エン・ジャパンはこのほど、「リファラル(社員紹介)転職」に関する調査結果を明らかにした。同調査は8月30日~9月30日、同社運営の転職サイト「ミドルの転職」を利用する35歳以上のユーザー2,123名を対象にインターネットで実施したもの。
これまでに友人・知人から「自社に来ないか?」と誘われたことはあるか尋ねたところ、66%が「ある」と回答した。年収別でみると、年収1,000万円以上は72%が「ある」と回答している。業種別では「コンサルティング」(79%)、「IT・インターネット・ゲーム」(77%)、「建設・不動産」(76%)が多かった。
リファラル(社員紹介)転職を勧めてきた友人・知人との関係性については、「取引先の担当者」(31%)が最も多かった。次いで「元同僚」(28%)、「元上司」(18%)となっている。年収別でみると、年収1,000万円以上は年収1,000万円未満に比べ「元同僚」(年収1,000万円以上:31%、年収1,000万円未満:27%)が目立つ。
リファラル転職を勧められた経験がある人に、その後どうなったか尋ねると、55%が「選考は受けなかった」と回答した。その理由については、「友人・知人との関係性が崩れないか心配になったから」(38%)が多く、「事業内容・仕事内容に興味を持てなかったから」(30%)が続いている。
リファラル転職で入社を決めた人に理由を聞くと、トップ3は「事業内容・仕事内容に興味を持ったから」(52%)、「友人・知人が信頼できる人だったから」(45%)、「これまでの経験が活かせそうだったから」(42%)が占めた。
リファラル転職で入社してよかった点を具体的に尋ねると、「今までの転職活動よりも事前情報を多く得ることができ、よく検討することができた(42歳男性/年収1,000万円以上)」「仕事で助け合うことも多く、友人との信頼がより強固となった(35歳男性/年収1,000万円未満)」などが挙げられた。
一方、苦労したことについては、「誘ってくれた方が急な転勤となり、フォローしてもらえなかった(41歳男性/年収1,000万円未満)」「企業分析を怠った結果、経営者と合わず、すぐ転職することになった(44歳男性/年収1,000万円以上)」という声が挙がった。
転職を考えた場合、リファラル転職をしたいと思うか聞くと、75%が「したいと思う」と回答した。理由は、「友人・知人が勤める会社なら安心感があるから」(58%)が最も多く、「自分の能力・経験を正当に評価されていると感じるから」(46%)が続いた。