山田コンサルティンググループ、税理士法人山田&パートナーズ、山田経済・経営研究所は6月14日、アンケート報告書「我が国を支える中堅・中小企業の経営実態調査~人手不足とコンプライアンス~」を発表した。調査期間は2018年11月16日~2019年1月31日、有効回答は625社。
人手不足への対応策の状況を尋ねたところ、「既存社員と同じ属性の採用力強化」が61.3%と最も多く、次は「既存社員生産性向上(業務効率化、教育)」で60.2%。一方、「AIやRPA(ロボット)、IoTへの積極投資」は11.7%、「事業の縮小・見直し」は9.7%にとどまった。
「AIやRPA、IoTへの積極投資」に取り組みづらい理由を聞くと、「効果は期待できるが、投資と見合うかがわからない」が39.0%でトップ。以下、「何から着手したらよいかがわからない」が20.3%、「効果が見えない」が16.9%、「推進できる人材がいない」が13.6%と続き、同調査では「AI活用は費用対効果がハードル」と指摘している。
働き方改革の状況をみると、何らかの取り組みを行っており「効果が出ている」と答えた企業では、社長主導で取り組みが行われている割合が高く46.9%に上った。一方、「効果が見えない」企業では、管理部門や現場に任せている割合が半数近い46.6%を占めた。
まだ働き方改革に取り組んでいない企業が今後取り組む予定の内容は、1位「ミドルマネジメントの育成・研修」(59.8%)、2位「経営幹部の育成・研修」(57.4%)、3位は同率で「業務の棚卸」と「評価制度の見直し」(各57.0%)、5位「報酬制度の見直し」(56.2%)となった。