エクスペディア・ジャパンはこのほど、「世界19ヶ国 有給休暇・国際比較調査2018」の結果を明らかにした。同調査は9月19日~28日、世界の19の国(※)の18歳以上の有職男女1万1,144名を対象にインターネットで実施したもの。

  • 日本の有休取得率

    日本の有休取得率

有給取得率について調査したところ、ブラジル、フランス、スペイン、ドイツ、香港は100%であるのに対し、日本は50%にとどまり、世界の19の国の中で3年連続最下位となった。

有給休暇の取得日数においても、ブラジル、フランス、スペイン、ドイツは30日だが、日本はアメリカ・タイと並んで10日にとどまり、同率で最下位という結果になっている。全体的にヨーロッパ諸国は有休取得日数、有休取得率が高く、アジア諸国は有休取得日数が低い傾向にある。

有給休暇の取得に罪悪感があるか尋ねたところ、「ある」と回答した割合が最も多いのは「日本」(58%)だった。他国を見てみても、有給休暇を取得していない国ほど、罪悪感を覚えている傾向にある。日本人のうち、「自分は今より多くの有給休暇をもらう権利がある」と考える人は54%で、この項目は世界で最も低かった。

  • 有給休暇の取得に罪悪感があるか

    有給休暇の取得に罪悪感があるか

「休み不足を感じる」と回答した人が多いのはインド、韓国、香港で、日本はスペイン、ブラジル、メキシコに次いで少なかった。日本人は休みを取れていないにも関わらず、休み不足を感じていないことがわかった。

休み不足を感じるかについての日本人の回答を世代別に見ると、18歳~34歳と34歳~49歳の人は6割以上の人が休み不足を感じていると回答した。しかし、50歳以上の人で休み不足を感じている人は、わずか4割にとどまっている。

上司が有給休暇を取得することに協力的であるかについて尋ねたところ、「協力的」と回答した人が多い国のトップ3はブラジル、インド、メキシコだった。一方、「協力的」と回答した人が最も低い国は日本(43%)となっている。

  • 上司が有給の取得に協力的と回答した人の割合

    上司が有給の取得に協力的と回答した人の割合

有給休暇を取得しない理由について聞くと、日本の1位は「人手不足」、2位は「緊急時のために取っておく」、3位は「仕事する気がないと思われたくない」だった。また、長い休暇を取得する人の割合についても、ブラジルやメキシコ、スペインは50~58%と半数を超えているが、日本は20%で最下位だった。

  • 日本人が休みを取らない理由

    日本人が休みを取らない理由

※ 日本、アメリカ、カナダ、メキシコ、ブラジル、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、香港、インド、マレーシア、シンガポール、韓国、タイ、台湾