2018年8月26日に最終回を迎えた特撮テレビドラマ『仮面ライダービルド』の最後のイベントとなる『仮面ライダービルド ファイナルステージ&番組キャストトークショー スペシャルバージョン』が10月14日、東京・中野サンプラザにて開催された。
第1部「ファイナルステージ」では、『仮面ライダービルド』のオリジナルキャストが出演し、シリーズ全話の脚本を手がけた武藤将吾氏によるオリジナルストーリーが展開された。『ビルド』最終回において、地球外生命体エボルトによって破壊されたA世界と、並行して存在するB世界とを融合させた「新世界」を作り出す計画を見事成功させた仮面ライダービルド/桐生戦兎だが、「新世界」への入り口となる「光の裂け目」では、まだエボルトの脅威が去っていなかった。今回のファイナルステージでは、テレビ最終回で戦兎をはじめとするレギュラー陣が「新世界」にたどり着くまでの、知られざる激闘が描かれた。
「新世界」を作り出すエネルギーを得るためには、白いパンドラパネルに10本のロストボトルを収め、エボルトを復活させた上でふたたび倒すしか方法がない。光の裂け目にいる戦兎と仮面ライダークローズ/万丈龍我は、疲弊した体で変身を行い、現れたロストスマッシュを次々に倒し、ボトルを集めていく。苦戦するクローズに力を貸したのは、すでに消滅してしまったはずの仮面ライダーローグ/氷室幻徳と仮面ライダーグリス/猿渡一海。パンドラボックスの影響によって犠牲となったA世界の人々が「新世界」へ向かう道の手前で待っているという設定ゆえに、幻徳と一海がひとたび限りの"復活"を果たしたのだ。さらに、北都三羽ガラス(赤羽、青羽、黄羽)の擬態と共に現れた仮面ライダーマッドローグ/内海成彰もエボルトと戦う意思を表明した。
パンドラタワーで戦兎たちの作戦が成功するのを待っていた石動美空と滝川紗羽の呼びかけで、大勢の人々(観客)が命を懸けて戦う仮面ライダーたちを応援すると、疲弊していた戦兎たちに力がみなぎり、ビルドはジーニアスフォームへ、クローズはクローズマグマ、そしてグリスはグリスブリザード、ローグはプライムローグと、それぞれ最強形態に変身を完了。これにマッドローグを加えた5人の仮面ライダーが、エボルト、ブラッドスターク、ハードガーディアンたちを迎え撃つ。
エボルトは最強形態へと変身し、猛烈な強さを発揮するが、ビルドとクローズが物理法則を超える「奇跡」=クローズビルドフォームへと合体変身し、辛くも倒すことができた。しぶといエボルトは、またもや自分の遺伝子を外に散らして復活を果たそうとするものの、事前にそれを察知していた戦兎によって阻止。遺伝子を完全に絶たれたエボルトは、矮小なものだと考えていた「人間の力」に敗れたことを悟り、消滅していく。最後は、内海、幻徳、紗羽、一海、美空がそれぞれ戦兎に感謝と別れを告げ、新世界へと旅立っていく姿が描かれた。しかし、万丈だけは新世界への扉が開かない。慌てた戦兎と万丈の前に、パンドラボックスが迫ってくる……。
ステージのラストは、テレビ最終回での「新世界で唯一、過去の記憶を持つ万丈が戦兎に声をかける」というシーンが再現され、感動的な終幕を迎えた。
第2部「番組キャストトークショー」では、仮面ライダービルド/桐生戦兎役の犬飼貴丈、仮面ライダークローズ/万丈龍我役の赤楚衛二、石動美空役の高田夏帆、仮面ライダーグリス/猿渡一海役の武田航平、滝川紗羽役の滝裕可里、仮面ライダーローグ/氷室幻徳役の水上剣星、仮面ライダーマッドローグ/内海成彰役の越智友己、エボルトの声を演じた金尾哲夫、葛城巧役の木山廉彬、赤羽役の栄信、青羽役の芹澤興人、黄羽役の吉村卓也、エボルト/石動惣一役の前川泰之が登壇し、『仮面ライダービルド』出演時のさまざまな思い出を語り明かしていた。