自分を変えるために読書をしています。というと、大げさですが、いまよりよい気分に変えるとか、気楽に生きられるようにするとか、その程度の変化です。
自分を変えられるだけでなく、読書はコスパがよいです。たのしめる時間が長いのに、コストは低い。やらなきゃ損だと思っています。
私の読書と、心がけていることについて書きます。
なんだかんだで、暇
平成25年度「国語に関する世論調査」によると、全体の約半数が月に1冊も本を読まず、読まない理由の多くは忙しいからというものでした。
たしかに結婚したり出世したりして、日々の生活に追われ、読書どころではなくなっている友人たちを目にします。私のように結婚も出世もせず、時間はあるけどお金がない状態になると、読書ぐらいしかすることがなくなります。
娯楽はいろいろありますが、読書のコスパのよさに染まると他に手が出ません。映画は1,800円払って2時間半ほどですが、本なら数日間じっくり楽しむことができます。さらに古本で半額で買えたり、図書館でタダで借りられたり。
タダなら、YouTubeでも見ればと思われるかもしれませんが、YouTubeを丸1日見ていたら具合が悪くなります。しかし、本を読んでいたら、賢くなった気がしませんか。
何のために読むのか
読書の目的は、「仕事」と「趣味」の2種類に分けられると思います。仕事や生活にすぐに役立つものと、すぐには役立たないけど、じわじわ心に効いてくるもの。
たとえば、会社で新しい企画を立てることになったり、プレゼンをうまくやらなければいけなくなったり、そういう必要に迫られたら、その手の本を読んで勉強します。仕事や生活上の、ある目的を達成できる自分になるための"仕事"の読書。
もう一方は、仕事や生活に影響のない読書。ただ知りたいとか、楽しい気分に浸りたいとか、よりよい人生を送りたいとか、こういう読書は、心を癒やしたり、生き方を考える材料になったりします。穏やかに生きられる自分になるための"趣味"の読書。
それぞれ心がけていることがあります。
仕事の読書
仕事や生活のための読書は、目的が明確なので、読むものがハッキリしています。よく言われているように、対象ジャンルの本を、簡単なものから難しいものまで何冊か読めばよいと思います。
目的を達成するために行うので、実用できるように工夫しています。
・読んだらメモする
要約をメモしながら読むと、内容が整理されて頭に入ります。1冊を数ページの紙にまとめておけば、あとで見返したときに細部が思い出せるので、1から本を読み返す必要がなくなります。記憶の定着には反復が有効なので、その紙を定期的に見て、重要な点を確認しています。
・重要なところはスマホで撮っておく
重要な図や文章は、スマホで撮っています。文章の写真をGoogleドキュメントにアップすると、OCR機能でテキストデータにしてくれるのも便利です。検索もラクです。
・著者を知っていると内容が入ってきやすい
誰が書いたか分からない本より、知り合いが書いた本の方が、内容が入ってきませんか。著者がSNSなどをやっている場合は、どんな人かチェックして、講演やイベントがあったら参加して、生の声を聴くと読書の臨場感が高まって理解しやすくなります。
・集中力がないと読めない
読み始めたのに、いつのまにか違うことをしてしまうので、風呂とか電車とか、それ以外できないところで読んでいます。スマホは電源を切って、図書館にこもっています(家だと寝てしまう)。
・だれかに説明する
読んでいる本の内容を友人に話しています。話すには頭に入れていないといけません。質問されると、抜けているところに気づけますし、質問を想定して深く読むことができます。
・実践して、フィードバックを得る
読んだら書いてあったことを実践しますが、初期条件が違うと、結果は当然変わります。ある会社の成功事例が、そのまま自分の組織で通用することはありません。試行錯誤して、自分に合うようにカスタマイズしていく過程で、血肉になっていきます。
趣味の読書
仕事や生活のための読書は、必要に迫られてしますが、趣味の読書はしなくても生活に困りません。小説、エッセイ、詩などの文芸書や、心理、歴史、建築などの専門書や、いまの自分に入ってきやすそうな読みたいものを選んで読んでいます。
・やっぱりメモ
すごいと思ったこと、違和感があったこと、心を動かされたことなどをメモしています(まじめか)。本によって主張は様々ですし、すべてを理解して受け入れることはできないので、自分と照らし合わせて、ぐっときたところをメモしています。メモがたまると、何か見えてくるものがありませんか。
・芋づる式に読む
引用されている本や、言及されている本に興味が出たら、図書館のサイトで検索して予約しています。そうすると、芋づる式に読み続けることになり、読書が広がってきます。広げたら、よりおもしろそうなところに絞ってまた読みます。
・意味のないところに意味を見つける
人生の意味はこうだという絶対的なものはありませんが、自分なりに意味付けをしないと生きることに張り合いがなくなります。趣味の読書も意味はありませんが、自分なりに意味を設定して、積極的に楽しみにいくという姿勢が、人生を充実させるうえで大事なことのように思います。
できるだけ安く読む
最後に、できるだけお金をかけずに読書するために、GoogleChromeに入れている拡張機能をご紹介します。どれもAmazonで商品ページを開いたときに動作します。
・「その本、図書館にあります」
登録した図書館にあるかを自動的にチェック
・「ブクスバ」
ブックオフや駿河屋での価格を表示
・「その本、メルカリで!」
メルカリでの価格を表示
これらを入れてから、図書館にあるものは図書館で借り、なければ中古の最安値を見て買うようになりました(だいたいメルカリが最安値)。
・読んだらメルカリで売ってます
もう読まなさそうな本は、さっさとメルカリで売っています。
専用アプリでバーコードをスキャンすると、売れやすい価格が提案され、すぐに出品できます。先日は1,500円で書って読んだ本が、出品して数分で1,300円で売れました。手数料・送料など引くと、約500円で読めたことになります。
以上、私の読書と心がけていることでした。参考にしていただけるとうれしいです。
著者プロフィール: しーなねこ
珍妙な虚脱感を共有する団体「へもいっ子クラブ」の代表。「リアル桃鉄」「エクストリーム出社」など、視点を変えて生活をおもしろたのしくすることが目標。著書「サラリーマンは早朝旅行をしよう! 平日朝からとことん遊ぶ『エクストリーム出社』」(SB新書・共著) 。
ブログ: しーなねこのブログ
ツイッター: @shiinaneko