――『テレ朝夏祭り』や東映特撮ファンクラブ(TTFC)のトークなどでも、伊藤さんと結木さんの仲良しぶりが伝わってきますが、そういうふだんの関係性が魁利と圭一郎の役作りにも表れているようですね。

プライベートでも本当に仲良くさせてもらっています。なんか「お兄ちゃん」みたいな感じで、いつも優しく接してくれますね。これからもこういういい関係が続いていけばいいなと思います。役の上では対立していますし、魁利にとって圭一郎はある意味「弱点」みたいな存在なんですけれどね。これからも魁利は圭一郎を意識しつつ、快盗の正体がバレないようにしていきたいです。まあ、伊藤あさひ個人としては、魁利の正体が圭一郎にバレたとき、その後の展開が楽しみではありますけれど(笑)。

――映画では圭一郎と魁利がそろってギャングラーの世界に送りこまれて、孤立無援状態になってしまいますね。杉原監督は「河原でたき火を囲んで魁利と圭一郎が腹を割って話すシーンでは、2人の演技にも力が入っていた」と話していましたが、改めてあのシーンを振り返ってのご感想をお願いします。

最初、そのシーンに入る前には2人とも打ち合わせをほとんどせず、それぞれが持ってきたもの(芝居)でぶつかりあったので、本気の会話が成り立っていたように思います。あのシーンはこの2人でしかできないですし、撮影した場所がすごく雰囲気のいいところで、とても気持ちを入れ込みやすかったですね。2人の間にたき火があって、周囲には川の音が聞こえてきて……、すごく心に染み入る場所でしたから、自然な気持ちでお互いの素直な心をあらわにすることができた、と思っています。

――パトレンジャーの3人は屈折のない正々堂々とした立ち振る舞いが特色ですけれど、反対にルパンレンジャーの場合、快盗として正体を隠しつつビストロジュレでの魁利くん、透真くん、初美花ちゃんとしてはパトレンジャーと仲良く接しているというのが、心境としては複雑なんじゃないかと思います。

ジュレにいるときは僕たちも明るく振る舞っていますけれど、その裏で快盗をしているというのは、圭一郎たちに対してうしろめたさがちょっとあったりします。そういう心情を考えながらお芝居するのも、けっこう難しいですね。

――お話をうかがっていますと魁利の人物像というのは、俳優として初のレギュラー作品にしては演技面でかなり難しいものを要求されることが多いような気がしますね。

そうですね……。オーディションのときは「戦隊」だから、自分の中に「正義感」を持っていれば大丈夫だろう、と思って臨んだんですよ。戦隊のレッドといえば、まっすぐな正義感というイメージがありますからね。でも、そんな自分に与えられた役どころが、複雑で重いものだったとは思いませんでした(笑)。

――まっすぐな正義感のレッドは、圭一郎のパトレン1号に持っていかれましたね。

そうですよね(笑)。でも、それだからこそルパンレッドという、普段の「戦隊」じゃない難しいポジションの役が成り立っていると思いますし、演じていてすごく勉強になるなと実感しています。