小学館の国語辞典『大辞泉』編集部は12月3日、第3回「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」を発表した。今回は、明治大学国際日本学部の田中牧郎教授を招き、一般から寄せられた2,070本の投稿の中から大賞を決定した。

大賞は「空白恐怖症」

  • 第3回「大辞泉が選ぶ新語大賞2018」

大賞に選ばれたのは「空白恐怖症」。空白恐怖症とは「自分の仕事がないときに、あたかも仕事をしているように見せるためにダミーの予定やフェイクの予定を入れるほど、自分の予定が空白な事を恐れること」をいう。

次点に選ばれたのは「卒婚」と「ご飯論法」。卒婚とは「結婚の卒業。結婚という形式は維持しながらも、夫婦が互いに干渉せず、それぞれの人生を歩んで行くこと」。ご飯論法とは「言い逃れ答弁の論法で、『朝ごはんを食べましたか?』という質問に『(朝、パンは食べたけど、ごはん=米飯は)食べていない』と答えるようなやり方」のこと。

このほか、最終選考まで残った今年の新語8選は、「億り人」(投資で1億円以上の資産を築いた人)、「フェアプレーポイント」(あの日本が予選2位で通過できた、嘘のようなシステム)、「まるっと」((1)丸みを帯びたさま、(2)まるごと)、「スーパーボランティア」(経験豊富で、リーダーとして現場のとりまとめをこなせるボランティア)、「じたハラ」(時短ハラスメントの略。上司が、仕事が残っているにもかかわらず部下に残業を許可せず帰宅を促す圧力をかけること)、「いみふ」(意味不明の略)、「介護脱毛」(介護が必要になることに備えて、介護者の作業を減らすよう自らの陰毛などを剃っておくこと)、「多浪生」(大学入試への浪人回数が多い受験生)となった。

なお、語釈は一般から投稿されたもので、正式な語釈は編集部が執筆陣に依頼し、今後の改定時に『デジタル大辞泉』のデータとして収録される予定。