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【この記事のエキスパート】
料理研究家/料理講師/ケータリングプランナー:指宿 さゆり
神戸出身。アメリカなどでパーティ料理やオーガニックを学び、2002年に「菜々食CookingClass」を主宰。卒業生による教室開設やカフェ開業実績も多数。
企業向けのオリジナルレシピ開発を行う「レシピ制作専門スタジオ」では料理部門の代表として、料理動画のメニュー監修、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、飲食店のメニュー開発などに従事。また、大の蕎麦好きでもあり、蕎麦に関するグループも運営中。
コロッケやとんかつなどの揚げ物や、ハンバーグなどのつなぎにも使える「パン粉」。パン粉にも生パン粉と乾燥パン粉と種類があり、それぞれ向いている料理が異なります。またパン粉の粒子の細かさによっても食感などが変わるので、よく確認してから購入することが大切です。この記事では、パン粉のおすすめと選び方のポイントをご紹介します。
原材料や種類で!
パン粉選びのポイント
まずはパン粉の選び方をチェックしていきましょう。選ぶ際の参考にしてくださいね。
パン粉の原材料で選ぶ
パン粉の主な原材料は、パンだけではありません。おからやお米などを原材料として、パンの原料である小麦を使っていないパン粉が最近増えてきて、いろいろなラインナップのパン粉があります。
小麦が苦手な方や、病気やダイエットのために糖質制限食を心がけている方でもおいしい揚げものがたのしめるようになっており、食事の幅が広がっています。
原材料にこだわっているかどうか
新潟県産コシヒカリ100%を使った米粉のパン粉。揚げ物に使うと少しかために仕上がります。
パン粉の原材料をあまり確認したことがないという方も多いかもしれませんが、この機会に原材料をチェックしてみましょう。原材料を確認すれば、パン粉の品質を知ることができます。
原材料がすべて国内産で構成されているものもあれば、海外産の素材や食品添加物を使っているものもあります。素材本来の味を楽しみたい方は、添加物不使用のものを、国内産の原材料にこだわりたい方は、できるだけ国内産のものを使用しているものを選ぶとよいでしょう。
また、パン粉はおもに小麦粉が使われますが、米粉を使ったものも販売されています。ただし、米粉が使われたパン粉は小麦粉が使われたパン粉とは違い、揚げ物にしたときの仕上がりに差が出ます。できればいくつかの商品を試してみるのがよいでしょう。
添加物を使っていないパン粉を選ぶ
三木食品『材料3つ!の無添加パン粉』
パン粉をより長持ちさせるために、食品添加物が加えられることがあります。また、揚げ物がよりサクサクしておいしそうに仕上げるための添加物が用いられることもあります。
添加物によってより製造コストを下げられリーズナブルな価格で販売されますが、品質にこだわりたいなら、添加物をつかっておらず、小麦粉・イースト・食だけが原材料となっているものを選択しましょう。
時短できるパン粉を選ぶ
日清フーズ『小麦粉・卵いらず ラク揚げパン粉』
揚げものは、工程が多くなかなか手早く調理するのが難しいと感じることも。そんな場合は、パン粉をつけるだけで揚げられるようになっているタイプなら、かんたんにできます。
小麦粉や卵を食品につける工程が不要になり、準備も片付けもかなり時短でき、忙しい方でも料理の幅が広がります。
パン粉にハーブがミックスされているものや、パッケージにチャックがついている商品も使いやすいです。
パン粉の種類で選ぶ
パン粉には乾燥させてつくっている「乾燥パン粉」と「生パン粉」の2種類があります。それぞれの特徴を紹介します。
「乾燥パン粉」
フライスター『フライスターセブン』
乾燥パン粉は水分が少なく、揚げてしばらく時間が経過しても油っぽくならないのが特徴です。そのため、お弁当用の揚げ物に向いています。
また、乾燥しているため保存がしやすく、開封しても密閉容器に入れておけば常温保存が可能です。
「生パン粉」
生パン粉は、原料のパンを砕いて袋詰めされたものでパンの風味が感じられ、水分が多いためサクッと軽い食感に揚がります。乾燥させていないためにパン粉自体の粒が大きく、食材にボリュームを出すことができます。そのためトンカツやヒレカツなど、ボリュームを出したい揚げ物に向いています。
