年のせいか“物忘れ”が増えて、ばあさんを困惑させるじいさん。実は、別の意味でも“困ったじいさん”のようで…? 2018年の11月22日「夫婦の日」に投稿された第1話が4万リツイート、13万件のいいねを獲得した人気のギャグ短編『困ったじいさん』。LINEマンガでの連載を経て、この度KADOKAWAより単行本化。話題になっていました。
作者は、ギャグ漫画家の大江しんいちろう(@s_ooe)さん。
ある老夫婦のご飯どき。じいさんは、フルフルと震えながら「ばあさん…メシはまだかの?」と質問しますが、ばあさんは困り顔。なぜなら、今食べている最中だからです。「今食べてますよおじいさん」と諭すと、今度は「…でメシはどっちの手で食べるんだったかの?」「…右手ってどっちだったかの?」と質問攻め。
見かねたばあさんが、じいさんの右手を握りながら「こっちですよホラ…!」と導くと…?
急にシャキっとしたじいさんが一言、「ワザとじゃよ」。これまでのヨボヨボは演技で、ばあさんの手を握ることが目的だったことを明かします。思わず、ドキンという大きな心音とともに赤面してしまうばあさんでした…。これは確かにかなりの曲者、“困ったじいさん”で間違いありませんね。
お話を聞きました
LINEマンガ インディーズに本作品を投稿していたことをきっかけに、9月からLINEマンガでの連載作品となり、現在までで61話(※2019年12月時点)。ついには単行本がKADOKAWAから発売されるほどの人気ぶりのこの短編。作者の大江しんいちろうさんに、作品が生まれたきっかけなどを伺いました。
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『困った じいさん』(KADOKAWA)11月22日発売
Q:「困ったじいさん」のアイデアが生まれたきっかけを教えてください。
「カップルものの漫画を描きたかったのですが、それをそのまま自分がやってもダメだなと思い、それならおじいさんおばあさんでやったらギャグっぽく面白く描けるんじゃないかと思って描きました。
モデルにした人物は特に考えていなかったですが、思い返して見ると自分のおじいちゃんおばあちゃんに似てるような気がします」。
Q:第1話が、4万リツイート、13万いいねと大きくバズりました。当時の気持ちは?
「バズったらすぐ書籍化! 連載化! の声がかかるとの噂を聞いていたので、『これは色々と(引き合いが)来るのかな…』と期待しておましたが、特に何も来ず。『あれはただの噂か』と数日で現実を受け入れました…。書籍化や連載化のお話を頂いたのはそれからしばらくしてからでした」。
Q:現在までで、LINEマンガ上での連載は61話まできています。中でも、もっとも思い入れがあるのは何話でしょうか?
「やはり1話目です。たまたま何気なく描いたこの2ページが無かったら、『困ったじいさん』という漫画を皆さんに読んでもらう事も、今の連載も書籍化も何もなかった訳ですので。思い入れのある話と聞かれたらやはり一話目になるかなと思います」。
いい夫婦の日という事で。
— 大江しんいちろう (@s_ooe) November 22, 2018
「困ったじいさん」 pic.twitter.com/LAQWvYzFhV
Q:今後の展開については、いかがですか?
その回その回で考えているので先の事はあまり考えていないですが、家族や街の人など周りのキャラを増やしていきたいなと考えてます。
「おじいちゃん、おばあちゃんになっても手を繋ぐような仲良しでいようね」と約束し合うカップルがいますが、それどころの騒ぎではないこの二人。気になった方はぜひチェックしてみましょう。