水樹奈々、宮野真守、林原めぐみ、angelaなど、キングレコードに所属する声優・アニソンアーティストや、キングレコードのアニソンの歴史を彩ってきたアーティスト全18組が出演したフェス「KING SUPER LIVE 2018」(略:キンスパ)が2018年9月24日、東京ドームにて開催。約37,000人を動員した約5時間に及ぶ大ボリューム、大熱狂の一夜を紹介しよう。
■angela
オープニングムービーに目を奪われていると、アリーナ最後方のステージにかかっていた幕が落ち、現れたのは2台のライオン型フロートに乗ったangela。大きな歓声が上がる中「Shangri-La」を熱唱。1曲目から客席と一緒に歌唱し、「全力☆Summer!」では早速コール&レスポンスが。お祭りモードの一夜が開演したことを告げる。「キングアミューズメントクリエイティブ本部の中間管理職としてトップバッター盛り上げていきます!」と話すと、劇場アニメーション「K SEVEN STORIES」のOP主題歌としても話題の「SURVIVE!」を披露した。
■上坂すみれ
2018年初頭に幾度となく耳にしたデジタルサウンドに再び大きな歓声があがると、メインステージ2Fに登場したのは「上坂すみれ」。TVアニメ「ポプテピピック」のOPテーマ「POP TEAM EPIC」でキュートな振り付けを披露すると、「ヤバい○○」「Inner Urge」と上坂すみれワールド全開のステージで会場を魅了した。
■ミス・モノクローム
堀江由衣のライブで突如誕生したキャラクター、ミス・モノクローム。ディラッドボードという透明なスクリーンに現れると、堀江由衣のカバー楽曲「バニラソルト」を完璧に歌い踊るその姿に思わず釘付けになる。
■堀江由衣
続いて、アリーナ外周に登場したのは、7個のバルーン型気球に乗った堀江由衣。優雅に空中浮遊し観客に手を振りながら「PRESENTER」「YAHHO!!」で客席を盛り上げた。そしてTVアニメ「シスター・プリンセス」OPテーマ「Love Destiny」を合図にここからは「シスター・プリンセス」ゾーンへ!
■can/goo
キンスパの出演アーティスト発表時、大きな話題をさらったcan/gooがメインステージに登場。披露されたのはもちろん、TVアニメ「シスター・プリンセスRePure」のテーマソング「まぼろし」。その軽快なサウンドに客席のペンライトもリズミカルに揺れていた。
■Prits
続いて登場したのは、こちらも約8年半ぶりの復活で話題となった「Prits」。「シスター・プリンセス」でメインキャストを演じていた桑谷夏子・望月久代・小林由美子・水樹奈々の4人で結成されたユニットで、3枚のシングルと1枚のアルバムをリリース。その中から「Sakura Revolution」「Private Emotion」を披露。曲間では、桑谷の「みなさん、そしてお兄ちゃん!ついについにこの日がやってきました!!」という作品を彷彿とさせる台詞に続き、それぞれが呼びかけたり、お揃いの振り付けで会場を沸かせた。
■保志総一朗
ピアノの印象的な音色と共に会場の雰囲気を一変させたのは、今年声優活動25周年を迎えた保志総一朗。星空をバックにゲーム「シャイニング・ティアーズ」OPテーマ「Shining Tears」を叙情的に歌い上げた。
■内田雄馬
そんな歌声に酔いしれていると、アリーナ最後方のサブステージに登場したのは内田雄馬。デビュー曲「NEW WORLD」をフロートの上で元気いっぱいに披露。「キングレコードやアーティストの方々、そして応援してくださる皆さんの熱量のおかげで、東京ドームというステージで初ライブを実現させることができました!」と感謝の気持ちを伝えると、リリースしたばかりの新曲「Before Dawn」で爽やかな空気を運んでくれた。
■板垣奏太郎
大人気ゲーム「刀剣乱舞-ONLINE-」主題歌「夢現乱舞抄」を披露したのは、謎のアーティストとして注目が集まっていた板垣奏太郎。和をイメージした映像をバックに、透き通る美しい歌声を会場に響かせた。
■鮎川麻弥
どこまでも伸びていく真っ直ぐな歌声を聞かせてくれたのは、こちらも出演発表時に話題となった鮎川麻弥。TVアニメ「機甲戦記ドラグナー」のOPテーマ「夢色チェイサー」、TVアニメ「重戦機エルガイム」の主題歌「風のノー・リプライ」を聞き、思わず昭和のロボットアニメへと思い馳せてしまった観客も多かったことだろう。
■高橋洋子
しかし、平成のロボットアニメも負けていない!とばかりに、TVアニメ「クロスアンジュ天使と竜の輪舞」後期OPテーマ「真実の黙示録」を披露したのは高橋洋子。「伝説のキングスーパーライブでもう一度皆さんにお会いすることができて、非常に嬉しく思います!」と話した後、大ヒット曲「魂のルフラン」では、エヴァンゲリオンの印象的なアイテム「ロンギヌスの槍」を持ちながら歌唱。センターステージへと威風堂々と歩む様が印象的だった。
