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【この記事のエキスパート】
害虫防除技術研究所所長・有限会社モストップ取締役:白井 良和
京都大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。
京都大学農学部昆虫学研究室で農業害虫コナガを研究、殺虫剤メーカーでゴキブリベイト剤の開発に携わった後、富山医科薬科大学大学院医学系研究科に在籍し、蚊の誘引に関する研究で医学博士号を取得。
害虫防除技術研究所を2001年に設立。害虫駆除会社にて、ゴキブリ、ネズミ、ハチ、蚊などの害虫・害獣駆除に従事し、有限会社モストップを2003年に設立。
蚊をはじめとする害虫忌避剤、蚊捕獲器の評価試験や、出版、各メディアへの情報提供を行っている。著書に「蚊の対策がわかる 蚊の教科書」「蚊のチェックポイント71」、共著に「蚊のはなし」などがある。
夏場の蚊は羽音がうるさく不快なばかりか、病気を媒介することもあり厄介です。そんな害虫対策に役立つのが、蛍光灯やLEDなどの光で虫をおびき寄せて捕まえる捕虫器。電気の光で効果的に虫を捕らえます。この記事では、捕虫器の選び方とおすすめの商品についてご紹介します。
捕虫器とは
捕虫器とは、蛍光灯やLEDなどの光で虫をおびき寄せて捕まえるアイテムのことです。光に向かって進む虫の特性を利用して効果的に虫を捕らえることができます。
蚊やコバエなどの害虫対策グッズにはさまざまなタイプがありますが、捕虫器のメリットは場所を選ばず安心して使えること。コンビニなどで使われる電撃殺虫機も捕虫器に似たアイテムですが、集めた害虫に電気ショックを与えるため、引火のおそれがある場所では使えません。
殺虫剤や蚊取り線香も広く使われますが、薬品を使うことや煙が気になる場合も。捕虫器なら、電流や薬品を使わず煙も出ないため子どもやペットがいる家庭、キッチンまわりでも安心して使うことができます。
捕虫器の種類・タイプ
捕虫器には捕獲方法の違いによって2タイプの種類があります。ファンで本体内部に虫を吸い込む吸引タイプと、粘着シートでからめ取るシートタイプです。それぞれの捕獲方法にはメリット・デメリットがあるため、使用場所に合ったタイプを選びましょう。
吸引タイプ
吸引タイプの捕虫器は内蔵されたファンで気流を生み、光に寄ってきた虫を吸い取り捕らえます。吸い込まれた虫は本体内部のカゴに閉じ込められて脱水状態に。逃げ出すことができず死に至ります。
吸引タイプはファンを使って吸い取るぶん捕獲率が高いのがメリットです。また、ランプのほかに消耗品がないためランニングコストも安く済むのがいいです。ただし、ファンを回す動作音が気になる場合もあるでしょう。寝室などで使用するときは動作音が少ない静音設計のものを選ぶといいですね。
シートタイプ
シートタイプは、光でおびき寄せた虫を強力な粘着シートでからめ取り捕らえます。吸引タイプと違い動作音がせず静かに使うことができるため、寝室で使うのにも適しています。ただしシートは虫のほかにもホコリが付着したり、乾燥するため定期的な交換が必要です。購入後も交換の手間とコストがかかってくることに注意しましょう。
シートタイプの捕虫器を選ぶ場合は、専用シートの購入のしやすさや価格、交換がらくかどうかも考慮したうえで商品を決めるとよいでしょう。
捕虫器の選び方
それでは、捕虫器の基本的な選び方を見ていきましょう。
【1】効果の範囲
【2】ランプの種類
【3】給電方法
【4】消費電力
【5】お手入れ方法
上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】効果の範囲をチェック
捕虫器は製品によって、虫の捕獲に効果が期待できる範囲が異なります。小型の家庭用と業務用とでは対応できる広さがだいぶ変わってきますし、業務用にも小型店舗向けのものから工場に対応できる有効範囲が広いものまでさまざまです。使用する場所の広さを満たす有効範囲をもった商品を選びましょう。
