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【この記事のエキスパート】
教育・受験指導専門家:西村 創
早稲田アカデミー、駿台、河合塾Wings等で指導歴25年、指導生徒3,000人以上。
大学入学と同時に栄光ゼミナールや明光義塾で講師のアルバイトを始める。
新卒入社の早稲田アカデミーでは入社初年度に生徒授業満足度全講師中1位を取り、社長から表彰される。
駿台ではシンガポール校講師を経て、社歴80年初の20代校長として香港校校長を務め、過去最高の合格実績を出す。
河合塾Wingsでは入社後11年間、生徒の授業満足度全講師中1位、講師研修や保護者セミナーなども運営。
また、編集プロダクション運営、All Aboutの教育・受験ガイド、教育・受験情報webメディアのコンテンツ執筆・編集、全国の中学校・高校でのセミナー講演、書籍執筆などに携わる。
書籍出版10冊(KADOKAWA、PHP研究所他)は全て重版更新中、累計14万部突破。
テレビ・新聞・雑誌などのメディア出演、掲載多数。
「にしむら先生 受験指導専門家」としてYouTube配信中。
簿記用電卓は、経理の実務や簿記検定など資格試験への持ち込み用として欠かせないアイテム。この記事では、簿記用電卓の選び方とおすすめ商品をご紹介します。カシオ・シャープなどの人気メーカーをはじめ、安くて使いやすいものや高性能の商品を厳選しました。
簿記用電卓の選び方
ここからは簿記用電卓の選び方について紹介します。ポイントは以下のとおりです。
【1】簿記用か経理用か
【2】大きさ
【3】キーのサイズや間隔
【4】表示桁数
【5】滑り止めの有無
【6】機能
【7】簿記試験対応電卓か
【8】メーカー
【9】重さ
上記のポイントを押さえることで、あなたに合った商品を見つけることができます。ぜひ参考にしてみてください。
【1】簿記用か経理用かで選ぶ
電卓にも、簿記で使うタイプや経理で使うタイプなど様々な製品があります。自分が使う目的や用途を明確にして選んでくださいね。
基本的に簿記用には【普通電卓】を使うことをおすすめします。特徴的な機能はありませんが、特殊な用途で使うことがない場合には十分に足りるスペックです。
経理用で使う場合には、計算に特化した【実務電卓】を使うことがおすすめ。キーの種類も豊富で作業の効率化が期待できます。
【2】手のひらサイズの大きさが使いやすい
電卓にはさまざまな大きさのものがありますが、小さいとキーが押しにくく、大きいと机上のスペースが狭いところでは邪魔になってしまうことがあります。
電卓の大きさは手のひらサイズのものが一番使いやすく、手が大きい場合は少し大きめサイズのもの、小さい場合はコンパクトサイズのものを選ぶとよいでしょう。
自分の手のひらの大きさに合ったサイズを選ぶのもひとつのポイントです。
【3】キーのサイズや間隔をチェックする
電卓のキーサイズは使用する人の指のサイズに合ったものを選びましょう。指に対してキーの大きさが小さすぎる、またはキーの幅が狭すぎる場合、違うキーを同時に押してしまい、計算ミスの原因となります。
目安としてテンキーを押す指のサイズよりも大きいキーサイズのものを選ぶと、使いやすいものが見つかるでしょう。
【4】最低10桁、できれば12桁表示を選ぶ
電卓の表示桁数は商品によって異なります。表示桁数が少ない場合、簿記や経理事務に使うときはもちろん、日常生活で電卓を使うときにもなにかと不便です。最低でも10桁表示のものを選びましょう。
12桁表示まであるものなら、簿記や経理事務にも使いやすいです。大きな数の計算や経理処理もスムーズになります。
【5】滑り止めの有無をチェック
数字を打つときにブラインドタッチをしていると、電卓の位置がずれてしまい、手との距離感が変わってしまうこともあるでしょう。気づかないうちに間違ったキーを入力してしまうことを防ぐためにも、電卓に滑り止めがついているかを確認することが大切です。
電卓の裏に滑り止めがついているものや、ある程度重量のあるものなら電卓が動く心配もなく、計算に集中できるので選ぶポイントとして覚えておきましょう。
【6】ついていると便利な機能に注目
電卓によって付属している機能が異なります。使用する目的やシーンに合った機能のある電卓を選びましょう。
資格試験にキーロールオーバー機能があると便利
簿記検定などでは早打ちでないと計算が間に合わない問題もあります。そこで、キーロールオーバー機能がついていると複数のキーを押した場合でも、それぞれのキーが押された順序で認識してくれます。この機能がついていることを前提に選びましょう。
GT機能とメモリ機能は、特定の数字や計算結果を一時的に保存できるので簿記計算や経理ではあると便利です。
経理作業で活用できるグランドトータル機能
グランドトータル機能(GT機能)とは、複数の計算結果を自動的に集計してくれる機能です。ひとつずつ計算したあとに「GT」キーを押すと、すべての合計が表示されます。
計算を重ねるたびにGTメモリ内にデータが保存されていきますので、実務や資格試験の場でも役立つでしょう。知らなかった人はぜひこの機能を使いこなせるようにしておくとよいでしょう。
