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【この記事のエキスパート】
芸術大学教員/DIYアドバイザー:野口 僚
徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。
その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。
同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。
現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、
学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。
家具の組み立てや修理、DIY、バイクや自動車の整備をするときに便利な工具セット。この記事ではプロに話を伺い、工具セットの選び方とおすすめ商品を紹介します。KTCやTONEといった人気ブランドを中心に、コンパクトな家庭用や、電気工事もできる整備用などを厳選!
工具セットの利便性
工具セットは、DIYや車の整備のときだけでなく、家で家具を組み立てたりちょっとした修理など、さまざまな場面で活躍します。工具が必要なときに必要な分だけ購入するよりも、セットで購入したほうがコスパもよく、ひととおりそろえておいたほうが便利です。
災害時の脱出や救助にも使えるので、家庭にひとつ常備しておいて損はないでしょう。また、災害時には脱出・救助にも使うことが可能です。
工具セットの選び方
それでは、工具セットの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の5つ。
【1】工具ケース
【2】セット内容
【3】用途
【4】セット数
【5】安全性
上記の5つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】工具ケースをチェック
持ち運びや利便性を考えて工具ケースで選ぶ方法もあります。一般的に、工具ケースはキャビネットタイプ・ハードケースタイプ・チェストタイプ・キットタイプの4つに分けられます。
選ぶケースによって収納できる工具の数も、持ち運びやすさも異なるので、工具を使う状況やほしい工具の数を参考に選びましょう。
業務用で大量の工具がはいる「キャビネット」タイプ
整備士など、仕事でたくさんの工具を使う方には、キャビネットタイプの工具ケースがおすすめです。キャビネットタイプの一番のメリットは、たくさんの工具を収納できることです。
整備士など日常的に工具を使用する方には、キャビネットタイプが使いやすいです。箱の下にキャスターがあるものの、キャビネット自体の重量が重いので、持ち運びには適していません。工具ケースを置く場所が決まっていると、使いやすいです。
「ハード(ボード)ケース」タイプ
工具を持ち運ぶことが多い方には、ハードケースタイプの工具セットがおすすめです。ハードケースタイプは、ケースを開くことで入っている工具が一目でわかります。また、工具の数が多くてもコンパクトに収まるので、持ち運びに優れています。
なお、整備などの作業を自宅でしか行わない場合は、壁などにケースごとかけておくと所有している工具がすぐわかるので、同じ工具を買ってしまう失敗も防げます。
「チェスト」タイプ
本格的な作業をしたいけど、持ち運ぶことが多い方におすすめなのがチェストタイプの工具箱です。キャビネットタイプと比べると収納力は落ちますが、数段に分かれた収納ボックスがついていて、ハードタイプと比べると大容量の収納機能となっています。
さまざまな種類の工具がセットになり、仕事での出張先への工具の持ち運びにもぴったり。販売されている商品のラインナップも豊富で、自分の希望にあった工具セットを見つけやすいです。
「キット」タイプ
自分の必要な工具だけを収納したい方には、キットタイプの工具ケースがおすすめです。カスタマイズできる工具ケースで、ばら売りの工具を購入して必要な分だけ持ち運ぶことができます。
バイクツーリングに出かける際など、必要最低限の工具を持ち運ぶときに便利です。収納できる工具の数は少ないので、どの工具が必要なのかわかる方でないと、使いにくいと感じてしまうかもしれません。
【2】セット内容をチェック
工具セットを選ぶときは、必要な工具が入っているか確認しておくことが大切です。使わない工具がセットのなかに含まれていたとしても、場所をとってしまうだけです。
なので、セット数を重視するのではなく、自分に必要な工具が含まれているかどうかを重視して選ぶようにしましょう。自分が工具を使う用途や場面にあっているか、セットに含まれている工具を確認してから購入するのを忘れずに。
ボルトやナットを締める「スパナ、レンチ」系
スパナやレンチは、ボルトやナットを締めるのに必要な工具です。家具の組み立てや、自転車、自動車メンテナンスにも必要になります。
スパナは先端の口が開いていて、レンチは丸状になっていて、自動車のメンテナンスやバイク整備に使用されます。また、六角レンチは家具の組み立てなどでも使用されます。スパナやレンチは複数のサイズがあり、多種多様なサイズに対応がしやすいよう、セットに何mmから何mmまで揃っているかはチェックしましょう。
ねじ締めに必須な「ドライバー」系
工具の定番のドライバーは、ねじを締めるのに必須の工具です。家具の組み立てなどに使われるだけでなく、家電などの電池交換の際にも使用されます。
車のキーレスリモコンなど、ボタン電池が使用されている製品は、使われているねじも小さいことが多いので、小さいドライバーが必要になります。プラスドライバー、マイナスドライバーともによく使う工具なので、いくつかのサイズを揃えておくと便利です。
