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【この記事のエキスパート】
料理研究家/料理講師/ケータリングプランナー:指宿 さゆり
神戸出身。アメリカなどでパーティ料理やオーガニックを学び、2002年に「菜々食CookingClass」を主宰。卒業生による教室開設やカフェ開業実績も多数。
企業向けのオリジナルレシピ開発を行う「レシピ制作専門スタジオ」では料理部門の代表として、料理動画のメニュー監修、タイアップ企画レシピ、連載レシピコンテンツ、飲食店のメニュー開発などに従事。また、大の蕎麦好きでもあり、蕎麦に関するグループも運営中。
よくお家でお刺身を作るという方にはあると便利な柳刃包丁(刺身包丁)。鋼やステンレスなどさまざまな素材があり、長さもいろいろです。この記事では、柳刃包丁の選び方とおすすめの商品をご紹介します。使い方や研ぎ方も説明しているので参考にしてみてくださいね。
刺身包丁との違いって?
柳刃包丁とは?
柳刃包丁(やなぎばぼうちょう)とは、切り身を薄く切るなどお刺身を調理するときに使うものです。
万能な三徳包丁や魚をさばくときに使う出刃包丁に比べて刃渡りが長いのが特徴。お刺身を切ると、なめらかで舌触りのよいお刺身に仕上がります。
お刺身の調理には刺身包丁も使われますが、柳刃包丁は刺身包丁の一種ともいわれ、先端が鋭くとがっているのが特徴です。
柳刃包丁のメリット・デメリット
柳刃包丁のメリットは、なんといっても刺身を美しく切れるところ。素材の味を損ねず、薄くきれいに切れます。刺身のほか、ローストビーフなどの柔らかい食材にも使えます。
一方で、刃が薄くて細いからこそ、かたい食材には向いていません。無理に使うと刃が折れる可能性もあります。汎用性が高くないという点はデメリットと言えるでしょう。
包丁や柄の素材や重さ、利き手に合うかをチェック!
柳刃包丁の選び方
では、自分にとって使い勝手のよい柳刃包丁はどのように選べばよいのでしょうか? 選び方のポイントをおさえておきましょう!
【1】刃の素材
【2】柄の材質
【3】刃渡り
【4】刃の形状
【5】重さ
これらをおさえて、自分が使いやすい柳刃包丁を手に入れましょう。一つずつ解説していきます。
【1】柳刃包丁の素材で選ぶ
刃に使われる素材は、おもに「鋼」「ステンレス」「セラミック」の3つあります。それぞれメリット・デメリットが異なるので、以下で特徴をおさえておきましょう!
切れ味がよい柳刃包丁の定番素材の「鋼」
鋼製の柳刃包丁は、耐久性にすぐれ切れ味が鋭いという特徴があります。しかし、錆びやすいので切れ味を維持するためには、定期的なメンテナンスが必要です。
なかには、ダマスカス鋼と呼ばれるモリブデン鋼を何層にも重ねた素材で作られている柳刃包丁があります。ダマスカス鋼製の柳刃包丁の特徴は、切れ味鋭く錆びにくいため、機能性と耐久性ともに優れていることです。
お手入れ簡単な「ステンレス」
ステンレス製の柳刃包丁は錆びにくくお手入れが簡単なため、柳刃包丁の扱いに慣れていない初心者にも使いやすい包丁です。しかし、切れ味は鋼製には劣ってしまうため、切れ味重視の方は鋼製をおすすめします。
一般家庭で使う場合は、お手入れがらくで種類が多く好みの商品が見つけやすいステンレス製を選ぶとよいでしょう。
サビにくく調理しやすい「セラミック」
セラミック製の柳刃包丁は、錆びにくいという特徴があります。また、金属ではないためセラミック製の包丁で切った食品には、金属特有の臭いがうつりません。そのため、お刺身など繊細な食材を切るときに向いています。
金属製よりも耐久性が低いため、負荷をかけすぎた使い方をすると使用期間が短くなってしまう可能性があります。セラミック製の柳刃包丁を使うときは、使用法とお手入れに注意しましょう。
【2】柄の材質で選ぶ
柳刃包丁の柄に使われる材質は、主に木製とステンレス製があります。それぞれ特徴が異なるので、持ちやすさと、機能性を考えて選びましょう。
「木製」は手になじみやすい
温かみがある木製の柄。木製柄は、滑りにくく手になじみやすいため、包丁の扱いに慣れていない初心者にも使いやすいでしょう。
