オリックスは7月10日、シェアオフィス「クロスオフィス六本木」をオープンした。個室オフィス71室と、約60席のコワーキングスペースより構成される同施設を見学してきたので紹介したい。
サービスオフィスとコワーキングオフィスで構成
2009年10月より開始した「クロスオフィス渋谷」から数え、6拠点目となる同社のサービスオフィス。オリックス不動産 運営事業本部 運営部長 飯島正純氏は「受付や会議室をシェアし、法人登記をしたり宅配物を受け取ったりできるスペースをオリックスではシェアリングオフィスとしています」と説明する。
同社では、シェアリングオフィスを個室形式でセキュリティが担保され、机椅子など設備が用意された「サービスオフィス」と複数の他社含めた利用者がフリーアドレス形式で使用する「コワーキングオフィス」と定義しているそうだ。
クロスオフィス六本木は2フロアで構成され、1~10名を想定した大小さまざまなサービスオフィスがあり、4室の会議室、接客スペース、フォンブース、プリンター、ロッカーなども用意されている。
デザインコンセプトは「SCRABBLE」
ゲンスラー・アンド・アソシエイツ・インターナショナル・リミテッド アソシエイト デザインディレクターの中村美穂氏は「クロスオフィスの強みは企業の成長ステージ合わせて、環境・サービス・サポートを行えることだと考えています。そこでデザインのコンセプトはSCRABBLE(※)とし、新しい試みや既存の仕組みなど、さまざま要素を『組み合わせて』新しい価値を生み出します」と話す。
※米国で作られたアルファベットを組み合わせて単語を作成するボードゲーム
例えば、1人で起業した時はコワーキングオフィスを利用、事業の拡大とともに人数が増えるとサービスオフィスの利用に切り替えなど、多様な働き方をサポートし、ビジネスをつなげていくのだという。
また、クロスオフィス六本木での考え方や空間設計をモジュール化し、他拠点に展開する際にスピーディな提供も可能にするそうだ。
「六本木エリアでのラウンジスペースはこの広さですが、もしVRという要素が必要な他のエリアであれば、それに応じた組み換えを行います。ゼロベースから構築すると時間がかかりますが、モジュール化により、変化が激しいビジネスシーンにも対応することができます」と中村氏は言う。