素材を曲げたり切ったりできる「ペンチ、ニッパー、プライヤ」系
ペンチ、ニッパー、プライヤなどは、素材を曲げたり切ったりすることができ、ハンドメイドアクセサリーを作るときにも使用されます。
自動車やバイクのライトを交換したり、ナビを取り付けたりする際など、配線をカットしたりする場合にも使用されます。また、針金などを切るときにはさみだと切りづらいので、ニッパーがあると便利です。
木材を切るなら「ノコギリ」系
日曜大工や家具をDIYしたい方には、木材を切るノコギリが必須です。木材を希望のサイズにカットするときに使用できるので、ノコギリが含まれているセットがおすすめです。
ただし、のこぎりはほかの刃物と違ってさびなどで劣化しやすいので、刃を交換できるタイプだと、後々便利です。
釘打ち、釘抜きには「ハンマー、金槌」系
DIYでなにかを作るときにする釘打ちには、ハンマーや金槌が必要です。ハンマーには木槌・両口玄能・ゴムハンマー・ネイルハンマー・片手ハンマー・片口ハンマーなど、たくさんの種類があります。
それぞれ重さや使い道も違うので、使い道にあったタイプを選ぶといいでしょう。ネイルハンマーを使用することで釘抜きもできるので、あると便利です。
【3】用途をチェック
工具セットを購入するときは、どんな用途で使用することが多いかを確認しましょう。家具を組み立てたりするだけなら家庭用タイプ、家具などを手作りしたい場合はDIY用、バイク整備や自動車メンテナンスには整備用を選ぶといいですね。
自分がなにをしたいのかを知っておくことで、用途にあった工具セットを選ぶことができるでしょう。
最低限のものが揃う「家庭用」
家庭で使用するのに最低限必要になるのは、プラスドライバー、マイナスドライバー、ペンチ、スパナなどです。使わないような工具をもっていても、保管スペースが必要になるだけなので、DIYや整備をすることがないなら、家庭用の工具セットを選ぶのがおすすめです。
プラスドライバーは、電池交換のときなどにも使用するので、いくつかのサイズを揃えておくといいでしょう。
自分で家具も作るなら「DIY用」
机や棚などの日曜大工や手作りの小物などを作りたい方には、DIY用の工具セットがおすすめです。DIY用の工具セットは、ドライバーやペンチに加え、のこぎりやとんかち、ドリルなどが入っています。
DIYでは木材をカットしたり、くぎを打ち込むことがあるので、電動ドリルやのこぎりが入っていると便利です。のこぎりの刃はサビや摩擦で劣化しやすいので、交換できるタイプの刃を選んでおくのがおすすめです。
バイクや自転車のメンテナンスに「整備用」
バイク整備や自転車、自動車メンテナンスなどをする方には、整備用の工具セットがおすすめです。整備をするときには、レンチやプレイヤー、ニッパーが入っていると便利です。
整備ではボルトを緩めたり閉めたりする作業が非常に多いので、メガネレンチやソケットレンチ、ラチェットハンドルなどがサイズ別に入っている工具セットを選ぶのがおすすめです。
整備用の工具セットは値段も高価で、用具の数が増えるにつれて値段も上がっていくので、どれくらいの工具が必要か確認しておきましょう。
頻繁に工具セットを利用する方は「精度」に注目
整備用の一つの要素にも含まれますが、週に数回など頻繁に利用する方は精度に注目しましょう。特に「自分の所有物だけではなく、誰かのモノを整備する」ことが多くなる方は、精度が低い工具を使うと、相手側のねじを痛めてしまいやすかったり、スムーズな作業の妨げになります。
精度が上がるとその分工具セットの価格も上がりますが、自分の利用頻度と作業内容のバランスをみて選びましょう。
【4】セット数をチェック
工具セットは、商品によってセットに含まれている工具の点数が違います。
10点未満のコンパクトセットがあれば、10点~30点の家庭用セット、31点~60点の本格DIYセット、60点以上の専門用具セットなど、必要な工具の点数にあわせて選びましょう。
【5】安全性をチェック
工具セットを選ぶときは、安全性もチェックしておきましょう。のこぎりの刃がそのままむき出しになっていたりすると、あやまってケガをしてしまうかもしれません。
また、工具は重いものが多く、持ち運ぶ際に足の上などに落としてしまう可能性もあるので、持ち運びタイプは、きちんとロックができるようになっていて、安全かどうか確認しましょう。
力の入れやすいグリップ性
持ち運びやすさを考えて小さい工具を選ぶと、握りにくいことがよくあります。工具を握り、グリップの部分が自分の手にあっていないと、力が入りにくく作業効率が悪くなってしまう場合も。
持ち運びやすさだけを考えるのではなく、使いやすさを考えて力の入れやすいグリップを選ぶようにしましょう。
力を入れても使える耐久性
ドライバーでねじを緩めるときなど、力任せにドライバーを使うとねじ溝をつぶしてしまう可能性があります。工具を選ぶときは、多少、力を入れても壊れないような工具を選ぶようにしましょう。
また、ハンマーやペンチなどかたいものを扱うときに工具が素材に負けてしまわないよう、耐久性を確認しておくとよいですね。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
使用頻度・工具の種類など、総合的なバランスを確認
購入を検討する際は、「使用頻度」「工具の種類」「品質精度」「価格」のバランスをよく考慮して選びましょう。工具セットは少し使えればいい、というライトユーザー向けのものから、プロがこだわりを持って使うヘビーユーザー向けのものまで幅広くあります。
自分がDIYで使う時はどんな頻度でどういう作業をするのか、ということをよく確認して、商品を選ぶことで、満足できる工具セットを見つけることができるでしょう。