――先ほど話に出てきました「マインクラフト」が7月の放送から始まりましたが、いかがですか?

大谷:難しいですね。でも、その世界がすごいリアルで、ゲーム感覚でできるので楽しめますし、「これを作るにはこれを集めてこれをして…」っていうふうに自分で考えることもできて、すごく視野が広がります。

野口:私はもともと「マインクラフト」のゲーム実況を見るのがすごい好きなんですけど、実際にプレイしてみるのは初めてだったので、楽しみにしてた授業の1つだったんです。私が見ていた実況の方は、自分の手作業でやってる方だったんですけど、授業を受けて「エージェント」というロボットが使えることを知って、もっとすごいものが簡単に早く作れるんじゃないかと思うと、ワクワクが増えたような気がしました。

――「ゲーム」というと「遊び」というイメージが強いですが、親御さんからよく「いつまでゲームで遊んでるの!」と怒られていましたか?

野口:「そんなにやってたら目が悪くなるよ!」って言われてました。

大谷:私は学生時代、テレビとゲーム機が禁止されていたんです。だから、今大人になってこういう機会があって、いまさらすごい楽しんでます(笑)

――そうなんですか!?

野口:全然初めてな感じはしませんでした。むしろみんなで競争ってなった時とかも1位を獲ったりすることが多いので、今聞いてビックリしました!

大谷:それはただ単に負けず嫌いなだけかもしれないですね(笑)

――では、最後に今後の意気込みをお願いします。

大谷:「マインクラフト」を始めて、先輩方の作品を見てこんなに壮大な世界を作れるんだっていうことに感動したので、私たちも少しずつでもそこに近づいていけるように頑張りたいなと思っています。視聴者のみなさんと同じ視点で一緒に頑張れるといいなって思ってますので、よろしくお願いします。

野口:2次元やバーチャルとかがもともと好きで、「こうやってアニメとかも作られていくんだ」と教わって、より一層2次元の世界を好きになることができたので、2次元が好きな方もぜひ見ていただきたいし、「マインクラフト」が好きな方ももちろん見ていただきたいし、たくさんの方に見ていただけるように私たちも精いっぱい頑張っていけたらなと思います。

――いい感じにまとめていただいて、ありがとうございます。さすが、プログラミングで学んでいるだけありますね!

大谷:あ~成果が出てしまいましたね(笑)

野口:(笑)

●山崎大介プロデューサーに聞く狙い

――「プログラミング」を学ぶ番組を作ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

去年、沖縄で安室奈美恵さんの花火ショーをやったときに、安室さんの曲と花火をシンクロさせるのに、事前にコンピューターでタイミングなどをセットしておくという、まさにプログラミングが行われていたことを知ったんです。これは面白いなと思ったのがきっかけになりました。

――=LOVE、≠MEのメンバーの成長ぶりはいかがですか?

テレビの経験がないのは分かっていたので、彼女たちのポテンシャルに賭けたくて白羽の矢を立てたんです。だから、そこまですぐ成長が見られると思わなかったんですが、月1回の収録で3回目くらいから、いわゆる“笑神様がいる”という場面が出てくるようになったんです。この番組をバラエティに寄せたのは、プログラミングへのハードルを下げたいという意図があって、彼女たちの個性が出るように狙ってるんですが、それが僕らの期待を必ず上回るんですよ。放送やHuluをチェックして反省しているし、収録の合間にも「今度はこうしようと思ってるんですけどいいですか?」と質問してくるし、すごい努力家なんだと思います。

――レギュラー番組で数をこなすと、バラエティスキルも上がっていきますよね。

特にこの番組は、ずっと小型カメラで撮られて抜かれていないときがないから、緊張感がすごいんです。いつ何時映っても良い状態を1日4本撮りでずっと保たなきゃいけない。ひな壇と違って油断する隙がないから、これはものすごい千本ノックなんですよ。

――思考能力が養われる「プログラミング」を題材にしていることも、成長が早い背景にあるのでしょうか?

そうですね。サラリーマンがプレゼンするとか、セールスマンが商品を売るとか、夫婦が円満なコミュニケーションを取るとか、実はプログラミング的思考というのが必要なシーンは、日常生活の中でたくさんあるんです。来年から小学校で必修化されますが、その世代に近い彼女たちが成長を体現していく過程をドキュメントとして見せられることは、非常に意味があることだと思います。

――この番組はHuluでも蓄積され、オリジナルコンテンツとして「補修編」が配信されているのが特色ですよね。

Huluによって、前に学習したことに戻れるのはとても大きいですね。よく徳光(和夫)さんが『24時間テレビ』のとき、武道館のお客さんに「放送は“送りっ放し”と書きますが…」とおっしゃるんですが、これは僕の中で糧にしている言葉なんです。だから、Huluというもう1回見てもらえる動画配信サービスとの連動性は、可能性をすごく感じています。

――映像教材として、学校の授業にそのまま使えるくらいですよね。

実は教科書メーカーさんからも相談がきはじめているんですよ。

――今後の展望はいかがですか?

BS、Huluだけにとどまらず、いろんなところに飛び出していきたいですね。例えば、フェイス・トゥ・フェイスのイベントの形で、=LOVE、≠MEのメンバーとお客さんが僕らの作ったカリキュラムを一緒にやってみてプログラミングに触れる「プログラミングスターライブ」みたいなものを計画しています。

――それこそ、彼女たちがプログラミングで照明を作ったりしてもいいですよね。

そうですね。うまくいかなかったら、みんなで「ナイスエラーです」って言ったりして(笑)