未だかつて誰も観たことかがない“ロミオ&ジュリエット”として、生み出されようとしているRock Opera『R&J』。ロミオ役に佐藤流司、ジュリエット役に仲万美、そしてロレンス役に陣内孝則をむかえ、生歌唱で盛り上げながら、近未来を舞台にした一目惚れの物語が展開されるという。

今回は、ロミオの友人であるベンヴォーリオとマキューシオを演じる、諸星翔希(もろほし しょうき)と田淵累生(たぶち るい)にインタビュー。これまでと違った『ロミジュリ』に対しての印象や、意気込みについて、話を聞いた。

  • 諸星翔希、田淵累生

    左から諸星翔希、田淵累生 撮影:泉山美代子

■心で歌いたい

――Rock Opera 『R&J』 では、諸星さんがベンヴォーリオ、田淵さんがマキューシオ役となりますが、稽古を進めてどんな印象を持ちましたか?

諸星:今回ベンヴォーリオ役をやらせていただくんですけど、ロミオと同じ“グルッパ”という不良グループ内でテンポの速いかけあいが多かったりもして、楽しくて仕方がないです。劇中、俺も歌うのですが、そこは心で歌いたいと思っています。「届けよ! 届いてくれ!」という気持ちで!

田淵:魂で!(笑) 僕は今年出演した舞台『仮面ライダー斬月』-鎧武外伝-が自分の初舞台だったんですが、2作目でセリフ量も3~4倍になったので、台本をいただいたときはすごく緊張しました。過去のロミジュリ作品を見て、マキューシオはすごく陽気なキャラなのかな? と想像していたのですが、今回の台本を読むと、「結構まじめ? でもバカ!?」と感じたんです。そのギャップ含め、ロミオの親友としてのあり方について、考えながら稽古をしています。

――シェイクスピアの原作からは、変化がある感じなんでしょうか?

田淵:けっこう違います。びっくりしました!

諸星:ベンヴォーリオは、原作だとロミオの気持ちに寄り添うような役なんです。でも今回はキャラクターが変わってきて、台本をいただいたときに「こうなるのか!」と思いました。自分がどう演じたらいいのか、すごく考えなきゃいけないな、と思っています。

田淵:演じ方という点で、今回のマキューシオは熱血バカ……という点が難しいですね。『仮面ライダー斬月』で演じたオセというキャラクターは、真面目な性格が自分自身に近くて演じやすかったんです……って、自分でいうのもなんなんですけど(笑)。

諸星:いやいや、真面目だよ。絶対そう思う!

田淵:でも、「熱血バカってなんなんだろう?」と考えると、馬鹿正直というか、ストレートに突き進む、ということなのかな? と。そこから探っているので、公演初日までに答えを見つけたいです。

■同じグループでコミュニケーションを取っていきたい

――劇中、同じグループのお二人ですが、互いにどんな印象でしたか?

田淵:『仮面ライダー斬月』で萩谷(慧悟)くんと共演したときに、「次に諸星さんと共演するんですけど、どんな方なんですか?」と話をきいたら、「めちゃめちゃおもしろいやつだよ」って。

諸星:めっちゃくちゃ、ハードルあげられてる!! ので、そのハードルは、くぐっていきたいです(笑)。僕も、累生と共演するとわかって検索してみたら、すごい好青年で。いざお会いすると、やっぱり好青年だった! 年齢もひとつしか違わないし、仲良くしたいと思いました。それに良い関係になれるんじゃないかと、直感的に思いましたね。同じグループだし、稽古場からコミュニケーションをとっていかなきゃ! って。

田淵:ほんとに!

――そこに佐藤さんを交えるんですよね。お二人から見た佐藤さんはどんな方でしたか?

田淵:スターです! ミュージカル『刀剣乱舞』も観ていたので。すごい人と一緒に共演するんだなと思って、緊張しました。もちろん紅白も観ました!

諸星:僕も稽古場で初めて会った時は、勇気を振り絞り、”同い年”という武器を使って(笑)、「あの、同い年ですよね」と話しかけました。そしたら「そうですよね」と、流司くんも調べてくれていたみたいでした。また、幕張メッセで開催された「ミュージカル『刀剣乱舞』 加州清光 単騎出陣 アジアツアー」もみんなで観に行っていたので、「とても良いものを観せていただいて、ありがとうございます」とお礼を言いました。

――すごい、礼儀正しいですね!

諸星:初対面ですから! でも、これからたくさんコミュニケーションを取っていきたいです。

田淵:笑いをとるシーンも多いので、稽古場からそういう雰囲気にできたらいいなと思います。