木製の柄は金属製よりも耐久性が低く、水に濡れて乾燥させないまま使用してしまうと、水分を吸収し腐敗や雑菌繁殖の原因となります。木製の柄の包丁を洗うときは、できるだけ刃物だけを洗うようにして、柄についてしまった水分はしっかり拭き取り乾燥させましょう。
「ステンレス製」は清潔に使え、耐久性がある
ステンレスなどの金属製の柄は、錆びにくく丈夫で耐久性に優れていることが大きなメリットです。刃と柄につなぎ目がなく一体となっているタイプは、洗いやすく清潔な状態で使用しやすいでしょう。
滑りやすい素材のため、柄に溝や凹凸などの滑り止め加工がしてある商品が多いことも使いやすい点といえます。溝や凹凸に汚れが溜まってしまわないように、お手入れをして清潔な状態に保ちましょう。
【3】刃渡りは18~27cmのものがおすすめ
柳刃包丁の刃渡りの長さは商品によって異なりますが、一般家庭用に購入するなら「18~27cm」のものがおすすめです。使い勝手がよいサイズなので、大抵の魚に対応することができます。
なかには40cmもあるプロ仕様のものや、特定の魚に対応した30~33cmほどのものも。用途や実際に使う際のスペースに合わせて選ぶとよいでしょう。
【4】刃の形状で選ぶ
柳刃包丁のスタンダードは片刃タイプですが、両刃タイプもあります。それぞれの特徴を抑えて使いやすい方を選びましょう。
「片刃タイプ」は魚をきれいに切りやすい
片面のみに刃がついており、食材を切ったときに刃が付いていない側に包丁が動くのが特徴。扱うのに慣れが必要ですが、刺身をきれいにカットすることができますよ。
魚を三枚おろしにするときも、刃が骨に当たっても逃げるように切るので、ギザギザせずきれいに切れるのもポイント!
なお、片刃タイプの場合、左利きの方は左利き用の包丁を選ぶようにしましょう。
「両刃タイプ」はいろんな食材を切りやすい!
刃先の断面の両側に刃が備わっており、魚や野菜などをまっすぐ切ることが得意。一般的に家庭で使われているタイプになります。刃がついている面を気にせず、食材を切ったり、刻んだりできますよ。
片刃タイプと違い、左利きでも気にせず使えます。初めて柳刃包丁を使う方にもおすすめです。
【5】重さもチェック
柳刃包丁の重さは、基本的には好みで選ぶのがよいでしょう。ある程度重さがあったほうが使いやすい方や、軽いほうが疲れにくくてよいという方もいて、個人差があります。
自分が使いやすい重さかどうかは、実際に持ってみるのが1番よいですが、難しい場合は口コミやレビューなどを参考にするのがよいでしょう。
迷ったらチェック!
おすすめのメーカーを紹介!
柳刃包丁をはじめて使う人にとっては、刃や柄の材質などで選ぶのが難しい方もいます。そのような方は、多くの人に使われている実績があるメーカー・ブランド名を参考にするのも選び方のひとつです。
貝印:初心者にも愛用者が多い!
初心者をはじめ多くの方に使用されているのが貝印の「関孫六」シリーズです。切れ味やメンテナンスのしやすさなどバランスがとれている商品が多く、柳刃包丁選びで迷っている方は選ぶといいでしょう。
「関孫六」は鎌倉時代の刀剣作りに起源があります。切れ味、芸術性に優れ「折れず曲がらず、よく切れる」と称賛された多くの刀剣が作り出されました。
明治時代になると一般家庭向けの刃物が製造されるようになり、その技が現代に継承されています。
下村工業:オールステンレスタイプは洗いやすい
使いやすさと切れ味の両方を重視したい方は、下村工業の「ヴェルダン」を選択肢にいれてください。柄の流れるフォルムが手になじみやすくステンレス製で錆びにくいため、初心者でも扱いやすくなっています。
刃と柄の継ぎ目がない一体となっているタイプのためお手入れがしやすく、清潔な状態で使用したい方にピッタリの商品です。
藤次郎:プロも信頼を寄せるメーカー
藤次郎は、プロの料理人から一般人まで広く使われている包丁メーカーです。プロ向けの商品は「PRO」の名が付けられていますが、一般向けの商品も販売されています。
4つの富士山が合わさっている藤次郎のシンボルマークは、「誠意」「真心」「感謝」「創造」という意味が込められています。その志のもと作られた包丁は、日本国内だけではなく、海外の方にも広く使用されています。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)