京王電鉄は30日、東京都、世田谷区、渋谷区、杉並区と連携して進める京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業において、新たに高架化する7駅の外観デザインを決定したと発表した。外観デザインの策定にあたり、新しく生まれ変わる駅が街の玄関口として親しまれ、長く愛される駅となるように計画したと説明している。
京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業では、京王線笹塚~仙川間(約7.2km)の高架化により、25カ所の踏切道を解消するとともに、7カ所の都市計画道路を立体化。あわせて側道も整備する。途中の代田橋駅、明大前駅、下高井戸駅、桜上水駅、上北沢駅、芦花公園駅、千歳烏山駅の7駅が高架駅となり、各駅ともホーム延長約210m、ホーム幅員約2~10mとなる予定。事業期間は2022年度までとされている。
高架化される7駅の新駅舎は、2017年9月の駅舎デザインのアイデア募集、2018年9~11月の駅舎デザイン(案)に対する意見募集を経て外観デザインが策定された。
代田橋駅はレンガ調や透明感のある素材を組み合わせ、近隣の歴史的な建造物や玉川上水の流れを感じさせるデザインに。明大前駅(京王線)は透明感のある素材をリズミカルに組み合わせ、街のにぎやかさと移り変わりが間近に感じられるデザインとなる。下高井戸駅は温かな色彩の大庇を街へ向けて広げ、にぎわいのある商店街とのつながりを表現したデザインとしている。
桜上水駅は木質調など自然と調和する質感ややわらかな配色により、静かな住宅街と共存するデザイン。上北沢駅は地元のシンボルである桜並木が映えるように、落ち着いた色合いの素材と透明感のある素材を組み合わせたデザインとなる。
芦花公園駅は木質調の縦格子を連ねることで書架を表現し、文学にゆかりのある街を感じさせるデザインに。千歳烏山駅は温かみのある配色と開放感のある粗目の格子で街との一体感を演出し、にぎわいのある街に溶け込むデザインとしている。
なお、今回公開されたパースは現時点でのイメージであり、実際と異なる場合がある。京王線7駅の新駅舎の外観デザイン決定を受け、「引き続き、事業区間の高架化に向けて、安全に工事を進めていきます」とのこと。