日本能率協会マネジメントセンターは1月29日、職場における管理者のマネジメントの実態に関する調査結果を発表した。調査は2018年9月11日~ 14日、部長・課長のの職位につく社員(管理者)444名、役職につかない社員(部下)566名を対象に、インターネットで行われた。

  • 管理者のマネジメント行動に関する意識

    管理者のマネジメント行動に関する意識

「管理者自身が部下へ行っているマネジメント行動」と、「部下が管理者から受けていると感じるマネジメント行動」を比較したところ、両者の認識にギャップが生じていることが明らかに。ギャップが最も大きかった項目は、「メンバーから学ぼうとする姿勢をもっている」で両者の差は34.1%。次いで、「メンバーが仕事上で悩んでいるときに『視点を変える』『視野を広げる』ことにつながるアドバイスをしている」(33.3%)、「業務プロセスの中で発生する問題を予測して、事前に手を打っている」(30.7%)と続き、管理者のマネジメント姿勢や行動が、部下へあまり届いていない現状がうかがえた。

  • 今後重視していきたい・期待するマネジメント行動

    今後重視していきたい・期待するマネジメント行動

次に、管理者に「今後管理者が重視していきたいマネジメント行動」を聞いたところ、「問題意識を持って、情報収集を行い、変化の兆しや組織の進むべき方向を的確にとらえている」(20.7%)がトップであるのに対し、部下では8位に。一方、「部下が管理者に期待するマネジメント行動」のトップは、「メンバーが気軽に相談できる雰囲気をつくっている」(18.2%)であるのに対し、管理者では11位だった。

そのほか、「働き方改革推進前と比べて労働時間が増えたか」という問いに、管理者の50.9%が「そう思う」と回答したものの、部下の58.1%は「そう思わない」とのこと。また、仕事量については、管理者の61.3%が「部下の残業削減のために、自分の仕事量が増えた」と回答したのに対し、「しわ寄せが上司にいっている」と感じている部下は31.8%に留まった。