6月に金融庁の市場ワーキング・グループが出した「平均的なケースでは、老後資金として30年で2,000万円が必要」という報告書は、衝撃を持って迎えられた。金融庁は、老後資金を確保するための資産形成を進める金融商品やサービスを金融業に求め、そして個々人には金融サービスを活用して老後資金を作りなさいとメッセージを送っている。

しかし、長らく日本で資産形成の手段といえば預貯金であり、それ以外の金融商品にはなじみのない方が多い。投資の初心者はどのような金融商品を選べば良いのだろうか。

投資に"怖さ"を感じている日本人

このような疑問に対して「老後2,000万円問題が話題の今だからこそ知りたい資産運用」と題した積み立て投資のセミナーを行ったのが、ファイナンシャルプランナーの山口京子さんだ。

  • ファイナンシャルプランナー 山口京子さん

日本FP協会の資料によると、老後に不安を感じている人は20代〜40代で約8割にもなるが、内閣府の調査によるとそのうち4割は老後の蓄えを補うためになにもしていないそうだ。その理由は「節約と貯金で対応する」「働かずにお金を得ることに対する不安」「何をすればいいのかわからない」といったものが多い。

日本人は投資に対して"怖さ"を感じているという。

ではなにが怖いのか、それは値下がりや値動き。投資はギャンブルであり、大損しそうだというイメージがその源泉にあり、投資というと多くの日本人が「一括買い」=「安い時に買い、高い時に売る」ものだと認識しているからだそう。

積み立て投資は「下がったときに嬉しい投資法」

ここで山口さんは一つの問いをセミナー参加者に投げかける。

山口さん「例えば、毎月1万円を投資して3カ月間リンゴを買うとします。1カ月目のリンゴの値段が1万円、2カ月目が1,000円、3カ月目が1万円だった場合、計12個のリンゴが買えますね。リンゴが5,000円になった時に売ったら幾らになるでしょうか? 6万円です。投資しますか?」。

当然、多くの方が「投資する」と答えた。続けて、値動きの触れ幅が大きいグラフが紹介され、投資するだろうかと再度質問を投げかけた。

これに対しては、「投資しない」と答えた方が少なくなかった。紹介されたグラフの内容は、前述したリンゴの例とほぼ同じ値動きを示したもの。ほぼ同じ値動きなのに、日本人は「下がったら損をする」と誤解し、投資に怖さを感じてしまう。今の日本人には、一括買いの値動きにしか目が行かず、積み立てていく量の視点が足りていないと山口さんは指摘する。

積み立て投資とは先ほどのリンゴのように「量」を積み上げていく投資法。値動きがあっても、続けていれば「リンゴの数は確実に増え」ていく。

山口さん「お肉やお魚の値段は一定でしょうか? 違いますよね。私たちは毎日値動きがあるものを買っているのです。ちなみに皆さんが生きている間に、テクノロジーが退化して、日常生活がアナログで不便な時代に戻ると思う方はいますか? ほとんどいないですよね。これからもより安全で便利な社会に進化していくという共通認識があると思います」。

投資したお金は便利な未来を創るために使われる。企業は、よりよいサービスや商品を提供するので、世の中の成長はストップしない。積み立て投資の成績は、積み立てた量×価格。価格が下がった時は、たくさん「量」を積み立てられる。つまり積み立て投資とは実は「下がったときに嬉しい投資法」なのだという。

山口さん「これから皆さんがやるべきことは、もくもくと冷蔵庫にリンゴを入れていくこと。コツコツ積み立てれば危なくないのです。ただし、1つの商品に全財産を使ってはダメ。5年以内に使うお金は、貯金で備え、それ以外は世界中に分散投資しましょう。そのためにさまざまなパッケージ商品があります」。

500円から始められる「ワンコイン投資」

積み立て投資にはさまざまな商品があるが、なかでも特に少額から気軽に始められるサービスとして紹介されたのが、LINEスマート投資「ワンコイン投資」だ。サービス基盤を提供しているFOLIOホールディングス 取締役会長 甲斐真一郎さんはその特徴を「LINEから週1回の積立金額を設定するだけのかんたん設定、500円からスタートできる」と説明する。

  • FOLIOホールディングス 取締役会長 甲斐真一郎さん

設定後はロボにお任せでOK。積立資金はLINE Pay残高から毎週自動で引き落とされる。運用はロボアドバイザーが全自動で比較的低リスクな国際分散投資を行うため、発注やリバランス(投資対象の組み換え)といった煩わしい運用を行う必要もない。

甲斐さん「2,000万円という数字だけが強調されていますが、この話はきっかけに過ぎないと思っています。これからの日本では、老後の資産を自分で作っていかなければなりません。ワンコイン投資はそんな世の中に必要なサービスだと思っています」。

まず成功体験を得てほしい

ワンコイン投資の運用シミュレーションでは、30年間、毎週3,500円(1カ月:1万4,000円程度、30年間:546万円程度)を積み立て投資した場合、70%の確率で約854万9,000円以上になるという。つまり、300万円ほどのリターンが得られる見込みだ。(※)

気になる運用手数料は、預け入れた資産の年率1%(税抜)で最低金額は毎月100円(税抜)。しかし、ワンコイン投資では2019年4月25日から2020年4月30日まで、無料キャンペーンを行っている。ちょっと積み立て投資を始めてみようという方には今がチャンスかもしれない。

甲斐さん「キャンペーンだけでみると、会社は赤字です(笑)。ではなぜやっているかというと、投資初心者であればあるほど、1円でもロスをすることに強い恐怖心を持っているからです。手数料によってお金が目減りすることで『投資ってやっぱり怖いなと思ってほしくないなと。まずはユーザーの皆さんに成功体験を得ていただきたいと思っているのです」。

  • スマホから積立額や積み立て頻度を選ぶだけで少額投資できる※8月27日時点

  • 資産額や積立額などもすべてスマホで確認できる

日本人だれの身にも影響する可能性がある「老後2,000万円問題」。老後資金を補うために投資を検討しているなら、最初の一歩として良いのではないだろうか。


・本シミュレーションは、毎週3,500円を30年間運用したと仮定した時のパフォーマンスをシミュレーションしたものです。

・「1カ月の積立金額」は1カ月を4週と仮定して算出した、1カ月あたりの目安の投資額です。各月の週数や利用者の設定変更状況などにより、実際の投資額とは異なる場合があります。

・「30年間の積立金額」は、年間52週で30年間と仮定して算出した目安の投資額です。「30年後には70%の確率で」に記載の数値は、当該「30年間の積立金額」をワンコイン投資で運用したと仮定した場合のシミュレーション結果です。各年の週数や利用者の設定変更状況などにより、実際の積立額とは異なる場合があります。

・収益率は正規分布に従い、積立を考慮した資産は対数正規分布に従うと仮定しており、構成銘柄の期待収益率は現在のデータをもとに計算しています。シミュレーションには税金その他手数料等は考慮されておらず、リバランスは最適ポートフォリオとの乖離がないことを仮定して計算されています。

・シミュレーションは将来の運用成果等を示唆又は保証するものではありません。