■林原めぐみ
ド派手な爆発音と共に登場したのは林原めぐみ。TVアニメ「スレイヤーズNEXT」OPテーマ「Give a reason」、続く「サクラサク」で左右のウィングに走り客席を煽っていく。「10代から50代以上までが一堂に会して盛り上がれるこの場所は、まるでアミューズメントパーク」と話し、すべての世代に向けて披露されたのは、自身の50歳の節目に作詞した「Fifty」。今後も変わらない林原めぐみ魂を見せつけてくれた。
■水瀬いのり
イントロで大きな歓声があがったのは水瀬いのり。TVアニメ「ViVid Strike!」のEDテーマ「Starry Wish」を感情いっぱいに歌い上げると、「アイマイモコ」では可愛らしい表情をみせてくれる。イントロでセンターステージへと駆け、タオルを振り回しながら元気いっぱいに披露した「Ready Steady Go!」では、客席からたくさんのコールが飛んでいた。
■蒼井翔太
紫を基調としたエレガンスな衣装で登場し、和楽器とギターサウンドが印象的なロック曲「零」で会場を盛り上げたのは蒼井翔太。7mに及ぶリフターの上で歌い上げ、続けてTVアニメ「初恋モンスター」OP主題歌「イノセント」を披露。力強い歌声で観客を魅了すると、「行くぞお前ら!」と呼びかけ、「Eclipse」では艶やかだが攻撃性のあるパフォーマンスで客席を煽っていった。
■小倉唯
フロートに乗ってアリーナ外周に登場し、デビュー曲「Raise」で盛り上げたのは小倉唯。「今この瞬間の歴史を刻んで、一緒に素敵な思い出を作りましょう!」というMCのあと、7月クールで放送されたTVアニメ「音楽少女」OPテーマ「永遠少年」を披露。観客も小倉と一緒にタオルを振り回すと、キュートな魅力全開の人気曲「Honey♥Come!!」では、客席から大きな「はにかむ」コールが飛び、会場が一体となっていった。
■森口博子
ウェディングドレスをリメイクした衣装で登場し、背景の映像と共にその歌で心地よい風を吹かせてくれたのは「ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~」を歌った森口博子。会場いっぱいの青いサイリウムの様子に「すごーい!銀河だね、銀河!」と感嘆。「新曲が33年ぶりに出ました。みんなの愛で飛び立たせてください!」と語り、今年リリースされた「鳥籠の少年」を披露した。
■宮野真守
センターステージのPOP UPから登場し、大歓声を浴びたのは宮野真守。歌手デビュー10周年を記念して作られた「EXCITING!」では、セクシーなダンスパフォーマンスで観客を魅了すると、今度は、TVアニメ「うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEレジェンドスター」主題歌「テンペスト」で包み込むような美しい歌声を披露。「宮野真守は今年音楽活動10周年です!記念すべき年に記念すべきステージに立てることを嬉しく思います。心の限り叫ぼうぜ!」と”SHOUT!”を披露。フロートに乗り込むと笑顔いっぱいにコール&レスポンスで会場を盛り上げた。
■水樹奈々
そして18組に及ぶアーティストのトリはやはりこの人、水樹奈々だ。まるで長いスカートのように見える7mのリフターの上で「Pray」を歌い上げると、「SCARLET KNIGHT」ではウィングへ行き、「みんな心を一つに、思い切り燃えていくぜ!」と観客を煽っていく。続く3曲目は、水樹が一節歌うと、召喚されたかのようにメインステージ2Fに宮野真守が登場。一際大きな歓声に包まれる中、水樹が9月26日にリリースするシングルに収録される「結界/水樹奈々 feat. 宮野真守」をライブ初披露した。圧倒的な歌唱力の絡み合いと溶け合いに、自ずと観客の温度も上がっていき、曲終わりのMCでは「最高の仲間!」と宮野を改めて紹介した。本編最後に披露されたのはTVアニメ「戦姫絶唱シンフォギアAXZ」OPテーマ「TESTAMENT」。カウントダウンの掛け声が客席から上がり、炎が上がる中全力のパフォーマンスを行う水樹に、観客も全力で応えていた。
■アンコール
アンコールはキンスパ恒例怒涛のコラボゾーン!まずは、ポプテピピック第1話OPでOAされ話題となった、ドロップスターズ(小倉唯、上坂すみれ、水瀬いのり)による「Twinkling star」。フロートでアリーナセンターに移動したかと思うと、3人揃ってリフターで上昇。客席を沸かせた。
続いて披露されたのは、鮎川麻弥、森口博子による「Z・刻をこえて」「水の星へ愛をこめて」というガンダムシリーズの中でも人気の高い「Zガンダム」の前期・後期OPメドレー。「みんなで一緒に作った歴史、感じてください!」と放送当時と変わらない歌声を響かせてくれた2人に大きな歓声が贈られた。
