人気ブランドショップの店員に聞いた『ビジネスシューズ』の選び方

定期的にビジネスシューズを新調するというビジネスマンは多いはず。また、これからスーツで働くのでシューズを買おうと思っているという新入社員もいるだろう。でも、いざ買おうと思ってショップに足を運んでみると、たくさんの種類の靴があって何を選んだらいいのか迷ってしまう……なんてことも。

「REGAL SHOES 八重洲地下街店」の岡勇人店長

ここでは、人気シューズブランド「REGAL SHOES」の岡勇人店長に「ビジネスシューズの選び方」を聞いてきたので、靴選びの参考にしてみてほしい。

足に合ったものを選ぶ

まず大事なのが、自分の足に合ったものを選ぶこと。普段、ヒモを結んだまま靴の脱ぎ履きをしているという人、いないだろうか? 岡店長いわく「それができること自体、大きくて靴のサイズに足が合っていない証拠です」という。そこで、自分の足にマッチした靴を選ぶときには、下記の5つのポイントを確認するのがいいとのことだ。

靴のフィッティングポイントは、この5つ

A.つま先に余裕があるか?
ついジャストサイズのものを選んでしまいがちだが、つま先に余裕がないと指を痛めてしまうとのこと。ちなみに、靴の形状にもよるが、ゆとりの目安は1～1.5cm。

B.靴の幅と足の曲がる位置が合っているか?
靴の甲部分の革が足の形に張り出していたり、つま先に重心を掛けたときに不自然なシワができたりするときは、サイズが合っていない。

C.土ふまずがフィットしているか?
土ふまずの長さがあわない状態で歩くと、靴の形が崩れてしまい、そのために歩行のバランスが狂って疲労を招くことに……。靴底の土ふまずのアーチ部が、軽く足に触れている程度がベスト。

D.くるぶしが履き口に当たっていないか?
靴の口廻り(トップライン)が、外側のくるぶしにあたらず、ぴったりとフィットしていることが大切。離れすぎていると靴の形が悪く見えるうえ、ホールド感もなく歩きにくくなる。

E.かかとやアキレス腱が圧迫されていないか?
足を前方に押しつけたとき、かかとと靴の間に小指の第一関節までが入る程度の隙間があるのが◎。ヒールの真上にしっかりと重心がくることを確認しよう。

これらのポイントを見落とし、足のサイズに合っていない靴を選んでしまうと、足の各部に痛みが出たり、歩きにくくなったり、疲労が溜まったり……といった悪影響が出てしまうので注意しよう。

目的に合わせて選ぶ

靴には多彩なデザインがあるのだが、近年人気を誇っているのが「ストレートチップ」と呼ばれるもの。つま先の革の切り替えがストレート、すなわち一文字飾りになったスタイリッシュなデザインで、ビジネスはもちろん、冠婚葬祭など幅広いシーンに使えるのも魅力の一足だ。この「ストレートチップ」であることを大前提に、今は下の二つのつま先の形状のものが人気だという。

・ロングノーズ
ここ数年、人気のデザインとして定着しているのが、この「ロングノーズ」。その名の通り、つま先が前方に向かって長めにスマートに伸びた形状が特徴となっている。

ロングノーズのシューズイメージ

・ラウンド
また最近人気が再燃しているのが、シンプルな「ラウンドトウ」のデザイン。シャープなイメージの「ロングノーズ」に比べ、オールドスクールな雰囲気が特徴。

ラウンドトウのシューズイメージ

用途に合わせて選ぶ

毎日同じ靴で会社に行っているという人もたまに見かけるが、2、3足は履き替えを用意しておくのがベスト。毎日同じ靴を履いていると、革の傷みが早まってしまい、長く履くことができなくなってしまうそう。

中でも、革靴の大敵なのが「雨」。岡店長いわく「革は水に弱いというイメージがありますが、実はそうではありません。革には、水に濡れても元の状態に修復する作用があります。しかし、それにはキチンと乾かすことが大切。雨に濡れた翌日も履いてしまうとダメージが蓄積してしまいます」。

そこで今、注目を集めているのが「GORE-TEX ファブリクス」を搭載したビジネスシューズ。ここ数年、売り上げが激増しているとのことだ。「防水性と透湿性を兼ね備えたGORE-TEX シューズは、雨の日でも靴の中に水が染みることがないので、『雨の日用のシューズ』としてご購入される方がすごく増えています」と岡店長。