渡辺明王将への挑戦権を争う第69期大阪王将杯王将戦、挑戦者決定リーグ戦(主催:スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社)の広瀬章人竜王対豊島将之名人戦が10月3日に行われ、広瀬竜王が勝利しました。

広瀬竜王が豊島名人を破り、リーグ2連勝

リーグ戦を好調に滑り出した広瀬竜王

本局は、先手番の広瀬竜王が矢倉戦法を選択する意表の出だしに。広瀬竜王が先手で矢倉を指すのは2年半ぶりでした。対する豊島名人は後手番ながら積極的に攻勢を取る「急戦矢倉」で対抗。しかし仕掛け方に無理があったようで、微差で広瀬竜王がリードしたまま終盤戦に突入しました。

終盤は互いに激しく寄せ合う展開になり、最後は後手の攻めは届かないと見切った広瀬竜王が鋭く切り込んで勝利しました。これでリーグ成績は、広瀬竜王が負けなしの2連勝、豊島名人が1勝1敗となりました。

広瀬竜王は三浦弘行九段と、豊島名人は藤井聡太七段と次戦で対局します。短い期間で試合を消化する王将リーグらしく、豊島名人-藤井七段戦は中3日の10月7日に行われます。現在1勝0敗の藤井聡太七段が広瀬竜王に並ぶのか、それとも豊島名人が貫録を見せるのか。大注目です。

また、竜王と名人の対決は今回が令和初。豊島名人は10月11日から始まる第32期竜王戦七番勝負で広瀬竜王に挑戦することが決まっています。将棋界最高カードの対局からこれからも目が離せません。