――こちらも共演シーンが多い、中島裕翔さんの印象はいかがですか?

珍しい生き物として扱ってくださってるみたいで、興味津々みたいなテンションをすごく感じるんですよね。中島くんは、面白いおじさんが好物なのかもしれません(笑)。でも、第一線で活躍するアイドルという肩書を全く感じさせない、すごく親しい距離感で接してくださる方で、実は今回の出演者の中で唯一、一緒にご飯を食べに行った仲なんです。

――サシですか!?

たまたまちょうど同じタイミングで、4時間くらい撮影が早く終わったときがあったんです。出番がバラバラなんで一緒に終わることなんてめったにないんですけど、僕と織田さんと中島くんが同時に終わって、僕の「夕飯どうしようかな」という独り言を耳にした中島くんが「焼肉でも行きますか?」と誘ってくれて。で、織田さんも誘ったんですが「ごめん、この後予定入れちゃった」とのことだったので、じゃあまたの機会にと思ってたら、普通に「じゃあ行きますか!」と言われて、サシで(笑)。中島くんのご贔屓のお店に2人で行きました。中島くんは主演やメインキャストの役が多くて、僕みたいなバイプレーヤーとして戦い方のスキルを養うタイミングがなかったから、「小手さんみたいにああいうことできるのはすごいなぁ」とか、ものすごく興味を持ってくださってるみたいで。そう言えば先日、コンサートのMCトークのときに、蟹江のものまねをしたらしいんですけど、すごいスベったらしいです(笑)。ちょっと落ち込んでました(笑)

――劇中では、中島さんの大事な部分を握ってましたよね。

そうですね。ボディタッチも多いですし(笑)

――中島さんと総合格闘技のスパーリングをするシーンもありましたが、かなり練習されたんですか?

練習日を2日いただいてたんですけど、風邪で体調を崩してしまって、結果1日しかできませんでした(笑)

――でも、ちゃんと本格的にやっているように見えました。

僕、それっぽく見せる“なんちゃって”は得意なんですよ(笑)。だから、第6話(11月12日放送)の居合のシーンも、それっぽく見えてればいいんですが(笑)。蟹江って、この作品の中で一番体張ってるんですよね。織田さんも「普通は走るとか、風を受けるとかは俺なんだけど…」と言ってましたけど、甲斐は移動も全部車で、階段の上り下りも一切ないですからね(笑)。僕は多趣味という設定があるので、毎回台本をもらうたびに、若干ヒヤヒヤしてます。

――今後も、体を張るシーンは出てきますか?

分からないですけど、これ以上はやめてほしいなぁ(笑)。あと、ついでと言っちゃなんですが、英語指導の先生がほしいです。僕の英語セリフも“なんちゃって”ですからね。まあ全部アドリブなんで僕がやめればいいだけの話なんですが(笑)

  • (C)フジテレビ

撮影現場はみんなでイジってくる

――『コンフィデンスマンJP』のときは、長澤まさみさんにかなりイジられたという話を伺いましたが、今回の現場での小手さんは、出演者の中でどういう立ち位置になってるんですか?

いや、今回もイジられてます。なんですかね、みんなイジってくるなぁ(苦笑)。中島くんにしても、新木(優子)さんにしても、僕がただ座ってるところを、何か珍しい野生動物を見つけたサバンナの旅行者みたいな感じでパシャパシャ撮ってきたりするし、僕がNGを出して他の人がつられてNGを出すと、織田さんが「蟹江菌が蔓延してきたぞ~」って言い出したり。もう菌扱いですよ(笑)

――小学生みたいなやり取り(笑)

僕と織田さんがやってるので、言ってみればおじさん同士のちちくり合いですよ(笑)。そんな感じで、結構劇中での蟹江の扱いのように現場では僕もイジられてます。願わくば、劇中ほど嫌われてはいないだろうと思いたいですけど(笑)

――きっと大丈夫だと思います(笑)。ところで、今回のファームのセットには、一流スポーツ選手の使用したグッズなど、実はものすごい貴重な品々が飾られてるんですよね。蟹江のオフィスには何があるんですか?

中田英寿さんから預かっているシューズや、セリエAのトロフィーがあります。サッカー好きでありながら、弁護士のクライアントとして選手と契約している裏設定があるんですよ。それに対して甲斐先生のオフィスには、田中将大投手のユニフォームや、ラグビーのオールジャパンのサイン入りボールが飾ってあります。全部ご本人からお借りしている物でかなり希少なものがたくさんあるんですが、今のところ本編ではほぼ触れてないんですよね。

――蟹江だったら、コレクションを自慢しそうですよね。

もちろん自慢しますし、何なら本人の映像ちょっと使わせてほしいって思うくらい(笑)。でも、こういうところで、見えない部分にものすごく高いクオリティを求めるこだわりを、今回は感じます。調度品も全部高いので、リアルに「手を触れないでください」とか「傷つけると最悪買い取りに」とか言われて、おいそれとはリラックスできないオフィスなんですよ(笑)

  • (C)フジテレビ

――そんなオフィスの中で、第5話(11月5日放送)では猫を抱くシーンがありましたよね。

あれは一瞬ヒヤッとしたんですよ(笑)。実は、1回抱いていたときに肩から逃げ出して、部屋中を走り回って。結局机の下で確保したんですけど、下手に棚にピョーンって飛び乗って、トロフィーバタン!とかなったらね…。まぁ彼もタレント猫ちゃんとしてプロですから、大事に至ることはなかったんでしょうが。