3曲目は、angela、宮野真守、蒼井翔太、内田雄馬による「革命デュアリズム」(水樹奈々×T.M.Revolution)。掛け合いが特徴のこの曲だが、メインステージにてそれぞれがぶつかり合うような熱いパフォーマンスで圧倒した。
4曲目は堀江由衣、水樹奈々による、TVアニメ「VS騎士ラムネ&40炎」OPテーマ「未来形アイドル」(宮村優子、氷上恭子)。POPで可愛らしい楽曲に客席のペンライトも軽やかに揺れ、曲に合わせたたくさんのコールが飛んでいた。
そして、ここで出演アーティストがステージ上に集合し、1組ずつご挨拶。来年20周年を迎える節目のタイミングでの出演となったcan/gooのTAPIKOは、「思い出してくれたスタッフ、今まで聞いてくれた皆様、集まってくれた皆様に感謝しかありません!」と、今回の出演に対する喜びの思いを語った。angelaのKATSUは「僕は絶対に音楽をやめません!」と熱い想いを叫び、林原は「今日見た夢のような気持ちだったりありがたい時間だったり、それを糧に明日も明後日も明々後日も頑張っていきましょう」とエールを込めたメッセージをおくった。MCの最後を飾った森口は、「また次回、と皆さんおっしゃっていましたが、言霊を信じて“キングスーパーライブTo be continued”をみんなで願いましょう!」と、2015年のキンスパでも語った言葉を用い、キングスーパーライブ再びの開催に期待を込めた。
この日最後に披露されたのは「残酷な天使のテーゼ」。高橋洋子による冒頭のソロ歌唱に続き、キャノン砲の金テープが舞う中、出演アーティストが楽しそうに歌う姿が印象的だった。
「KING SUPER LIVE 2018」はこの後9月30日に台湾で、10月14日には上海で開催される。初の海外公演、こちらもどんなセットリストやステージになるのか注目したい。各詳細は公式サイトにて。
●「KING SUPER LIVE 2018」2018.9.24 東京ドーム - セットリスト
M-01. Shangri-La/angela
M-02. 全力☆Summer!/angela
M-03. SURVIVE!/angela
M-04. POP TEAM EPIC/上坂すみれ
M-05. ヤバい○○/上坂すみれ
M-06. Inner Urge/上坂すみれ
M-07. バニラソルト/ミス・モノクローム
M-08. PRESENTER/堀江由衣
M-09. YAHHO!/堀江由衣
M-10. Love Destiny/堀江由衣
M-11. まぼろし/can/goo
M-12. Sakura Revolution/Prits
M-13. Private Emotion/Prits
M-14. Shining Tears/保志総一朗
M-15. NEW WORLD/内田雄馬
M-16. Before Dawn/内田雄馬
M-17. 夢現乱舞抄/板垣奏太郎
M-18. 夢色チェイサー/鮎川麻弥
M-19. 風のノー・リプライ/鮎川麻弥
M-20. 真実の黙示録/高橋洋子
M-21. 魂のルフラン/高橋洋子
M-22. Give a reason/林原めぐみ
M-23. サクラサク/林原めぐみ
M-24. Fifty/林原めぐみ
M-25. Starry Wish/水瀬いのり
M-26. アイマイモコ/水瀬いのり
M-27. Ready Steady Go! /水瀬いのり
M-28. 零/蒼井翔太
M-29. イノセント/蒼井翔太
M-30. Eclipse/蒼井翔太
M-31. Raise/小倉唯
M-32. 永遠少年/小倉唯
M-33. Honey♥Come!! /小倉唯
M-34. ETERNAL WIND~ほほえみは光る風の中~/森口博子
M-35. 鳥籠の少年/森口博子
M-36. EXCITING!/宮野真守
M-37. テンペスト/宮野真守
M-38. SHOUT! /宮野真守
M-39. Pray/水樹奈々
M-40. SCARLET KNIGHT/水樹奈々
M-41. 結界/水樹奈々 feat. 宮野真守
M-42. TESTAMENT/水樹奈々
M-43. Twinkling star/ドロップスターズ(小倉唯、上坂すみれ、水瀬いのり)
M-44. Z・刻をこえて / 水の星へ愛をこめて/森口博子、鮎川麻弥
M-45. 革命デュアリズム/angela、宮野真守、蒼井翔太、内田雄馬
M-46. 未来形アイドル/水樹奈々、堀江由衣
M-47. 残酷な天使のテーゼ/ALL ARTIST
●「KING SUPER LIVE 2018」
9月30日(日) 台湾・国立体育大学体育館(林口体育館)
【出演】angela、上坂すみれ、小倉唯、高橋洋子、水樹奈々、水瀬いのり、宮野真守、森口博子(五十音順)
10月14日(日) 上海・メルセデスベンツアリーナ
【出演】angela、上坂すみれ、小倉唯、高橋洋子、堀江由衣、水樹奈々、宮野真守(五十音順)
(photo:kamiiisaka)