日本介護クラフトユニオンはこのほど、全国の介護事業所を対象とした「新型コロナウイルスに関する緊急アンケート」の中間報告を発表した。調査期間は2020年2月28日~3月4日、調査対象は同団体の組合員が働く4,043事業所で、3月1日時点で1,117事業所の回答が寄せられている。

マスクなどの衛生用品、34.1%が「そろっていない」

  • マスクの在庫は何日分、確保できていますか?(出典:日本介護クラフトユニオンWebサイト)

衛生用品(マスク、消毒液、介護用手袋、うがい薬等)はそろっているか尋ねたところ、「そろっていない」が34.1%、「そろっているが余裕ない」が62.7%を占め、「そろっている」は7.6%にとどまった。

マスクの在庫は何日分確保できているか聞くと、18.8%が「すでにない」と回答。この他、「1~3日以内」が7.3%、「7日以内」が9.8%、「14日以内」が16.6%と、52.5%の事業所でマスクを2週間以内分しか確保できていないことがわかった。訪問介護に限ると、「すでにない」と答えた割合は27.8%となった。

厚生労働省は高齢者への対応について、「37.5度以上の発熱または呼吸器症状が2日以上続いた場合には、保健所に設置されている『帰国者・接触者相談センター』に電話連絡し、指示を受けること」としている。このことについてどう思うか問うと、「他の利用者や職員に感染しないか不安」が最も多く78.4%。次いで「2日も待たずにもっと早く処置できるよう指示してほしい」が54.7%、「37.5度以上になっても2日も待つことが不安」が50.1%と続いた。

この他、国や行政への要望として、「マスクの不足は深刻。疑わしい方のところへ入るためのヘルパーさんの防護服のようなものも手に入らない。ヘルパーを守れない」といった声が寄せられた。