JR四国は27日、「平成30年7月豪雨」の影響で列車の運転を見合わせていた予讃線卯之町~宇和島間に関して、9月10~12日に試験列車の走行を予定し、9月13日に運転再開予定であることを発表した。

  • 写真は予讃線を走る特急「宇和海」(2017年2月撮影)

今回の発表によれば、「平成30年7月豪雨」によるJR四国管内の被災箇所は、線区別に予讃線88カ所、予土線22カ所、土讃線16カ所、牟岐線7カ所、本四備讃線1カ所に及んだという。その後、予讃線18カ所を残して復旧が完了(8月21日時点)し、運転見合わせ区間は予讃線卯之町~宇和島間のみに。沿線地域や国土交通賞などの支援・協力もあり、同区間の運転再開時期が半月程度 前倒しされることになった。

一方、四国内では豪雨災害の影響もあり、全域で観光客の入り込みが大きく減少していることから、四国運輸局、四国ツーリズム創造機構、四国の地方自治体および観光関連事業者が「旅で四国を元気に」をテーマに展開する「四国観光復興キャンペーン」にJR四国も参画。予讃線卯之町~宇和島間の運転再開予定日である9月13日、四国周遊にお得なきっぷ「四国全線開通謝恩フリーきっぷ」「卯之町~宇和島間開通謝恩きっぷ」、さらにJR四国全線フリーきっぷと宿泊がセットになった宿泊プランを発売すると発表した。

「四国全線開通謝恩フリーきっぷ」は、開通日(9月13日予定)から12月2日までの金・土曜日出発で、有効期間の3日間は特急列車自由席乗り放題(開通日から3日間は曜日を問わず利用可能)。JR四国線全線(宇多津~児島間を含む)の特急列車・普通列車の普通車自由席、土佐くろしお鉄道線(窪川~若井間のみ)の普通列車普通車自由席、ジェイアール四国バス(大栃線・久万高原線の路線バスのみ)が乗降り自由となる。発売額は大人1万円・小児3,000円(小児は大人と同一行程のみ発売)。

「卯之町~宇和島間開通謝恩きっぷ」は、開通日(9月13日予定)から9月17日、9月22~24日の期間内の1日に限り、宇和島駅から松山駅まで特急列車・普通列車の普通車自由席が乗り放題。発売額は大人2,000円(小児半額)。

JR四国全線フリーきっぷ(特急列車自由席に2日間乗降り自由)と宿泊がセットになったプランは、琴平地区2施設、松山・南予地区4施設、大歩危・祖谷地区2施設、高知地区2施設の宿泊施設が対象で、設定期間は8月27日から12月20日まで。発売額は、道後舘の5名1室利用、1名分1泊2食の場合で1万9,100~2万3,900円となっており、同条件の既存商品「自由に四国鉄道の旅」よりも3,800~5,400円お得な設定となっている。