歌舞伎役者の片岡愛之助が25日、徳島県・大塚国際美術館で行われた第十回システィーナ歌舞伎『NOBUNAGA』の製作発表に登場し、同作に今井翼が出演することを明かした。

  • 片岡愛之助

システィーナ歌舞伎は、2009年より「和と洋のコラボレーション」「新作歌舞伎」をコンセプトに、これまで能やオペラ、 神話をモチーフに、ヴァティカンのシスティーナ礼拝堂の天井画および壁画を陶板で原寸大に立体再現した「システィーナ・ホール」の空間を最大限に生かした画期的な演目を披露してきた。

今回の演目は、『時今也桔 梗旗揚』など、歌舞伎の時代物では小田春永として度々登場する織田信長にスポットを当て た物語で、出演は、第三回から8回連続出演となる上方歌舞伎の人気俳優・片岡愛之助、8回目の出演となる中村壱太郎、第一回から連続出演となる上村吉弥、そしてシスティーナ歌舞伎には初出演となる今井翼を迎える。今井はジャニーズ事務所にて、滝沢秀明とともにアイドルデュオ・タッキー&翼として活躍。今井はメニエール病療養のため事務所を退所、滝沢は芸能界を引退し後進の育成業に専念するとして2018年9月に解散した。

愛之助は「和と洋のコラボレーションが、システィーナ歌舞伎のコンセプト。このシスティーナ歌舞伎から、大劇場にかかるような芝居が生まれることが、役者にとってもスタッフにとっても嬉しいことです。(2011年11月に上演された第三回)システィーナ歌舞伎『GOEMON 石川五右衛門』が(2013年2月に)大阪松竹座で上演された時、今井翼さんが見にきてくださいました。それがご縁で次の『GOEMON』公演(2014年10月大阪松竹座)にご出演いただきました。以来、公私ともに仲良くしている翼さんが今回、第十回目の節目となる『NOBUNAGA』に出ていただけますこと、大変嬉しく思います」と喜ぶ。

また、システィーナ歌舞伎は「システィーナ・ホールの、真中にステージがあるので、四方をみて芝居をしないとならない難しさを感じております。人生で信長を勤めさせていただくとは思っておりませんでしたので驚きましたが、身を引き締めて、この第十回目の公演を勤めたいと思います」と意気込みを語った。同公演は同美術館 システィーナ・ホールにて、2020年2月13日〜2月16日の4日間、午前と午後の各2回計8回公演を予定している。

今井翼 コメント

この度、第十回目となるシスティーナ歌舞伎に出演させていただくことになりました。お蔭様で順調に体調も回復しており、来年2月の公演に向けて、更に万全を期して準備をして参りたいと思っております。
片岡愛之助さん、中村壱太郎さん、上村吉弥さんとは、大阪松竹座、東京の新橋演舞場での『GOEMON 石川五右衛門』で共演させていただきましたが、その『GOEMON』は、このシスティーナ歌舞伎で生まれた作品ですので、この度は大変なご縁を感じております。素敵なキャスト、スタッフの皆さんと共に、新しい作品創りに参加させていただけることが、とても光栄で楽しみであると同時に、新たな時間を迎えられることに身の引きしまる思いです。このような機会をいただけることに感謝して、しっかりと努めさせていただきます。