JR西日本は20日、うめきた(大阪)地下駅での実現をめざして開発に着手した、あらゆる車種に対応する世界初方式というホームドアの1次試作機が完成したと発表した。
うめきた(大阪)地下駅では2031年開業予定のなにわ筋線まで見据えた場合、入線車種が多様となることが想定される。現在、JR西日本が展開している昇降式ホーム柵や、各メーカーが開発中の新型ホームドアでも対応が困難であるため、車種に応じて自在に開口を構成できるホームドアの構想・開発に着手していたという。
あらゆる車種・編成に応じて開口を構成できる世界初方式のフルスクリーンホームドアが開発され、今回の1次試作機では3ユニット分を製作している(車両1両分は5ユニット)。1つの親扉の両側に2つの子扉を配置したユニットを連続して上部から吊り下げる構造で、子扉が親扉の裏側に収納されつつ、ユニット自体も左右に自在に動作することで、開口を自在に構成することができる。上部マシンケースに駆動部や配線を収納することにより、扉部のスリム化も実現している。
入線する車種・編成の判別は、同社ホーム柵システムで導入済みの2Dセンサーによるセンシングと車両に搭載したIDタグにて行われる。ホームドアと利用者の衝突や、ホームドアと車両間の利用者の取り残しについては、モーター過負荷検知機能および2Dセンサー・3Dセンサーを設置し、安全性を確保する。