
◆本記事はプロモーションが含まれています。
【この記事のエキスパート】
料理ライター:山田 由紀子
栄養・健康関連のコラム執筆やレシピ作成、栄養監修、食生活アドバイスなどを中心に活動するフリーランス管理栄養士。
短大卒業後、栄養士として給食会社で社員食堂や寮の献立作成、給食管理を行う。その後、病院で栄養管理、栄養指導、調理などの業務に従事。在職中に管理栄養士免許を取得。
出産を機にフリーに転向し、保健センターなどで栄養指導・食事相談を行うほか、料理教室や発酵食づくりのワークショップを主催。
やっとこ鍋はコンパクトで火のまわりがよく、重ねて収納できるので、自宅だけでなくアウトドアでも重宝します。アルミ製やステンレス製、銅製など様々な素材があり特徴も違います。今回は、やっとこ鍋の選び方とおすすめ商品を紹介します。IH対応や日本製もピックアップ。
キャンプ飯にも人気!
やっとこ鍋とは? どんな風に使うの?
やっとこ鍋は、柄がついていない雪平鍋のような形状が特徴のお鍋。漢字では矢床鍋と書きます。
移動させるときは、ペンチのような形状の「やっとこ」で鍋のフチをはさんで使います。柄がついておらず、コロンとした丸い形のため火が均等に入るのも特徴。煮ものなども煮汁が染みておいしく仕上がります。
また、作った料理を鍋のまま出せるので、自宅だけでなくアウトドアで使う人も増えてきました。ふだん使いからレジャーまで活用できる便利な鍋になります。
管理栄養士が監修!
やっとこ鍋の選び方
管理栄養士の山田由紀子さん監修のもと、やっとこ鍋の選び方を紹介します。購入に際しては、材質や板厚、サイズなどをよくチェックすることが大切です。
ポイントは下記の通り。
【1】材質
【2】板厚
【3】サイズ
【4】機能
上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】やっとこ鍋の材質の特徴から選ぼう
やっとこ鍋はアルミ製・ステンレス製・銅製・モリブデン製など、商品によって材質はさまざまです。それぞれの材質の特徴をご説明します。
アルミ製|料理人も愛用する使いやすさが魅力
アルミ製は軽くて熱伝導率が高いため、スムーズに調理ができます。そのため、料理人の愛用者も多い材質です。しかし、アルミ製の鍋は酸性の食材の調理に向いていません。トマトや酢などを使用した料理を調理すると、酸の影響で鍋が変色してしまうので注意してください。
お求めやすい価格帯なので、やっとこ鍋はどんな鍋なのか、試してみたい方も購入しやすいでしょう。
ステンレス製|お手入れしやすくて長く愛用できる
ステンレス製はサビにくく、耐久性にすぐれているのが特徴。食洗機対応などお手入れのしやすさもポイントです。熱伝導率はあまりよくありませんが、保温性があるので冷めにくいのがメリット。みそ汁など調理後に保温しておきたい料理に向いています。
重量があるため、料理を入れたまま持ちあげるのはサイズによって難しいかもしれません。見た目はステンレスボウルのようなので、小さいサイズのやっとこ鍋なら食卓にそのまま出してもいいでしょう。
銅製|見た目の美しさと熱伝導率にすぐれる
銅製はほかの金属よりも熱伝導率が高く、熱を均一に伝えることができる特性があります。耐久性にもすぐれており、見た目にも美しいので調理器具にこだわりをもっている方にぴったり。
ただし、酸や塩素に弱いので料理を入れっぱなしにしていると、サビの一種「緑青(ろくしょう)」がでてしまいます。人体に影響はないといわれていますが、気になるなら使用後はしっかり洗って乾かして、湿気の少ない場所で保管するなど、お手入れを怠らないようにしましょう。
モリブデン製|酸に強くて頑丈
モリブデン製はステンレスにモリブデンが含まれているため酸や塩分に強く、サビにくいのが特徴です。ガス、IH兼用なのも便利です。
また、加熱による変形や変色も少ないなどメリットが多いため、価格相場はやや高め。そのぶん、長く愛用できるので買い替えずに使い続けたい方にぴったりです。
【2】板厚は作りたい料理に合わせて選ぶ
やっとこ鍋を選ぶときにチェックしてほしいのが板厚です。板の厚さによって向いている料理などが変わってきます。板厚による違いをご説明します。
板が厚いものほど温度ムラが出にくい
板が厚いお鍋を加熱しても、内面まで熱が届きにくく、横に広がっていきます。底面全体が温まってから食材に火をとおすので、鍋のなかで温度ムラが出にくいのが特徴です。異なる食材でも同じように火がとおり、少ない火力でじっくりと調理できるため、煮崩れもしにくくなります。
また、板が厚いことで蓄熱性も高くなり、火からおろしても冷めにくいのが特徴です。調理後もできるだけ温かさをたもっておきたいみそ汁などに向いているでしょう。
板が薄い鍋は下ごしらえ用として重宝する
板が薄いと熱が直接伝わるので、お湯が沸騰するまでの時間が短くて済みます。そのため、出汁づくりやゆで卵、野菜の下ゆでなど、調理の下ごしらえに便利です。また、レトルトパウチを温めるときやインスタントラーメンの調理にも、お湯が沸くのが早いので重宝するでしょう。
スープなどの調理も可能ですが、具材が多いと焦げついてしまうこともあるので注意してください。
【3】作りたい料理と食べる量に合わせてサイズを選ぶ
やっとこ鍋にはさまざまなサイズがあります。調理する食材の大きさや1回で作る分量など、作りたい量に合ったサイズを選びましょう。小さいものだと15cm程度で、ゆで卵やソースづくりなど少量の調理や下ごしらえに向いています。25cm以上になると魚をまるごと入れた煮つけなども作れるでしょう。
持っておくと便利なサイズは18cmと20cmです。4人家族のみそ汁やご飯もこのサイズを選べばじゅうぶんに活用できます。もしみそ汁用として雪平鍋をお持ちなら、雪平鍋よりも小さいサイズを持っておくと活用しやすいです。
【4】独自の機能にも注目!
やっとこ鍋を選ぶときは、便利な機能もチェックしてみましょう。鍋肌に目盛りがついていると、計量しながら食材を入れられるので時短調理にもなります。
また、フッ素加工などコーティングが施されたやっとこ鍋は焦げつきにくいため、煮物だけではなく、炒めものもできます。大きいサイズのやっとこ鍋なら、カレーもやっとこ鍋ひとつで調理できるので便利です。
>> 管理栄養士のワンポイントアドバイス
【エキスパートのコメント】
使い慣れるとメリットいっぱい!
やっとこ鍋の利点は、鍋に柄がついていないので重ねて収納しやすく、作った料理をそのまま冷蔵庫で保存したり調理用ボウルとして使ったりと、幅広い用途に使えるところです。
選ぶ際は、台所の熱源に合わせてIH用かガス用かをチェックしてください。長く使うならオール熱源対応を選ぶのがおすすめです。
毎日使うなら重さも重要。ステンレス製は重めなので小さいサイズを選ぶといいでしょう。