地方のローカル線を舞台に、自分の生き方を見つめ直す姿を温かく描く映画『RAILWAYS』シリーズ。これまでに中井貴一、三浦友和が主演を務めた同シリーズだが、今回初のW主演で「女性運転士」とその義父を主役にした『かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―』が11月30日より公開される。
有村架純は、25歳で未亡人となり、夫の連れ子を抱えて夫の故郷の鹿児島で一念発起して鉄道の運転士を目指す奥園晶を演じ、初のシングルマザー役に。また、W主演の國村隼が晶の亡き夫の父・節夫を演じ、九州・肥薩おれんじ鉄道が走る場所で血の繋がらない家族3人が心を寄せていく。今回は、久しぶりの共演で初の義親子役となった有村と國村に、作品や互いの印象についてインタビューした。
5年前は互いに「宇宙人」
――2人が共演されるのは、ドラマ『スターマン・この星の恋』(13)以来と伺いました。その時は話題になったキスシーンもありましたが、今回は義理の親子役で。改めて対峙して当時からの印象の変化など、感じたことがあればぜひ教えていただきたいです。
有村:なつかしいですね
國村:『スターマン』で初めて有村君とやった時に、「この人は、本当に素直にスッといろんなことに入っていける人だな」という気がしていました。今回の晶ちゃんもなかなか難しい役どころですけれど、有村君らしく、彼女自身の中から出てくるものに素直に従っている感じがしました。
――やっぱり、「芯は変わらず」といった印象でしょうか。
國村:そうですね、やっぱりそれはもう俳優さんの性質の問題だと思うんで、役柄や作品が変わっても、根っこは変わらないでしょう。
――有村さんは、今回の國村さんの印象はいかがでしたか?
國村:ずいぶん、違うトーンだからね(笑)。
有村:ドラマの時は、お互い宇宙人で。不思議な役どころだったんですけど、現場にいらっしゃる國村さんは佇まいもご自身のペースでいらっしゃる感じで、すごくかっこよかったです。私は当時20歳くらいで、まだそんなにお芝居の経験もなくて、どうやって自分が任せられた役をやり切るか、存在感を残せるか、ということしか考えていませんでした。でも、いろんな経験をさせていただいて、5年ぶりに國村さんとご一緒させていただけるのはすごく嬉しいです。5年の間にも、國村さんは海外の映画や数々の作品に出られていて、人生経験を含めて、尊敬の意味で「到底、手の届く人じゃない」と思っていました。
國村:初めて聞きました。
有村:本当に。
――國村さんは元々すごい俳優さんだと思いますが、インターネットでも注目を集めて、さらに人気が出ているのかなと思いました。
國村:ありがたいことでございます。『スターマン』の時には、有村さんのファンに「何をすんねん!」と、怒られていたらしいですけど(笑)。
――『シン・ゴジラ』や『哭声 / コクソン』の役は今まで以上に話題になっていたと思いますが、その反応は感じられていましたか?
國村:今まで外を歩いていたら「見てますよ!」と声をかけて下さることが多かったんですが、具体的に「あの作品、観ましたよ!」と言われることも多くなりました。