CyberZのオフィス内に、社員向けコーヒーショップ「AMAZING COFFEE」がオープンする。同店はダンス&ヴォーカルグループEXILEのメンバー、TETSUYAさんが率いるコーヒー専門店で、すでに都内や横浜、大阪などに6店舗を展開しているが、企業と提携するのは今回が初めてとなる。プレオープンの模様を取材した。

  • CyberZのオフィス内に、社員向けのコーヒーショップ「AMAZING COFFEE」がオープンする

    CyberZのオフィス内に、社員向けのコーヒーショップ「AMAZING COFFEE」がオープンする

デジタルデトックスできる場所を

コミュニケーションの促進につながるとして、社内カフェを導入している企業は少なくない。CyberZも2014年より「好きなタイミングで食事をとれる」「自由にミーティングできる」「集中スペースとしても利用できる」社内カフェを運営してきた。

今回のAMAZING COFFEEとの提携は、社員の生産性のさらなる向上を狙ったものだ。CyberZ 代表取締役社長の山内隆裕氏は「事業が拡大し、また多角化している。社内でも高い目標を掲げているが、そんなオフィスだからこそ、ど真ん中に美味しいコーヒーで社員がホッとひと息つけるようなスペースを作りたかった」と経緯をあらためて説明する。

  • 移動販売車をモチーフにデザインされたカウンターで、美味しいコーヒーが提供される

    移動販売車をモチーフにデザインされたカウンターで、美味しいコーヒーが提供される

社内向け説明会に登壇したTETSUYAさんは「PCに向かう時間が増えると、知らずのうちに疲れがたまります。『疲れたな』と思ったときには『デジタルデトックス』できる場所が近くに欲しいもの。AMAZING COFFEEが、皆さんのそんな存在になれたら幸いです。アイデアに詰まったとき、ぜひ、ここでコーヒーを飲んでみてください」とアピールする。

  • オフィス内とは思えないほど大きなカフェスペースを確保している

    オフィス内とは思えないほど大きなカフェスペースを確保している

山内社長とTETSUYAさんに、さらに詳しい話を聞いた。そのコーヒーについて山内社長は「初めて口にしたとき、味が別格だと感じました。それまで飲んでいたものとは、驚くほど違ったんです」と素直な感想を口にする。そして「TETSUYAさんの熱量もすごい。こだわりだらけの方で、安心して任せられた」と笑顔に。これに対し、TETSUYAさんは「もともとコーヒーが大好きで、淹れるのも好きでした。気がついたら、いつの間にかコーヒー屋さんになっていました」と嬉しそうに応じる。

  • CyberZ 代表取締役社長の山内隆裕氏

    CyberZ 代表取締役社長の山内隆裕氏

  • 渋谷スクランブルスクエアのオフィスフロアに入るCyberZ。カフェの窓外には、スクランブル交差点など渋谷の景観が広がる

    渋谷スクランブルスクエアのオフィスフロアに入るCyberZ。カフェの窓外には、スクランブル交差点など渋谷の景観が広がる

「コーヒーとパフォーマーって一緒だな」と思いながらコーヒーを淹れています、とTETSUYAさん。

「ケーキとコーヒーがあったら、主役はケーキです。主役が大事なことは当然ですが、でも、それをマリアージュするコーヒーの存在も重要かな、と思うんです。エグザイルも、主役として思いを伝えるヴォーカルだけでなく、その周りでコーヒーの役割をするパフォーマーがいるから、お客さんも喜んでくれるんですよね」

  • カフェには専門のバリスタが常駐。限定メニューとして、エスプレッソをトニックウォーターで割ってミントで味付けした新感覚の炭酸コーヒー「サイダーZ」なども提供する

    カフェには専門のバリスタが常駐。限定メニューとして、エスプレッソをトニックウォーターで割ってミントで味付けした新感覚の炭酸コーヒー「サイダーZ」なども提供する

また、こんな話も。

「東京ドームでパフォーマンスをして5万人にありがとうと言われることと、コーヒーを1杯淹れてありがとうと言われること。規模こそ違いますが、どちらも本質的には一緒のことだと思うんです。おもてなし、という意味では変わらない。パフォーマンスもコーヒーもとことん凝る性格で、深堀りしてたら『踊るコーヒーバカ』になっちゃいました」

  • EXILEのTETSUYAさん

    EXILEのTETSUYAさん

筆者もコーヒーを口にする機会が得られたが、香りが高く、味は良い意味で個性的だった。全国展開のチェーン店にはない味わいで、豆の選び方、挽き方に相当なこだわりを感じた。

2015年の創業当初は、移動販売車で差し入れコーヒーを出していたAMAZING COFFEE。初の法人契約に際して「新しい挑戦で気合いが入ります」と話すTETSUYAさんの意欲的な姿勢は、別の企業にも導入事例が広がる、そんな未来を充分に感じさせるものだった。