映画『コーヒーが冷めないうちに』(9月21日公開)の公開初日舞台あいさつが21日に都内映画館で行われ、有村架純、伊藤健太郎、林遣都、石田ゆり子、塚原あゆ子監督が登場した。
同作は脚本家・演出家として活躍している川口俊和の同名小説を実写化。「本屋大賞2017」にノミネートされ、SNS上では「4回泣ける!」と評判を呼び、84万部を超えるベストセラーとなっている。有村演じる時田数が働く喫茶「フニクリフニクラ」では、店内のある席に座ると、望んだとおりの時間に戻れるという都市伝説があり、不思議な噂を聞いた客が日々喫茶店を訪れる。
ヒールを履いた有村が壇上へ上がろうとすると、伊藤が手を差し伸べエスコート。さらに、終了後も有村より先に降りて、有村と石田へ手を差し伸べる伊藤の姿に、歓声が上がっていた。
豪華俳優陣に、「こんなに贅沢な時間があるのだろうかというくらい贅沢で、それぞれの取り組み方で役と向き合ってましたし、姿勢を見ながら勉強させていただいた」と撮影を振り返る有村。また伊藤は「インする前までは年が離れていたので、大丈夫かな、と思っていたのですが、有村さんが最初すごく話しかけてくださって、おかげで、なんとか近い距離で演じることができました」と有村に感謝する。
有村と2人のシーンではアドリブも多かったというが、有村は「日本で一番平和なんじゃないかなという空間でした」と笑顔を見せ、伊藤は「ただ僕がピクルスを食べれないというやりとりを、すごく綺麗に切り取ってくださって」と恐縮していた。
「人生が変わった瞬間」について聞かれると、有村・石田・林の3人は「芸能界に入った時」のことを挙げる。有村は「毎日が夢のようですね。くじけそうになっても、何のために東京にいるんだと思って、思い出します」と初心に返っているという。
これまで「健太郎」として活動していた伊藤は、「最近名字をつけたんですけど、それですかね」と明かす。「この映画の撮影中に、プロデューサーさんから『絶対に名字をつけた方がいいよ』と言われて。いろんなタイミングが重なって、今を逃したらないのかなと思って。伊藤で行こうかなと思っています」と宣言した。
舞台挨拶の最後には、作品に因み異例のコーヒーで鏡開き。有村が柄杓を使い、透明なアクリルでできた特製の升にコーヒーを注いでいくと、館内にも香りが漂っていた。