家庭用:20~40平方メートルほど
家庭用の捕虫器は、20~40平方メートルくらいの有効範囲のものが多くなります。寝室や玄関で使うなら20平方メートルくらいで充分ですが、リビングで使うならもう少し広く対応できるものがほしいところ。30平方メートルあれば20畳のLDKがおおよそカバーできます。
家庭に捕虫器を置く場合は、玄関や窓、キッチンなど虫の侵入・発生しやすい場所に設置するのが効果的です。設置場所に合った有効範囲のものを選びましょう。
業務用:60~120平方メートル程
業務用に使うなら、目安として有効範囲が50平方メートル前後は必要になってきます。業務用になると、有効範囲が60~120平方メートル程度あり広範囲に対応できるタイプも増えてきます。
業務用は家庭用にくらべて重量もサイズも大きくなるため、使用スペースをカバーできる大型のものが置けない場合は、捕虫器を複数台設置するという方法も検討してみるといいでしょう。
【2】ランプの種類をチェック
捕虫器は光に向かって進む虫の特性を利用しています。以前は虫をおびき寄せるランプには蛍光灯や紫外線ランプが使われるのが一般的でしたが、今は紫外線を出す特殊なLEDを使ったものも多くなっています。文字LEDは寿命が長く、消費電力が控えめなのがメリットです。消費電力や耐用年数も変わってくるため、捕虫器に使用されているランプの種類もチェックしましょう。
虫によって、誘引されやすい光の色が違います。なかにはLEDのカラーを変更可能にしてより多くの種類の害虫に対応できるようにした商品や、LEDと蛍光ランプを併用した商品もあります。発生する虫の種類が多い場合などはこうした商品もチェックしてみるといいですね。
【3】給電方法をチェック
捕虫器を選ぶ際は、給電方法も確認しておきましょう。ACアダプターが主流ですが、なかにはUSB給電できるものもあります。据え置きで使う業務用の場合はACアダプターで問題ありませんが、家庭用の場合はUSBポートで給電できると使い勝手がよくなりおすすめです。
PCのUSBポートから給電すればコンセントが不足しがちなデスクまわりでも電源の心配なく使えます。手元に置ければ有効範囲があまり広くないタイプの捕虫器でもしっかり虫から身を守ることができそうですね。また、モバイルバッテリーにつないでキャンプや釣りなど屋外でも使えるようになり活用の幅が広がります。
【4】消費電力をチェック
夏場など虫が気になる季節は、昼夜を問わずつけっぱなしにすることも多いもの。消費電力をチェックして、省エネ性の高いものを選べば電気代を気にせず使用できます。
家庭用のタイプなら、消費電力が5W程度で済むものも。24時間つけっぱなしにしても1日たったの2~3円で使うことができるので経済的ですね。
【5】お手入れ方法をチェック
捕虫器を使うときに避けて通れない問題が捕獲した虫の処分です。できるだけかんたんに処理できるものを選んで不快感を少なくしたいもの。吸引タイプの場合は、受け皿をかんたんに取り外せるものなら虫に触らずさっと捨てられます。ファンも取り外して洗えれば、汚れが気になったときに手軽にお手入れできて衛生的です。
粘着シートタイプの場合は、シートの交換頻度が少なくて済むものだと手入れがらくになります。なかには自動でシートを巻き取り交換の負担を軽減している商品もあります。シート交換が手軽かどうかもチェックしましょう。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
電気の光で誘うか粘着シートで捕らえるか
捕虫器には、光で誘引して捕獲するものが多いです。光に向かう習性があるハエ、ガなどは光が明るく、ファンの力が強く、粘着シートタイプなら粘着力が強いものほど効果大。ファンだと電力が必要で動作音がしますが、カゴに入った虫を捨てるだけで済みます。
粘着シートは静かですが、定期的にシートを交換する必要があります。自分に合ったタイプを選びましょう。