「追伸 / P.S.」がNGなケース

基本的にビジネスでの使用はNGとされる「追伸 / P.S.」ですが、ここで絶対に使用してはならないケースをご紹介しましょう。

まずは、「謝罪」や「感謝」の気持ちを伝えたい場合です。本文の内容とは別のことを追記する場合、重要なのは本文であり、「追伸 / P.S.」はついでに伝えたいことと捉えられます。

そのため、「P.S.先日は納期が遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした」「追伸、先日はお祝いを頂戴し、ありがとうございました」などと追記すると、それだけ軽い事柄だったのかと誤解されかねませんので注意が必要です。「謝罪」や「感謝」の気持ちを伝えたい場合には、単独のメールや文書を作成するのが適切でしょう。

また、重要な内容を「追伸 / P.S.」に追記するのもNGです。たとえば、「P.S.明日、部長の○○と御社に伺います」「追伸、当日はスピーチもお願い致します」など、大切な用件を取って付けたように追記するのは相手に対して失礼になりますので、注意しましょう。

「追伸 / P.S.」がOKなケース

ビジネスシーンでの使用はなるべく避けたい「追伸 / P.S.」ですが、あえて使うことで、相手との距離を縮めることが期待できます。とくに、相手をお誘いする場合や、相手に対する気遣いを示す場合には、使用しても失礼にはあたらないとされています。

例文
・「P.S. 弊社の隣に○○の名店ができました。こちらにお越しの際にでも、ぜひ一緒にお食事でもと思っております」
・「追伸 厳しい暑さが続きますが、どうぞご自愛ください」

ただし、お誘いメールの場合には、個人宛てであることや、他者に転送されるような内容ではないことが前提です。また、気遣いやお誘いのメールであっても、明らかに目上の立場にある人に対して「追伸 / P.S.」上でやりとりするのは失礼にあたります。目上の人に気遣いを示す場合には、「末筆ながら」を用いるといいかもしれませんね。


「追伸」も「P.S.」も絶対に使用してはいけないものではありませんが、ビジネスでの多用は禁物です。距離感の近い相手に、ちょっとしたことを伝えたい場合に用いるものと捉えておくと良いでしょう。