計算時に便利なメモリ機能
メモリ機能とは、数字や計算結果を一時的に記憶する、簿記や経理で多用する機能です。
メモリ機能に残した数字に直前の数字や計算結果を加えるM+(メモリプラス)、引くM-(メモリマイナス)、メモリに記憶されている数値の合計を表示するMR(メモリリコール)、メモリに記憶されている数値を消すMC(メモリクリア)の機能があります。
打鍵音が気になるならサイレント機能
サイレント機能とは言葉の意味どおりで、電卓のキーをたたくときのカタカタという音を最小限に抑えてくれる機能です。
電卓の計算機能には影響しませんが、外出先や資格試験の会場などで使用する場合は、打鍵音が大きいとまわりの人に迷惑をかけてしまう心配があります。サイレント機能がついた電卓なら、静かな場所でも周囲に気兼ねなく使用できます。
チルトディスプレイ機能など見やすいディスプレイ
画面の角度を変えられるチルトディスプレイ機能は、好みの角度にすると計算結果をより見やすくできます。
さらに、試験時に座る席によっては蛍光灯など部屋の照明や、窓から入り込む光によって液晶が見えづらい場合もあります。そんなとき、チルトディスプレイ機能を備えた電卓であれば、臨機応変にディスプレイが見やすい状況を作れます。環境に左右されないので、試験中もスムーズな計算につながります。
計算結果をすぐに見直せるアンサーチェック機能
一度計算したあとに再度計算をおこなって結果が一致するか、チェックしてみたいときがあります。そんなとき、アンサーチェック(検算)機能があれば、再計算の結果と1回前の計算結果が一致しているか、すぐに判定してくれます。
この機能を使用することで計算結果の一致を目視で確認する必要がなくなり、見間違いや試験時間のロス削減につながります。
電卓によっては、計算過程で数値が異なることを音で教えてくれるものもあります。実務では便利ですが音が出てしまう電卓は試験では使用できないので、その点は注意してください。
日常生活にも使える税計算機能
税込、税抜キーが搭載されている電卓を見かけることもあるかと思います。この税計算機能は日常生活や実務でも、あると便利な機能のひとつです。
税計算のボタンがついている電卓のほとんどは税率を設定できるようになっているので、使用するときにはあらかじめ税率が正しい数値になっているか、確認を忘れないようにしましょう。
【7】簿記試験対応電卓かどうかチェック
簿記検定で使用できる電卓は「計算機能(四則演算)のみのものに限り持ち込み可能」という制限が設けられています。
(出典:日商ホームページ「商工会議所の検定試験」受験に際しての諸注意事項より)
「計算器具(そろばん、電卓)を使用しても構いません。ただし、電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限り、たとえば、以下の機能があるものは持ち込みできません。・印刷(出力)機能・メロディー(音の出る)機能・プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)・辞書機能(文字入力を含む)(注)ただし、次のような機能は、プログラム機能に該当しないものとして、試験会場での使用を可とします。日数計算、時間計算、換算、税計算、検算(音の出ないものに限る)」
実務のみで使用する場合は、好みの機能がついた電卓を選ぶとよいでしょう。しかし、資格試験でも使用したいのであれば、制限に引っかからない電卓を確認してから購入するようにしましょう。
【8】メーカーごとのキー配置で選ぶ
簿記用や経理向け電卓はいろいろなメーカーから発売されていますが、メーカーによってキーの配置や機能が異なります。たとえば、カシオのものならパソコンの配置に近いのでパソコンで計算をする人には使いやすい、などです。
すでに使用している電卓と同じメーカーのものを選ぶと、使いやすい電卓が見つかるでしょう。
【9】持ち運びしやすい重さも要チェック
たくさんの機能があり便利な簿記用電卓ですが、桁数表示が多いこともあり、どうしてもサイズが大きく、重くなりがちです。実務で書類やノートPCと一緒に持ち運ぶ場合は、移動時に邪魔にならない重さであることも重要なポイント。文庫本1冊がだいたい200~250gなので、それを目安にしてもよいでしょう。
また、試験用に簿記用電卓がほしいという方は、学校に通っていたり、気分転換に図書館や自分の机の上以外で勉強したりすることもあるかもしれません。なにより、試験会場に持っていく必要もあるので、テキストとの持ち運びを想定した重さを考慮しておくと、より快適に試験勉強や本番に臨むことができます。
教育のプロからのアドバイス
自分が使いやすいかを大事に!
【エキスパートのコメント】
簿記用の電卓はなんといっても「自分が使いやすいか」につきます。とくに実務で使うような場合は、いかに早く正確に使えるかです。その場合、もともとの機能に加え、キーボタンの使いやすさが重要になります。
実際に使ってみたら、想像していた感覚と違うということもあるでしょう。ぜひ実機で使い勝手を試してみてください。