しかし水分が多いためカビが発生しやすく、長期間の保存には向いていません。生パン粉は早めに使い切るか、冷凍保存するようにしましょう。
パン粉の粒子の細かさを確認する
粒子が粗めのパン粉。岩手県産の有機小麦粉、酵母は有機JAS天然酵母など、原材料にもこだわっています。
料理にパン粉を使用する場合、パン粉の粒子の細かさを確認しましょう。粒子が粗めのパン粉もあれば、細かめのパン粉もあり、それぞれ適する料理も異なります。
たとえば、メンチカツなどは粗めのパン粉の方が食べ応えのある料理に仕上がります。クリームコロッケなどは粒子が細かいほうが、なめらかな舌触りの邪魔になりません。
もしパン粉を購入し、料理に使うには粒子が粗いと思った場合、フードプロセッサーなどで細かくするか、手で細かく砕くとよいでしょう。粒子が細かいパン粉にすると油分が減ってヘルシーな仕上がりになります。
粗目のパン粉でボリューム感を出す
創健社『有機栽培小麦&国内産小麦粉使用 パン粉』
粗目のパン粉は、よりボリューム感を出せますから、とんかつやエビフライなど、メインメニューとなる料理をつくるときに使うとよいでしょう。
また、粗目のパン粉をつかって揚げれば、なかの食材がよりじっくりと過熱されるため、やわらかい仕上がりになります。
ボリューム感のあるやわらかく仕上がった料理で、家族みんなでおいしくたのしい時間を過ごせます。
中目のパン粉で食べやすさを重視
ムソー『国産有機小麦粉使用 天然酵母パン粉』
中目のパン粉は、なかの具材がやわらかくて、粗目のパン粉ではどうしても調理しにくくなってしまう、コロッケなどをつくるときに使うとよいでしょう。
また、サイドメニューとして添える揚げものなど、ボリューム感がそれほど重要ではない料理の場合も、中目のパン粉を使えば、より食べやすい揚がり具合いになります。
細目のパン粉で小さな食材もきれいに揚げる
フライスター『フライスターセブン』
細目のパン粉は、衣の厚みがより薄くなっており、短時間で食材に熱をとおすことができます。また、こまかい部分にまでていねいにパン粉をつけられるのも、細目のパン粉の特徴のひとつです。
串カツなどの、食材が小さくカットされている料理は、細目のパン粉がぴったりでしょう。より素早く調理して、油のなかに入れる時間を短くしたい食材の場合も、細目のパン粉がベストです。
味にこだわるならパンの焼き方も確認しよう
パン粉のもとになるパンの焼き方には、「焙焼式」「電極式」とがあります。それぞれ揚げ物の仕上がりや食感が異なります。
「焙焼式」パン粉
「焙焼(ばいしょう)式」は、通常のパンを焼くとき同様、オーブンを使ってパン生地を焼く方法です。
オーブンで焼かれたパンを粉砕したものが「焙焼式パン粉」と呼ばれており、食感がやわらかいという特徴があります。焙焼式パン粉で揚げたものは食感が軽く、揚げ色がつきやすくなっています。
「電極式」パン粉
「電極式」は、パン生地に直接電気を流して焼く方法です。この方法で焼いたパンは「電気パン」とも呼ばれ、焼かれるとパンの耳が白くなり、食感が固く食べにくい状態です。これを粉砕したものが「電極式パン粉」です。比較的パン粉の目が立っているため、揚げ物に使うとボリューム感を出すことができます。
食感は焙焼式パン粉より固く、パン粉の粒を細かく砕いても食感が残るため、串揚げなど食感が十分に欲しい料理にぴったり。揚げた後の状態も長時間維持できるので、お弁当などにも向いています。
使い切りやすいサイズかどうか
パン粉を日々の料理で活用する方であれば、大容量のパン粉を購入するのがおすすめです。
ただし、あまり料理をされないという方はサイズに要注意。パン粉の鮮度を気にしたことがないという方も多いかもしれません。
もちろん料理によりますが、あまりパン粉を使わない料理をするのであれば、容量が多いものを買うと余ってしまいます。できるだけ開封後に使い切れるような、小さめのサイズを購入するのが望ましいと言えるでしょう。
料理研究家からのアドバイス
【エキスパートのコメント】
まずはパン粉の原材料を確認し、できるだけシンプルな素材を使っているものを選ぶのが望ましいです。
パン粉を一度に使い切るのは難しいかもしれないですし、開封後に長期間保存しておくと鮮度が落ちてしまいます。コストを抑えるのであれば、安価な小麦や添加物などが必要かもしれません。
ですが、品質の高いパン粉を使えば、素材本来の旨味を味わうことができます。こだわったパン粉を試してみてくださいね。