JR東海は26日、313系8000番台にフルラッピングを施した「名古屋おもてなし武将隊」ラッピング車両の報道公開を実施した。「愛知デスティネーションキャンペーン」(愛知DC)開催に合わせ、9月30日から運行開始する。
313系8000番台は同社管内の中央本線で運行された「セントラルライナー」などで活躍した車両。「名古屋おもてなし武将隊」ラッピング車両は神領車両区所属のB201編成(3両編成)を使用し、車体側面に「名古屋おもてなし武将隊」の三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)と愛知DCロゴ、愛知県内の有名観光地などをデザインした。
3号車(クモハ313-8501)は織田信長と「リニア・鉄道館(名古屋市)」「愛岐トンネル群(春日井市)」「手筒花火(豊橋市)」「犬山城(犬山市)」、2号車(モハ313-8501)は豊臣秀吉と「あいち航空ミュージアム(豊山町)」「トヨタ産業技術記念館(名古屋市)」「竹島・竹島水族館(蒲郡市)」「ミツカンミュージアム(半田市)」、1号車(クハ312-8001)は徳川家康と「八丁味噌の郷 岡崎城(岡崎市)」「常滑 巨大招き猫(常滑市)」「名古屋城本丸御殿(名古屋市)」「豊川稲荷(豊川市)」を紹介している。車体前面には、9月30日に運行される快速「未来クリエイター☆信長」(団体専用)のヘッドマークが掲出された。
報道公開ではラッピング車両が入線した後、車内から「名古屋おもてなし武将隊」の三英傑が登場。この日は雨の降るあいにくの天気となったが、織田信長は「長篠・設楽原の戦いも、戦をする前は雨が降ったということで、なにか縁を感じておる」と話し、「この列車が我らゆかりの地、愛知を駆け巡り、ますます観光客であふれることを期待しておる」と挨拶した。豊臣秀吉もラッピング車両を前に「どえりゃあ興奮しておる。この興奮を全国民に共有できるように、儂もこの武将列車を応援して参る」とコメント。徳川家康は「今年、この愛知を発信できることは、儂にとっても御幸せなことでごさる。ぜひとも想像を超える旅へ、主たちを誘いたい」と語った。三英傑はラッピング車両の運行に携るJR東海の社員らとともに勝どきを上げ、愛知DCの成功を祈願した。
「名古屋おもてなし武将隊」ラッピング車両は9月30日の団体専用臨時列車、快速「未来クリエイター☆信長」で運行開始。尾張一宮駅11時13分発・長篠城駅14時1分着とされ、尾張一宮~名古屋間では営業列車が普段通らない稲沢線(貨物線)を経由する。
10月6日も快速「未来クリエイター☆信長」(団体専用)として同区間を走行。10月8日・11月11日・12月8日は全車指定席の快速「モーニングトレイン一宮」として、名古屋発尾張一宮行(稲沢線経由)で運行される。10月20日は名古屋発武豊行の快速「知多鉄道酢トーリー」として運行。11月3・4日の快速「未来クリエイター☆秀吉」、12月1・2日の快速「未来クリエイター☆家康」(ともに団体専用)では、岡崎駅から愛知環状鉄道への乗入れも予定している。これらの列車に加え、中央本線の定期列車にも使用予定とのこと。