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【この記事のエキスパート】
芸術大学教員/DIYアドバイザー:野口 僚
徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。
その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。
同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。
現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、
学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。
ゴム用接着剤は、通常の接着剤ではくっつけるのが難しいゴム素材同士を接着することが可能です。最近では100均でもよく見かけますが、タイヤや靴など素材、目的に応じて使う種類が変わります。本記事では、選び方、おすすめ商品をDIYアドバイザーの野口僚さんと編集部が紹介します。
ゴム用接着剤とは?
ゴム用接着材とは、その名のとおり、通常の接着剤で接着するのが難しいゴム素材を接着するための商品です。ゴムの種類は通常のゴム以外にも合成ゴムやウレタンゴムなどの種類があり、その用途によってさまざまな商品が発売されています。
ゴムの種類で使いわける
ゴム用接着剤の選び方
ここからは、ゴム用接着剤の選び方を紹介します。ポイントは下記。
【1】ゴムの種類を知る
【2】ゴムの種類に合う接着剤を選ぶ
【3】乾燥後にかたくならないものを選ぶ
上記の3つのポイントをおさえることで、より具体的に自分に合うゴム用接着剤を選ぶことができます。一つひとつ解説していきます。
【1】まずはゴムの種類を知る
ゴムは、こまかく分けるとさまざまな種類に分けられます。プラスチック同様に難接着のものもあり、ゴム用接着剤選びには、これから紹介する種類は押さえておきましょう。
通常のゴム(天然ゴム)
こちらは、一般的なゴムの樹の樹皮から分泌される樹液を使って作られた素材です。弾性があり、一定の強度も確保できるという特徴を持っています。また、摩耗や劣化にも耐性があります。
合成ゴム
合成ゴムの特徴は、耐摩耗性や耐寒性が高く、耐熱老化性もあるため製品が長持ちするという点です。一般的に合成ゴムは、靴底やベルトなどに使用されており、これらの商品を接着する際は合成ゴム用の接着剤を購入しましょう。
フッ素ゴム
フッ素ゴムは合成ゴムの一種ですが、一般的な合成ゴムと違って化学薬品などに対する耐性にすぐれています。そのほか、耐熱性、耐炎性、耐候性などにもすぐれた素材で、工業製品によく使われています。
ウレタンゴム
ウレタンゴムの特徴は、機械的強度・耐油性・耐磨耗性が非常にすぐれているという点です。そのため、タイヤやホース、シール材、靴底など、負荷がかかりやすい製品に多く使われています。
【2】 ゴムの種類に合わせて接着剤を選ぶ
ゴム用接着剤は大きく分類すると、ゴム全般を対象とするタイプ、「フッ素ゴム」や「ウレタンゴム」など難接着材の接着向けのタイプ、特定の種類のゴムの接着向けのタイプのものなどに分けることができます。
それぞれに特徴がありますので、しっかりと把握して商品を選ぶようにしましょう!
合成ゴムや天然ゴムの接着向き!「ゴム溶剤形接着剤」
ゴム溶剤形接着剤は、ゴム同士の接着に向いた商品です。さまざまな種類のゴムを溶かして作られており、成分が同じゴムであるため合成ゴムや天然ゴム同士の接着に強くなっています。
機能は溶かしているゴムによってさまざまあり、耐熱性や耐薬品性などにすぐれた商品も展開されていますので、自分の接着したいものに合った商品を選ぶようにしましょう。
シリコンゴムやフッ素ゴムに効果抜群!「瞬間接着剤」
実は、瞬間接着剤でもゴムを接着することが可能です。合成ゴムなら一般用途のもので接着可能ですが、フッ素ゴムやウレタンゴムの場合は「プライマー」つきのものでなければ、接着することができません。
プライマーは、難接着材を短時間で強力に接着するために開発された、瞬間接着剤専用の前処理剤です。
強度を確保!「エポキシ系接着剤」
フッ素ゴムは耐久性にすぐれた素材である一方、接着することが非常に難しくなっているので、専用タイプの接着剤を使用する必要があります。そのため、フッ素ゴムを接着する際は一般的な接着剤は使用しないようにしましょう。
【3】 ゴム用接着剤は乾燥後にかたくならないものを選ぶ
ゴムは柔軟性を持った素材ですので、ゴム同士を接着する場合には、接着剤も乾燥後に接着部分が硬化しないタイプのものを選びましょう。ただし、ゴム素材でもかたいものもありますので、そんな場合はかたくなるタイプの接着剤を使用しても大丈夫でしょう。
基本は伸び縮みが大きい!「弾性タイプ」
弾性タイプは、基本的にゴム素材を接着するのに推奨されるタイプで、ゴム溶剤系とシリコン系に大別されます。伸縮性にすぐれた弾性タイプを使用することは、接着部分の耐久性を確保することにつながりますので、基本的にはこちらを選ぶようにしましょう。
乾燥後に固まる、分厚いゴム同士の接着向き「硬化タイプ」
硬化タイプは、力を受け流せないため、基本的には伸縮性のあるゴムの接着には向きませんが、分厚いゴムならあまり伸び縮みすることがないため、使用することが可能です。
しかし、その場合もシリコンなどが混ぜられ、硬化後もある程度は弾性を持つ接着剤を選ぶようにすると、接着部に負担がかかりません。
DIYアドバイザーがアドバイス
「接着作業をする時」と「接着した後の環境」を考慮して選ぼう
【エキスパートのコメント】
ゴム用接着剤は、接着可能な素材や乾燥時間、接着の方法や耐性などのさまざまな違いから、多くの商品種類がある接着剤です。自分が「接着作業をする時」と「接着した後の環境」を考慮して選びましょう。
また、ゴム用接着剤は性質上、多用途に使える商品が多いです。もし余った時には他の素材にも使いやすく無駄になりにくいように、多用途な素材に使えるタイプを選ぶのもいいでしょう