表した。前年と比べて13件多く、「依然として高い水準にある」としている。

  • 私鉄大手16社で2019年に発生した鉄道係員への暴力行為は182件だったという(写真はイメージ)

発表されたデータによれば、暴力行為の加害者の68%が酒気を帯び、週の前半よりも水曜日から土曜日にかけて発生件数が多くなる傾向が見られたという。時間帯別では、17時以降から深夜にかけて多く発生。加害者の年齢層は60代以上がやや多かったものの、20代以下から60代以上までどの年代にも大きな差異はなかった。

暴力行為が発生した場所はホームが約4割、改札が約3割で、この2カ所が突出して多かった。暴力行為が起きたきっかけとして、「理由なく突然に」(37%)が最も多く、以下、「迷惑行為を注意して」(23%)、「酩酊者に近付いて」(20%)と続いた。日本民営鉄道協会では、今後も引き続き、暴力行為をなくすため、啓発ポスター掲出などの取組みを実施するという。

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