月亭方正＆ココリコ、『笑っては―』での本気笑い「幸せ」 毎年最後の意識

――年齢が上がっていることに関するイジリも最近ありますが、この番組をやっていて年を取ったなと感じることは?

遠藤:スタートするとそうも言ってられないし、年齢は気にしたことはないです。ダウンタウンさんが30代の頃から、僕らが20代の頃から、芸人の縦関係はそのままですし、自分が48歳というのはあんまり思わないですけど、スタートする前に自分の衣装の中に老眼鏡を入れたのは今年初めてです。なんかで見なあかんときに見えないのは嫌だと思って、老眼鏡をとうとう入れてしまいました。

田中:皆さんのトイレが近いとか、疲れるのが皆さん早くなっているような気はします。

――年齢を生かした新たな笑いも増えていますよね。

遠藤:自然とついてくるものなんでしょうけどね。それぞれの立場も変わって、家族や子供ができたり、年齢重ねていろんなことが。メガネかけなあかんとか、白髪増えたとか、シワがどうこうとか、普通にしている顔が普通でも面白くなってきたとか、そういうところのイジリなので、重ねてきた年数だと思います。

方正:非現実的ではありますからね。56歳の人がケツをたたかれるって、そんなの見たことないですよね。それが近くで見られるっていうのはほんまに面白い。俺らもやっぱり面白いんですよ。それが年々面白く…還暦でやっていたら面白いなとは思いますもん。

――ケツバットとかに備えて前日に何か準備しているということはありますか?

方正:痛み止めを飲んでいます。

遠藤:本当に飲んでるんですか? うそでしょ?

方正:ロキソニンを。去年くらいにカミングアウトしましたけど、去年か一昨年くらいから飲んでます。1回飲んでみようかなと思ったら、なんとなく痛みが和らいだ気がして。お守り代わりに。漢方とかいろいろ。

田中:方正さんが痛み止め飲んでいるってネタだと思っていたので驚いています。漢方にも手を出されているって。漢方は効き目が出るのに時間かかりますからね。

――今年の『笑ってはいけない』も収録が終わりましたが、収録後は開放感から普段とは違う過ごし方をされるのでしょうか?

遠藤:だいたい夜中に都内に戻って来て、特に今年は夜中で、子供は小さいのでもちろん寝ている時間なんですけど、起こしましたね。「パパ帰ってきたよ」って。開放感ですかね。寝室に入ってがばーっていきました。帰って来られないと思っている自分もどこかでいるのかもしれないです。

田中:一つ大きい仕事が終わったみたいな気持ちは毎回ありますね。

――疲労感もすごいと思うのですが、あと何年くらいやれそうとか、正直しんどくなってきたなという思いはありますか?

方正:3、4年くらい前から、もう今年でおしまいやっていう思いでやっています。もう今年でおしまいやから全部出し切ろうっていうその思いです。これ毎年です。

遠藤:やるかやらないか、本当にギリギリまでわからないんですよ。毎年ほんまにそうで、「あ、今年もやるんすか」っていう感じなので、もうこれで終わりかもって。去年やったら平成最後でこれで終わりかもって。なんとなく自分らで今年最後だと思って挑んで、またやるんやっていう繰り返し。

田中:同じです。それが14年続いているような感じですね。

――毎年「やります」って言われたときの心境は?

方正:複雑(笑)。「あんねんな」っていうのもあるし、「あんのかー」というのもあるし。ただみんなそうだと思いますけど、「1年早い!」って思います。

遠藤:複雑ですね。まさしくどっちもあります。時間によって、「よっしゃ頑張ろう」っていうのと、「あんのかー」っていうのの繰り返しで、当日を迎える。

田中:いろんな気持ちが。でも最終的に楽しみが勝ちます。面白いことがいっぱい起こるので、そこにいられる、見られる楽しさは毎年ありますね。大変さと同時に。

方正:本気で笑うときがありますからね。この5人でなんかやっているときに、ほんまに腹痛いっていうときが。これは幸せです。

遠藤＆田中:そうですね。幸せです。

方正:50歳過ぎて、普通のときでもこんなに本気で笑うときなんてないもん。30年近く一緒にやっている仲間とそれができる、この空間を分かち合えるっていうのは幸せなんやろうなと思います。